2023/03/28
少し戸惑いました。昨日、外出先でkindleを立ち上げると、ライブラリ(購入した本のリスト)になにも表示されていません。「えっ、どうしたの?」ホーム画面で確認しようとしてもWi-Fi環境のないところなので、ダメ。スマホのテザリングを使えばいいのですが、動転して気が回らず。
帰宅してWi-Fi環境で接続すると、kindle端末にダウンロードした本のデータがすべて消えていました。またクラウドからダウンロードすればいいのだけれど、なぜ全データが消えたのか。Kindleのマニュアルをみると端末をリセットすると全データが削除されます。でも、そんなことした覚えはないし。
最近の読書は、紙の本の新刊、以前読んだ本の再読、そしてKindleがほぼ3分の1づつという感じです。外出時には必ずKindleを携帯しています。Kindleのデータが消えちゃうとちょっと困ります。たまたまのトラブルであることを祈ります。
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2022/02/08
2か月ほど前にKindleを買い、電子版での読書をしています。電子書籍は初めてではなく、Kindleは初期モデルを買いました。2012年にkindle Fire HDを購入しています。このモデルは電子書籍リーダーというよりタブレットです。現行モデルではキッズ向けもあり、ラインナップが豊富です。でも読書のためにはKindle Paperwhiteがいいようです。
Kindleを買おうと思ったきっかけは曽野綾子の小説が講談社から電子化されたからです。講談社文庫の電子化ですが、紙の本は絶版になっているものがほとんど。Amazonでは古本は出品されていますが、昔の本は字が小さくて高齢者には読むのがつらい(笑)。
Kindleではフォントの大小は自由に設定ができます。重さは205グラムで、外出時に持ち歩くにもいい。紙の本では文庫、新書くらいしか持ち歩けない。
もちろん雑誌のようにカラー写真がメインのメディアの読書には適しませんが、これはiPadやKindle Cloud Readerを使えばいいことです。今更ながらAmazonのテクノロジーに感心しました。
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2019/01/06
ラジオの語学講座「実践ビジネス英語」の紙のテキストを購入。ずっと電子版でiPadで使っていたのですが、新年でもあるし(?)、紙にしました。どうも、電子版だといまひとつ学習に真剣味がないというか、身につかないという薄々、か。感じていたのですが、紙のテキストは在庫になるので、電子版でやってきましたが、ここで戻してみようかと。
電子書籍はどこまで普及しているのか。いまごろ思い始めました。年末、NHKで放送された『バーニング』をみました。村上春樹の短編『納屋を焼く』の映像化作品です。この原作を読んだいなかったので、この作品が収録された短編集を買おうとしたら、文庫本はアマゾンで品切れ。その後、入荷しましたが、納期はちょっと先です。
村上春樹の作品は一部、電子書籍化されていますが、『納屋を焼く』が入っている『螢・納屋を焼く・その他の短編 』はまだです。
既存の本を電子化するに当たっては、いろんな事情があるのでしょう。この『螢・納屋を焼く・その他の短編 』はあまり人気のない(売れてない)短編集なのかな、なんて推測します。
かくて、『納屋を焼く』はしばらく読めそうにありません。
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2018/08/12
買いたい本をネットで注文しようとしたら、電子版もあり、ちょっと迷いましたが、結局紙の本にしました。電子書籍だとiPadかスマホで読むわけですが、これはちょっとつらい。電子書籍リーダーがあればいいのでしょうが、いまだに持っていません。
今発売されている電子書籍リーダーは、アマゾンのKIndleと楽天のKoboだけです。ソニーのリーダーはメーカーとしては販売終了しています。ソニーとしては専用端末である電子書籍リーダーは必要性がないと判断したのでしょう。
紙の本がどんどん増えていく現状に、Kindleとかを使ってみてもいいかな、と思います。でも、なぜか踏み切れません。電車の中とかでKindle使っている人、ほとんど見ないしな。
当分、紙の本で読むことになりそうです。
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2017/05/06
