写真展
2023/02/05
2022/11/30
「川内倫子M/E」をみる
川内倫子はとらえるのが難しい写真家だと思います。そもそも写真家という肩書きがこのアーティストを形容しているのか。「川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり」(東京オペラシティギャラリー)をみてきました。
本展は公式サイトでは、
<国内の美術館では約6年ぶりの写真家・川内倫子の個展となる本展は、写真、映像など、さまざまな手法による作品を通して、川内の創作の本質や問題意識の核に迫る内容です。
空間設計を建築家の中山英之が手がけ、鑑賞者が会場で作品に向き合う体験を身体感覚として経験できるよう、川内とのディスカッションを重ね、インスタレーションとして展示が組み立てられています。
展覧会タイトルにもなっている新作シリーズ〈M/E〉を中心に据え、未発表作品や過去に発表したシリーズを織り交ぜながら、この10年の川内の活動に焦点をあてます。>
とあります。
ここでは写真家とされていますが、展示には映像作品もあります。作品をみれば、一見わかりやすい表現ですが、その中にはたくさんのメッセージがあるではないか。そんな展示です。
M/Eは、<母なる大地、[Mother Earth]の頭文字をとると[M/E]>(作家ステートメントより)です。
平日ながら若い人が観賞していました。写真マニアにはおすすめ。
2022/10/02
清澄白河で<田中和人 個展『Picture(s)』>
ギャラリーでの写真展はなかなか最新情報をフォローできません。昨日、清澄白河にあるKANA KAWANISHI GALLERYでトークイベントに参加してきました。このギャラリーは東京都現代美術館のある清澄白河エリアなのですが、知りませんでした。ここで開催中の<田中和人 個展『Picture(s)』>のトークイベントで、とても刺激的な内容でした。
「写真とは何か? —田中和人の作品から考える—」は田中和人 × 金村修 × 小松浩子による写真を巡る鼎談。予定の2時間があっという間に過ぎ、写真とは何か、を考えることになる内容でした。
<真と絵画の関係を軸に、写真による抽象表現を様々なシリーズを通して探り続けている田中和人。現在開催中の最新作による個展『Picture(s)』に写真家の金村修氏と小松浩子氏をゲストにお招きし、改めて「写真とは何か?」という永遠の問いについて多角的に考えるトークイベントを開催いたします>(ギャラリーのサイトより引用)
金村修さんのワークショップに参加していたので、久しぶりに師匠にお目にかかりました。少しは写真を撮らないと、その先が見えないと自分に言いきかせながら、帰路につきました。
2022/07/28
小伝馬町で「さよならはるのひかり」
久しぶりに小伝馬町へ。目的はRoonee 247 Fine Artsでの「臼井愛子 写真展 さよならはるのひかり」です。作家の臼井さんとは昨年参加していた金村修さんの写真のワークショップでご一緒していました。ただ臼井さんは北海道にお住まいなのでオンラインでの参加でした。
なので、作家さんご本人とは初対面です。臼井さんは学校にお勤めの中、フィルムカメラで撮影されています。仕事は多忙を極めているようですが、作品に対する情熱はすごいです。今回展示されているのは、中判カメラで撮影したネガを焼き、そのプリントに絵具を塗り込む「雑巾がけ技法」を使った作品です。プリントは色、画面のしっとり感、奥深さなど通常のモノクロプリントと違う独特の風合いです。
展示は31日(日)までです。お時間あるかたはぜひ。
2022/04/21
第10回のKYOTOGRAPHIE
KYOTOGRAPHIE (京都国際写真祭)をみるのは、今回で3回目です。この写真祭は有名なのかもしれないけど、知ったのは3年前、写真を学ぶために大学に入ったときです。本来は毎年4月に開催なのですが、2020年にコロナのため9月から10月に開催され、去年も同時期になりました。今年から本来の4月から5月に開催です。
