東北を応援します

2011/07/11

復興書店のイベント

 復興書店という本屋さんがあります。震災を受け、作家の島田雅彦が立ち上げたネット上の書店です。作家による震災支援のサイトといっていいでしょう。ウェブサイトにある島田の文を紹介します。

「私が考えた仕組みは簡単です。作家たちに自著を提供してもらい、それにサインやメッセージを書き込み、プレミア本にして、復興書店に送ってもらう。復興書店は商品リストを作り、ウエッブ上の書店にアップする。あとは読者がお気に入りの本を買う。売上から最小限の管理コストを差し引いた額を日本赤十字社あるいは信頼のおける復興支援団体に寄付する。つまり、「本を買えば、募金したことになる」というシステムです」

 すでの多くの作家達が賛同し、参加しています。この復興書店が主催するイベント[W0rds and Bonds EVENT Vol.1}が昨日、法政大学で行われました(島田雅彦はここの大学の教授)。イベントは2部構成で、まずシンポジウム「震災後の未来デザイン」。朝吹真理子、いしいしんじ、奥泉光、島田雅彦、高樹のぶ子、中沢けいと6人の作家による討議。それに続けて6人の作家による朗読。
 作家の視点は、独自のものです。言葉、の意味を問い続けています。震災をどう捉え、どう表現しようとするのか。それぞれの作家が内面で闘っているのがわかります。
 復興書店のウェブサイトではいしいしんじが編集する、Words&Bondsというウェブマガジンを配信しています。作家たちのそれぞれの思いを綴っていて、いまVol.15までアップされています。
 復興書店では23日にイベント第2弾も開催されます。作家による支援メッセージがこれからも続きます。

復興書店ウエブサイト

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2011/06/10

「一般財団法人地域創造基金みやぎ」設立へ

 仙台にある「せんだい・みやぎNPOセンター」が「(仮称)一般財団法人地域創造基金みやぎ」を設立します。この地域創造基金みやぎは、
「東日本大震災を一つの契機として、市民・住民による参加・協働型の持続可能な地域づくりを進め、従来の企業や行政を中心にしたお金の流れを変えて、市民・住民から地域社会を支える活動に向かうお金の新しい流れをつくることを目的」(せんだい・みやぎNPOセンターウエブサイトより引用)
 としています。
 この団体はまず一般財団法人として設立して、その後できるだけ早い段階で公益法人団体に移行することを目指しています。5月11日に公益団体設立準備室が設置され、財団の設立に必要な300万円を集めてきました。時間が短かったにもかかわらず、その目標金額が集まりました。私もささやかながら、寄付させていただきました。
 今週末には仙台で発起人会議が行われます。残念ながらここには参加できませんが、この「一般財団法人地域創造基金みやぎ」が立ち上がることを応援します。
 宮城、そして東北の復興、再生はまだまだこれからですが、息の長い支援をしなくていけないと思います。

せんだい・みやぎNPOセンター

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2011/05/15

大震災後、私たちの考えていること、やろうとしていること

 今週2回目の東大です。昨日、「大震災後、私たちの考えていること、やろうとしていること」と題された公開研究会があり、参加してきました。この研究会はメルプラッツというメディアリテラシーについて語り合う広場(組織かな)が主催したものです。
 研究会ではまず東京大学大学院情報学環の先生4人それぞれが「大震災後、何を感じ、、何をやろうとしているか」をお話になりました。ぞれぞれ専門分野が違う先生方ですが、皆さん、悩んでおられるのが分かりました。学者として何をするのか、何ができるのかを考えておられ、とても参考になりました。
 そのあと、参加者が4,5人のグループに分かれてディスカッション(こんなことするとは知らず)。幸い、うちのグループには先生のお一人が加わっていただき、有意義な話ができました。そのあと、希望するグループから話した内容を発表して、みんなで共有。皆さん、それぞれの思いを伝えてくれました。
 大震災に対して何ができるかは自分で考えるしかないのですが、この研究会のような場があると、大きなヒントになります。私がお話しした方は、この会のためにわざわざ新潟からこられていました。とてもいい会だったと思います。

会の内容についてはここを。

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2011/05/07

東日本大震災写真展「ニッポンの文化財を守ろう!」

 東日本大震災で被害を受けた文化財を救おうと文化庁の文化財レスキューが動き始めていますが、被災した美術館や博物館などの文化施設、文化財への支援を呼びかけるイベント「Save Japan Museum ニッポンの文化財を守ろう!~東日本大震災写真展~」が表参道で開催されています。

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 会場には主催の産経新聞により撮影された写真の展示に加え、慶應義塾大学文学部アート・マネジメント講座による、美術館、博物館、文化施設の被災状況、文化庁が展開している「文化財レスキュー」や、企業メセナ協議会による芸術・文化による震災復興支援ファンド「GBFund」の活動内容を紹介されています。
 会場は表参道のEye of Gyre(MoMAデザインストアの隣)。小さめのスペースですが、震災で被害を受けた水戸芸術館、せんだいメディアテーク、六角堂の状況も写真で展示されています。
 会期は明日までです。お近くまでいくことがあったら寄ってみてはいかがでしょうか。