ゴールデンウィークのためか、今週のNHK語学講座は先週の再放送で、受講生は一休みです。来週から始まる5月の講座テキストを買おうとアマゾンのサイトをみると、「特別お試しセット」というのを発見。
語学講座を2つ組み合わせて、通常の電子版1冊と同じ値段で販売するセットです。セットの組み合わせは5つあります。
基礎英語セット:基礎英語1/基礎英語2/基礎英語3
新講座お試しセット:高校生からはじめる「現代英語」/英会話タイムトライアル
ビジネスセット:入門ビジネス英語/実践ビジネス英語
ラジオ講座セット:ラジオ英会話/エンジョイ・シンプル・イングリッシュ
テレビ英語セッ:トおとなの基礎英語/しごとの基礎英語
このセットはアマゾンだけでなく、電子書籍を取り扱っている紀伊國屋書店、honto、reader storeでも販売されています。NHK出版の仕掛けというわけです。
欲しいのは高校生からはじめる「現代英語」と実践ビジネス英語のセットなんだけど、これは残念ながらないのです。
このセットをきっかけに、今シーズンはやっていなかった入門ビジネス英語をやろうかと思い始めていますが、これはNHKの陰謀にはまることになります。どうしようか少しだけ悩みます。
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2017/03/11
昨日の朝日新聞に小さいですが、面白そうな記事が載ってました。「自分のネット書店を作れる 講談社が新サービス展開へ」と題された記事によれば、
「講談社は9日、自分の好きな電子書籍を販売できるサイト『じぶん書店」』を4月中旬に立ち上げると発表した」(3月10日朝日新聞)
と個人が書店を開設できる仕組みです。講談社の発表文によれば、
「書店開設を希望されるユーザーは会員登録を行い、講談社が展開している電子書籍約 32,000 点の中から売りたいタイトルを選び、推薦コメントを入れるだけで、簡単に自分の電子書店を開設することができます。開設に費用は一切かかりません」
と、簡単に本屋が開けそうです。
本が売れると「10%のアフィリエイトコインが書店運営ユーザーに振り出されます」。このコインは電子書籍の購入や書店の拡張に使えます。
ユーザーに本を売ってもらうという仕組みですが、うまく使うとちゃんと商売ができそうです。本が売れない時代、出版社もいろいろ考えています。
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2016/08/31
昨日、Kindle Unlimitedを解約したのですが、このアマゾン読み放題サービスについて、面白い記事が今日の朝日新聞に載っています。記事は「アマゾン読み放題、人気本消える 利用者多すぎが原因?」とタイトル。
記事曰く
「今月3日にスタートした通販大手アマゾンジャパンの電子書籍読み放題サービスで、人気のある漫画や写真集などがラインアップから外れ始めた」(8月31日 アサヒ新聞)
とか。
アマゾンはサービス開始時に多くの書籍を集めようと「出版社に配分する利用料を年内に限って上乗せして支払う契約を締結」しました。しかし、
「しかし想定以上の利用が続いて負担に耐えきれなくなり、利用が多い人気本をラインアップから外し始めたとみられる」
といいます。アマゾンの勝手な判断です。これに対し出版社は当然のことながら反発。
「数百冊以上を提供しているある大手出版社は29日までに、全ての本の引き揚げを検討しているとアマゾンに通告」
とかなりの強行手段にでようとしています。
そもそも電子書籍の読み放題サービスが、出版社の売上増加、経営改善につながるのか。はなはだ疑問です。Kindle Unlimitedに本を提供している出版社はしっかり考える必要があると思います。
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2016/08/28
アマゾンの読み放題、Kindle Unlimitedの無料体験に入っています。このサービスが始まったとき、うっかりクリックしてしまいました。
「『Kindle Unlimited』は、12万冊以上の本、コミック、雑誌および120万冊以上の洋書の中から好きな本を好きなだけお読みいただける、読み放題サービスです」
という読み放題。月額980円の価値があるかどうか。
読み放題で価値あるコンテンツは雑誌ですが、いまのところ一部しか読めません。大手出版社も提供していますが、すべての雑誌が読めないみたいです。例えばマガジンハウスではTarzan、Hanako、カーサブルータスなどはありますが、anan、ブルータス、クーネルはありません。また集英社はいまのところ雑誌を提供していません。
