2024/11/07

風変わりな能「白楽天」

 今月の能・狂言鑑賞は国立能楽堂の定例公演。

狂言 仁王(におう) 深田 博治(和泉流)
  白楽天(はくらくてん) 鶯蛙(うぐいすかわず) 廣田 幸稔(金剛流)
 
 能「白楽天」(別名「鶯蛙」)は、「夢幻能」ではなく、シテが幽霊ではありません。唐代の詩人・白楽天(白居易)が日本の知恵を試そうと来訪し、住吉明神との詩歌の応酬を通じて日本文化の深さを描いた作品です。実際に白楽天が日本にきたことはなく、物語の中での架空の出来事。この作品では、彼が日本文化を試しに来るという設定が使われていますが、それは日本の伝統文化や詩歌の優位性を表現するための創作です。また、鶯と蛙が登場し、鶯や蛙までもが詩を詠むことができることを表現します。
「夢幻能」が多い能では、少し風変わりな舞台なのかなと思いましたが、楽しめました。

20241106




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