丸1日ほどまわったのですが、去年よりはインパクトが弱かった。全部はみていないのですが、写真の枠から外れる展示があまりなく、動画作品、インスタレーションなどの刺激的な展示は少なかったです。その中で「10/10 現代日本女性写真家たちの祝祭」は多彩な表現に魅せられた展示でした。
去年までパスポートは4000円だったのが5000円に値上げ。平日パスポートは4000円で、これを買ってまわったのですが、平日は休刊の展示があり、みられないところがありました。運営面では厳しいのかもしれません。
2021/10/30
写真展:T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO
いま、屋外で展示の写真展「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」が開催されています。この写真展は今年初めて知ったのですが(ほんとに写真のことは知らない)、どんなものなのか。
T3 PHOTO FESTIVAL TOKYOは、「日本の写真文化 /写真の未来について考える」をコンセプトに、(1)写真展、(2)学生プロジェクト、(3)トーク&イベントの3つを柱に展開するフォトフェスティバルです。
内容は、
再開発が進む八重洲・京橋の仮囲いや、オフィスエリアにおける公共空間(公開空地等)を使い、東京という都市を見つめてきた日本の写真家たちの作品を「雑誌」のように展開するものです。
というもの。
八重洲、京橋のオフィスビル、建物工事中の囲い壁に写真家の作品が展示されています。期間限定のパブリックアートとも言えるか。面白い展示だと思います。街のなかの写真もいいものです。
2021/02/28
写真表現の多様性
参加しているワークショップでの同級生(?)が出展しているので、東京写真専門学校の卒業制作展をみてきました。多くの写真家を輩出している学校の卒展は、リアルでの開催です。
学校にはいくつかのコース(学科、研究科)があり、その修了生の卒業制作作品の展示です。展示をみると、写真表現は多様だなと感じます。伝統的な風景、ポートレイトといったものから、「これは写真なのか」という作品もあります。
知人の作品はインターネット上にあるイメージをコードに変換し、プリントアウトしたもの。展示されているのは写真とはみえません。
2020/09/27
KYOTOGRAPHIE 2020をみる
京都にいったひとつの目的は「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」をみるためです。この写真祭は大学にはいって、同級生たちが「みにいく!」といっていたので、知りました。どんな写真祭かといえば、公式ホームページには、
「世界屈指の文化都市・京都を舞台に開催される、日本でも数少ない国際的な写真祭です。一千年の長きにわたって伝統を守りながら、その一方で先端文化の発信地でもあり続けてきた京都。その京都がもっとも美しいといわれる春に開催されます」
と記されています。ただ、今年はコロナ禍の中、開催が延期され9月19日から始まっています。
京都の各所のスペースに写真家の作品が展示されています。展示されているスペースは、歴史ある建物や、モダンなスペースなど様々です。写真作品とスペースの関係を含みながら、みていくのがいつもはできない(ギャラリーとかミュージアムで)体験で、面白い。
ただ、展示されていたのは多くが写真作品で、映像作品と融合させている作家は少なかった。その中で、今年、木村伊兵衛賞を受賞した片山真理の作品はすごく刺激的です。セルフポートという形容では語れないパワーのある作品が並びます。またスライドショーとインスタレーションを使った作品は、どうにも理解ができない不思議なものでした。
そういえば日本にはローカルな写真祭は少ないな。そんなことを思いました。さらなる発展を期待したいKYOTOGRAPHIEです。
2020/06/27
写真展:コロナの春
東京では新規昨日感染者が50人をこえ、第2波がきている感があります。小池知事は専門家の意見をもとに否定していますが。コロナのいまを撮った写真展が開催されています。目黒にあるふげん社のギャラリーで「東京2020 コロナの春」です。