定期購読してもいい雑誌(例えばランナーズ)が1冊でもあれば価値があるのですが、いまのところそれは見つかりません。Kindle Unlimitedの価値は「120万冊以上の洋書」かもしれませんが、なにせ洋書を読む能力も無いし(笑)。
そろそろ無料体験期間がきれるので、解約の手続きをしようと思います。
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2016/08/10
楽天が雑誌読み放題の「楽天マガジン」を始めました。「約200種類の電子雑誌を月額410円で読み放題」(日経新聞 8月10日朝刊)というもの。アマゾンが今月から始めた「Kindle Unlimited」に対抗する形です。
「楽天マガジン」は月額410円(税込)。これで200種の雑誌が読み放題なら安いとも思えます。読み放題の雑誌をざっと見ると、アマゾンとはラインアップが違っています。例えば「週刊プレイボーイ」「週刊現代」はアマゾンにはなく、楽天にあります。
プレイボーイが月410円で読み放題というのはお得とも思えますが、結局は毎週読まない。この頃の雑誌は実は読むに値する記事が少ないので、月額410円というのは無駄な出費になってしまいます。年間購読している「週刊東洋経済」もありますが、この手の雑誌はデジタルだと読みにくい。
雑誌の電子版を読み放題に提供することで、雑誌はその価値を自ら薄めている。そんなことを思う読み放題サービスです。
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2016/07/02
昨日の朝日新聞に講談社の全面広告が載っていました。<村上春樹「初期三部作」七月一日電子版配信開始>とタイトルがあり、佐々木マキによる「風の歌を聴け」の表紙イラストが大きく載っています。小さく「20代の自分に会いに行く」とコピーがありますが、これをメインにしたほうが良かったと思えるちょっと残念な広告です。
村上春樹の初期三部作とは「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」です。最近、「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」は読んだので、次は「羊をめぐる冒険」を読まなければいけない、ということかな。
今回配信された電子版三冊とも、文庫本と同じ価格に設定されています。「羊をめぐる冒険」は文庫本では上下巻ですが、紙版上下2冊合計の1,080円です。村上作品を含めて電子版は紙より少し安い価格設定が大半ですが、今回の村上春樹作品はあえて同じ設定になっています。村上春樹の意向なのでしょうか。
「羊をめぐる冒険」はいずれ読もうと思っていたのですが、文庫本上下巻の長編は電子版ではちょっときついかな。Kindleリーダーがあれば別かもしれませんが。
アマゾンが読み放題サービスを近々始めるとの報道もあります。村上春樹作品の電子版が増えることによって、電子書籍にマーケットに変化があるのでしょうか。
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2016/04/03
hontoからのメールで知ったのですが、小林信彦の「虚栄の市」が電子本で発売になりました。初めてきくタイトルです。ネットで検索した限りの情報では小林信彦が中原弓彦のペンネームで1964年に書いた作品で、後に角川文庫で出ています。今回の電子化は角川文庫版です。
これまで小林信彦の著作は電子化されていませんでした。アマゾンをみると、先月から電子書籍で小説が発売されています。いずれは読もうと思っていてまだ読んでいない「素晴らしい日本野球」「ビートルズの優しい夜」などが発売れていました。
アマゾンで出品されている古本もありますが、昔の文庫本は字が細かく読むのが大変。その点、電子本はフォントサイズも自由に変えられので、いいです。
これまで長い小説を電子で読み習慣はありませんでした。小林信彦小説の電子化で読む機会が増えるかも。端末はどうしようかと、長らくしまい込んでいたkindleをまずは充電して使える状態にしてみました。暫くこれで試してみます。
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2016/02/20
久しぶりに村上春樹の「走ることについて語るときに僕の語ること」を読んでいます。単行本で買ったのですが、昨年電子版が配信され価格も文庫版とほぼ同じ559円と安くなったのでたので買い直しました。外出したときや、仕事場で読めるのがいいです。