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「Save Japan Museum ニッポンの文化財を守ろう!~東日本大震災写真展~」

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2011/04/25

松島の力

 仙台から石巻を結ぶJR仙石線は沿岸地区で被害を受けていて、先週に東塩釜まで運転が再開されたばかりです。名勝松島はその先なので、行けないと思っていつつ東塩釜までいってみたら代行バスがあり、いくことができました。
 ニュースでも報じられていましたが、松島地区は松島(その数260余り)のおかげで、被害が大きくありませんでした。津波は陸地に上がってきましたが、近隣の地区がほんとにひどい状況だったのにくらべれば、信じられないほどです。
 街を歩いていても、地震そのもので被害を受けた建物はありますが、他の地区で見られる津波の悲惨な爪痕はありません。松島が凶暴な津波の衝撃を防いでくれたのですね。
 松島には本堂、庫裡が国宝に指定されている瑞巌寺と、三慧殿が重要文化財である円通院があります。ふたつとも海岸から近い位置にあり、まともに津波がきていたら消失していたでしょう。すでに瑞巌寺、円通院とも拝観を再開していて、無事のようです。
 津波という大きな自然の暴力、それを守った松島の力。不思議さを感じます。

<瑞巌寺>
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<円通院>
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2011/04/24

40日後の被災地

 ボランティアをするでもなく,この時期に被災地にいくことは批判もあるかと思います。ただ、義援金をすること以上のことで何かできるのかを見つけたい、という思いもあり、宮城にいってきました。しかし、ブログでどのように伝えるかも難しいものがあります。
 写真もかなり撮ってきましたが、それを紹介しても、現地の状況、思いは伝わらないとも感じます。ただ、あの日から40日が経ち、今の現地の状況を少しでも伝えられればと、何枚かを掲載します(写真をクリックすると大きい画像になります)。

 亡くなられた方、行方不明の方が5,500人をこえた石巻市(22日現在、市のウエブサイトより)。恐ろしい数字です。石巻駅から歩いて15分ほど、「石ノ森萬画館」。ここの建物は無事でしたが、周りはほとんど水にさらわれています。復興の思いを込めてか、鯉のぼりがあがっていました。

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 この石ノ森萬画館のそばに、「岡田劇場」という映画館がありましたが、跡形もありません。
 信号機ではこんな光景が。電柱に畳がぶら下がったままです。信号機はついていなく、警官が誘導しています。
 
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 石巻の歓楽街でみた電話ボックス。ガラスはなくなり枠だけ。そばにはあの日のままでクルマが放置されています。

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 仙台に近い多賀城。ここには勤めていた会社の大きい工場があります。その前で見かけたもの。
 
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 折れ曲がったバス停です。

 復興には時間はかかるかもしれませんが、自分にできることでお手伝いしたいと改めて思いました。

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2011/04/23

仙台の夜

昨日は石巻まで行ってきました。夕方、仙台に戻って、知人と仙台の夜を楽しみました。
連れていっていただいた店がオススメなので、ご紹介します。
いろは横丁のすけぞう。
http://www.sukezo.com/index.html

iPhoneから投稿してます。宮城の詳しいことは明日以降に。


Sukezou


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2011/04/22

元気そうです

仙台に来ています。街は元気です。

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2011/03/29

被災したミュージアム

 今回の地震での美術館・文化財への被害がこれまでも少しずつ報道されていますが、昨日の日経新聞夕刊ではその現状がある程度まとまって記事になっています。
 これによれば、茨城県近代美術館では建物のまわりで液状化現象が発生し、作品の搬入に支障をきたす状態。また、水戸芸術館では、エントランスホールに設置されているパイプオルガンのパイプ5本がねじれて折れ、床に落下。2階の現代美術ギャラリーの一室では、余震で石こうボードが崩れて作品に降りかかりました。福島県立美術館では玄関屋根の板の一部が落下しました。
 記事にはありませんが、気仙沼のリアス・アーク美術館は大きく被災。「地震の衝撃でスロープや階段の鉄板が盛り上がったり、たわんで垂れ下がったりした。天井の板も一部落下。外観に大きな損傷はないものの建物自体が数センチ動き、亀裂の入った敷地にかろうじて立っている状態という」(3月22日日経新聞)。
 ミュージアムの被害は少なくないうようです。被災者救済がまず第一で、文化財、美術品のことなど後回しでいい、との意見も多いでしょう。いま、美術館のことを語っていいのか、という思いもあります。しかし、楽しみ、癒しなどを与える場としてのミュージアムは、その役割を果たすべきだとも思います。厳しい状況ではありますが、美術館の復興も祈りたいと思います。

