村上春樹の『一人称単数』
単行本『一人称単数』を買ってしまいました。村上春樹の「6年ぶりに放たれる、8作からなる短篇小説集」という一冊です。「一人称単数」シリーズは昨年から「文學界」に不定期に掲載されていました。その度ごとに買って、それぞれの短編は読んでいます。
でも、単行本化にあたり、書き下ろし1編を加えるという狡猾な(?)なことをやってくれました。しかたないので、単行本を買うことに。
この短編集は、村上春樹の読者としてどう読めばいいのか。村上春樹マニアではないので、そのあたりがちょっと知りたい。アマゾンのサイトにはこんな文章が。
「一人称単数」とは世界のひとかけらを切り取る「単眼」のことだ。しかしその切り口が増えていけばいくほど、「単眼」はきりなく絡み合った「複眼」となる。そしてそこでは、私はもう私でなくなり、僕はもう僕でなくなっていく。そして、そう、あなたはもうあなたでなくなっていく。そこで何が起こり、何が起こらなかったのか? 「一人称単数」の世界にようこそ。
難しいな。誰が書いたんだろう。
思いつきでしかないのですが、村上春樹も私小説を書きたくなったのか、というのが感想。本に収められた8作では、「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」が好きです。あと、「石のまくらに」の短歌が引っかかります。
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