村上春樹の電子書籍はいつの間にか増えています。アマゾンでみると、小説、エッセイなど9冊が電子化されています。これ、どのような基準で電子書籍にしているのでしょう。村上春樹が決めているのか。それとも編集者(出版社)が決めているのか。いまのところ大作は電子化されていません。
「走ることについて語るときに僕の語ること」を電子版で読むと、なぜかさらっと読めてしまいます。再読ということもあるでしょうが、紙版を読んだときにように引っかからない。不思議です。
村上春樹の電子書籍は増えていくでしょうか、次はどの作品が電子化されるのか。興味深いものがあります。
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2015/11/04
今、NHKラジオの語学講座を紙で買っているのは「ラジオ英会話」だけです。あと2つは電子版で購入しています。今月分をアマゾンで買ったら微妙に値上げしていました。10月号を買ったときは333円でしたが、今月号は359円。27円も値上げ。
現在、10月号も359円に値上げされています。他の電子書籍サイトでも359円か360円です。333円が本体価格なのでしょう。またアマゾンでは9月号以前の号は179円です。しかし、3月号以前は359円となっています。
この価格変動はどうして起きているのでしょうか。一方、同じNHKのテキスト「きょうの料理」はどのバックナンバーも最新号と同じ値段です。語学講座のテキストは旬のものということかな。でも3月号は高いのはなぜ。
なんとも不思議な語学講座テキストの価格です。
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2015/06/11
本は保管場所に困るので、なるべく買わないようにしているのですが、それでもついつい買ってしまいます。おまけに買ってすぐに読まない積読も増えるばかり。この積読、電子本でも増えます。
デジタルだと保管場所を気にする必要はありません。Kindle本はクラウドに置いて、必要な本だけ端末に置けば、端末の容量も気にすることはありません。電子本の便利な点ですが、これがくせ者。紙の本の積読のように目に見えないので、知らぬ間に電子の積読が増えてしまいます。
「モーニング」の電子版「Dモーニング」を購入しているのですが、どんどんたまっています。紙のモーニングを買っていたときは、在庫が見えたのでプレッシャーになっていましたが、電子では危機感がありません(笑)。特に「Dモーニングではバックナンバーは1冊しかダウンロードできないので、読むのにちょっと面倒でもあります。
Kindle、ヨドバシの電子本にも買ったまま忘れられている本がありました。これ、いつ読むのだろう。電子本の積読は、なかなか厄介です。
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2015/05/11
ゴールデンウィークで再放送だった先週のNHKラジオ語学講座が再開。5月の2週目になりましたが、今月から3つの講座を電子書籍に変えました。電子にするメリットは、価格が安いことと、書籍の保存場所が要らないことです。
電子版は何も考えずにアマゾンで購入したのですが、後からNHKのサイトをみるとストアは17もあります。いつの間にか電子書籍サイトは増えています。電子書籍の機能はストアで違いがあります。たとえば「雑誌オンライン」は印刷機能を備えています。
また価格も違います。アマゾンは333円ですが、紀伊國屋は359円。ソニーのReader Storeは360円。本体価格が333円で消費税をどう扱うかで価格の差があるようです。またバックナンバーの4月号はアマゾンでは93円になってます。78%オフの激安価格。番組を録音しておいて、一ヶ月遅れで学習すれば、お金を節約できます(笑)。
紙か電子か、といった迷いはもう過去のモノかもしれません。
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2015/04/06
アマゾンで購入した電子書籍(kindle本)がパソコンで読めることを今頃になって知りました。kindle本はiOS、アンドロイドのアプリでしか読むことが出来ず、パソコンでは読めないと思い込んでいたのですが、いつの間にかPC用のアプリが提供されていました。
昨年9月に「Kindle Cloud Reader」が提供され、ブラウザ上で購入した電子書籍が読めるようになりました。当初は読めるのはコミックと雑誌だけに限られています。コミックと雑誌という区切りですが、例えばNHKラジオ語学講座テキスト、るるぶは読めますが、文藝春秋の電子版は読めません。どうしてでしょう。
