小説

2019/05/30

村上春樹、父を語る

 買って読んでいなかった文藝春秋6月号「猫を棄てる 父親について語るとき僕の語ること」を読みました。作家・村上春樹が父について書いた文章です。読み始める前は、村上春樹が父親について語るエッセーかなと思っていました。しかし、内容はその思いに反していました。
 村上は父親の人生を丹念に資料にあたり調べています。エッセー、手記ではなく父について書いたノンフィクションのようです。もちろん、村上の様々な思いが語られ、精確な意味でのノンフィクションではありません。
 納得いくまで調べ、父のことを書いたひとつの作品だと思います。
 70歳になった村上春樹が語る父。少し重くて、心を動かされる文章です。

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2018/04/24

伴走者というアスリート

 マラソンで視覚障害のランナーをサポートして走るのが伴奏者。リオパラリンピックでは道下美里が銀メダルを獲得しています。小説『伴走者』(淺生鴨)は予想していたより遥かに刺激的な伴奏者の物語でした。
 本書には<夏・マラソン編>と<冬・スキー編>の2編が載っています。マラソン編は人物設定、場面設定とも凝っていて、マラソン大会を走るランナーと伴走者、二人の優勝を目指す走りがスリリングで面白いストーリーです。
 これにも増して、刺激的だったのがスキー編。ブラインドスキーという競技を初めて知りました。盲目の女子高生スキーヤーと伴奏者の闘いは、目標に届くのか。ハラハラしながら読みました。
 伴奏者という存在を知り、スポーツの可能性を教えてくれた素晴らしい小説でした。


 

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2017/09/06

日経新聞の連載小説

 新聞小説はあまり読みません。毎日読み続ける習慣がつかない(?)ので、いつの間にか読むのを忘れて、読まなくなってしまいます。
 日経新聞の朝刊文化面に載っている小説が、今日から変わったのに気づきました。林真理子の『愉楽にて』です。愉楽、という言葉は知らなかった。広辞苑にも載ってました。そこに、にて、を付けるとどんな意味なのか、なんてつまらんことを考えます。
 昨日で伊集院静の『琥珀の夢』が終わりました。サントリー創業者の鳥井信次郎を描いた企業小説でしたが、これも出だしから読みそびれ、終わりのほうだけ読みました。伊集院静にとって珍しい企業小説でしたが、単行本になったら読みます(笑)。
 新聞小説は新聞を取ってれば無料で読める愉しみですが、なかなか続きません。林真理子の小説はほとんど読んだことがないので、とりあえず第1回は読みました。どこまで続けられるかはわかりません。

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