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2011/03/28

SONG FOR JAPAN

 東日本大震災の被災者支援アルバム「SONG FOR JAPAN」が発売されましたね。昨日、ネットのニュースで知り、早速買いました。今のところCD盤での発売はなく、iTunes Storeだけの発売で、トップアーティストによる全38曲が収録されています。アップル、レーベル、アーティストが受け取る収益はすべて日本赤十字社へ寄付されます。
 まだ全部きいていないのですが、収録されているアーティストの3分の1くらいしか知らない私。最近の洋楽をきいていないせいですね。ジョン・レノン、U2、ボブ・ディラン、マドンナ、ブルース・スプリング・スティーン、エルトン・ジョンといったビッグなアーティストも参加していて、これで1500円ですから安いものです。
 レーベルを超えて、これだけのアーティストが参加するアルバムはめったにありません。ニュースによれば、アメリカ、フランスをはじめ世界18か国でトップセールスとなっているそうです。震災から2週間でこんな素敵なアルバムが発売されるなんて、凄いこと。アーティスト、関係者に感謝です。

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2011/03/23

週刊ポスト、曽野綾子さんの一文

 世の中の週刊誌は、どれも地震を特集で取り上げていますが、その論調は当然様々です。今週初めに店頭にならんだ週刊誌は震災からある程度時間があったため、しっかりとした取材に基づいた記事や、知識人の原稿などが掲載されていて、内容なあるものが多いです。
いわゆる現・ポス、「週刊ポスト」「週刊現代」は定期連載もの以外は震災特集ともいいっていいほどの内容。週刊現代の表紙は、なんと言えばいいのでしょう。迫力あるというか、美しくないというか。でかい文字が表紙の半分くらいを占めています。方や、週刊ポストは自衛官が赤ん坊を抱く写真に大きく「日本を信じよう」という文字が目をひきます。
「AERA」は防護服をまとった人のアップに「放射能がくる」という衝撃的なタイトル。この脅迫するようなタイトルはどうしたものでしょうか。やり過ぎです。
 読む気がしなくなったAERAはやめて、週刊ポストに曽野綾子さんの一文を読んでみます。「千年に一度の災害」と題されています。冒頭から引用します。
「2011年3月11日午後2時46分に起きた地震が、近年落ち込んでいると言われる日本の凋落に、決定的な追い打ちをかけるか、それとも、長い間の物心両面の沈滞を打破するきっかけなるか、というと、私は後者に望みを託したいと感じている。理由は、日本人がそれに耐えうる国民だからだ」
 最近は老人への箴言が広く受け入れられている曽野さんの、震災後、これからの日本人の辛口のメッセージです。文章の最後にこう書かれます。
「地震が眠りこけていた日本人の怠惰で甘やかされていた精神を揺り動かしてくれれば、多くの死者の霊も少しも慰められるかと思うのである」
 週刊ポストも言っていますが、日本を信じたいと思います。


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2011/03/19

いわて銀河プラザと高校生募金活動

 東京には県のアンテナショップがいくつもあります。そのひとつ、東銀座にある「いわて銀河プラザ」に昨日いってきました。休業かと心配したのですが、無事営業していました。さすがに店内の品物は少なくなっていましたが、店員さんは元気でした。

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 これもささやかな支援になればと、お酒(酒飲みはしょうがないな)、かもめの玉子を買ってきました。
 店の前で高校生らしき若者が募金活動をしていました。首都圏にある高校の生徒会メンバーで結成された有志団体で、アンテナショップでの募金が発端で、20校以上の学校の学生が参加しています。もちろん、募金させてもらいました。
 ツイッターでも情報を発信しています。

Bokin

 募金はアンテナショップ経由で岩手県災害義援金募集委員会に送られます。この3連休も活動するとのことですので、機会があるかたは協力してあげてください。

続きを読む "いわて銀河プラザと高校生募金活動"

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2011/03/18

元気になってくださいね

 このブログを始めてから6年8ヶ月。ほぼ毎日更新していますが、そのうち3年9ヶ月ほどが仙台に住んでいたときのものです。かつては「単身赴任 杜の都STYLE」というタイトルだったんですよね。
 仕事の内容から、宮城、岩手の太平洋沿岸にはあまりいく機会がなかったのですが、プライベートを含め何回か訪れています。どこも美しい自然の素敵な土地でした。
 まもなく最初の地震発生から一週間経ちますが、現地がかつてのように一日も早く復興することを祈り、皆さんが元気になることを願って、そのいくつをリンクで改めて紹介します。

仙台から電車で約1時間の石巻。石ノ森章太郎の出身地で、ちょっとレトロなところもありました。
石巻の旅1:親が楽しめる石ノ森萬画館
石巻の旅2:ミンク鯨の寿司が美味
石巻の旅3:ディープな2つの映画館
塩釜には新鮮な魚介を買うことができる市場があります。ウエブサイトが更新されているので、市場そのものは無事だったようです。
新鮮な魚介を買うなら塩釜仲卸市場
仙台からはかなり遠い釜石。いい街です。
釜石へ

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