この写真展は土田ヒロミ、大西みつぐの二人の写真家の呼びかけにより、「幅広い年齢層、異なる国籍を背景に持つ写真家20名が集いました」(ふげん社のホームページより引用)。
「パンデミック下において写真家がどのように表現したのかを提示し、これからの写真表現を考えるグループ展を企画いたしました。」とホームページにあるように、緊急事態宣言、ステイホームの中、写真家が何を撮ったのか。とても興味深い展示でした。
写真展のことは23日の朝日新聞で知りまました。そうでなければ見逃していました。会期は明日28日までです。
コロナの春
2020/06/17
森山大道の東京 ongoing
久しぶりに開館した東京都写真美術館で「森山大道の東京 ongoing」展をみてきました。御年81歳ながらまだ写真を撮り続けるている森山の写真展ということで、これは見逃せません。
<本展では、「ongoing=進行中、進化し続ける」をテーマに、今なお疾走し続ける森山大道がレンズを通してとらえ続けてきた街・東京を、カラーとモノクロの最近作を中心に展観します。尽きることのない森山大道の写真の魅力を存分にお楽しみください>(写真美術館公式サイトより)
会場をパーティションで区切ることなく、広い空間に写真が展示され、森山大道の世界が展開されます。特にカラー作品には圧倒的な力で迫ってきます。相変わらずのパワーです。
ちなみに展覧会には必ず用意されるチラシですが、本展では表面が16種類のデザインが作られています。が、感染防止のため配布されていません。たまたま手に入りましたが、これもお蔵入りになってしまうのでしょうか。
いずれにしても、おすすめの写真展です。
2019/09/09
写真の時間
東京都写真美術館、いま開催中のコレクション展示は「写真の時間」です。
「写真が写真が持つ時間性と、それによって呼び起こされる物語的要素に焦点を当ててご紹介するものです」(公式サイトより引用)
写真は時間を切り取ったものだと思っているだろうけど、写真には時間の流れや物語を感じとるもの、という視点で構成された展示。写真から物語を受け取るということは、なかなか難しいな。
展示は3つの章で構成されています。
第1章 制作の時間 :制作過程において時間と深い関係性のある作品。
第2章 イメージの時間 :時間の厚みを感じさせる作品。
第3章 鑑賞の時間 :鑑賞という体験の時間に焦点をあて、その経験と可能性を探る作品。
ウジェーヌ・アジェ、ロバート・キャパから森山大道、川内倫子まで馴染みのある写真家の作品が並びます。私としては川内倫子の作品にひかれました。充実した展示でした。
2019/09/08
嶋田忠「野生の瞬間」
恵比寿の写真美術館で「嶋田 忠 野生の瞬間 華麗なる鳥の世界」をみました。嶋田忠の作品は初めてです。なにせ、写真を本格的に始めてまだ日が浅いもので、写真家の名前をほとんど知りません。勉強中です(笑)。
「嶋田 忠(1949-)は、カワセミ類を中心に、鳥獣の写真家として世界に知られています」(美術館公式サイトより引用)
と著名な写真家です。
本展は5つの章で構成されています。
Ⅰ〈ふるさと・武蔵野〉思い出の鳥たち
Ⅱ〈鳥のいる風景・北海道〉
Ⅲ〈赤と黒の世界〉火の鳥 アカショウビン、闇のカムイ シマフクロウ
Ⅳ〈白の世界〉 凍る嘴(くちばし) 厳冬のハンター ヤマセミ 、雪の妖精 シマエナガ
Ⅴ〈緑の世界〉熱帯雨林 精霊の舞う森へ
1971年から昨年まで撮られた作品が展示され、嶋田の約40年に及ぶ創作活動が概観できます。
展示室に入ると、鳥たちを姿を間近で撮った作品が並びます。鳥が写真の中で生きているかのようです。これだけの写真を撮るのにどれだけの時間を費やしたのだろう。辛抱強く待ち、一瞬のシャッターチャンスを捉える。素晴らしいです。
特に初出展の〈緑の世界〉の展示は、異世界にいるような感覚になります。
素晴らしい写真展です。
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