そして今年の1月にはパソコン用のkindleアプリの提供が開始されていました。これをダウンロードすれば、パソコンでも電子書籍が読めます。アマゾンのクラウドにある購入した電子書籍をパソコンにダウンロードして読む仕組みです。アプリをインストールしてみると、Amazon.jpで購入したコンテンツに加え、以前Amazon.comから買ったKindleでダウンロードしたコンテンツもあります。これはちょっと不思議。
いづれにしても、パソコンでもkindle本が読めるのは便利です。活用できそうです。
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2015/03/27
ヨドバシカメラのサイトをみていたら、ホームページに<ヨドバシ・ドット・コム 電子書籍ストア>のバナーが大きく表示されていました。ヨドバシカメラが電子書籍に進出とは、いささか驚きです。
ヨドバシカメラの電子書籍は専用のアプリをイ端末にンストールして見る仕組みです。現行、アプリはIOS、androidに対応しています。またPC用のアプリも用意されています。・電子書籍17万点を超える電子書籍を用意しています。
試しにヨドバシの電子書籍アプリ「Doly」をiPadとPCにインストールして、一冊電子書籍を買ってみました。購入したのはアガサ・クリスティーの「ABC殺人事件」です。価格は720円。これに10%のポイントがつきますから、実質648円。同じ電子書籍をマゾンのkindle版が667円なのでヨドバシカメラのほうが19円安い。楽天の電子版もkindle版と同じ667円です。
ヨドバシカメラは電子書籍の専用端末を発売する予定はないとのこと。あくまでアプリでの読書ということです。なぜ、ヨドバシカメラが電子書籍に進出したのか。電子書籍を販売するインフラは独自で構築したものなのか。それともどこかの電子書籍サービスと(裏で)提携したのか。疑問は多々あります。
ヨドバシカメラという企業は非上場ゆえ、その実態はよく見えないところがあります。なんとも不思議な企業と言わざるを得ません。
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2015/01/08
こんな記事を読むと、この国の出版関係者は本当に電子化する気があるのかと思わざるを得ません。昨日の朝日新聞夕刊の一面の「電子図書館まだ1%」と題された記事です。記事のリードには
「自宅にいながらパソコンやタブレット端末などで借りて読むことができる電子書籍の貸し出しが、公立図書館で広がっていない。全国の普及率はわずか1%」
とあります。具体的には
「日本図書館協会によると、全国の公立図書館3228館(13年4月現在)のうち、電子書籍を貸し出しているのは約30館と1%にすぎない」
とわずか30館で、1%です、たったの。
記事によれば、公立図書館として日本で初めて電子書籍の貸し出しを始めた東京都の千代田区立図書館では、現在約7300タイトルを提供していますが、「カ月の貸出冊数は約600冊と、横ばいの状態が続いている」といいます。
電子図書館が増えない理由は貸し出せる電子書籍の少ないこと。電子書籍は「タイトル数は約60万点になったが、図書館が利用できるのは1万点程度にすぎない」。これは「著作権法で、図書館は紙の本を購入すれば著作権者の許可がなくても貸し出しできるが、電子書籍は貸し出しではなく『公衆送信』にあたるため、許可が必要」
電子図書館が貸し出すには出版社、著者の許可がいるということです。なぜ許可をしないのか。作家の浅田次郎がコメントしています。
「作家と版元(出版社)は一蓮托生(いちれんたくしょう)。版元がやりたいと言えば認めるが、版元が大きくリスクを背負うことを作家が勝手にすることはできない」
出版社が許可をしないということでしょうか。
古い考えにしがみついている人たちは、いずれ滅びます。早く自分の愚かさに気づいて欲しいと思います。
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2014/11/02
コンビニで週刊ジャンプを見かけて手にとってみると、意外と薄いと感じました。ジャンプといえばずっしり重いという印象だったのですが、ちょっと違いました。久し振りに買ってみて、総ページ数をみると470ページもあります。紙が薄くなったのか、あまり部厚さはありません。かつては500ページ超えの時期もあったので、少し薄くなったというところでしょうか。
週刊ジャンプはかつて膨大な部数を誇っていました。1994年12月に653万部を記録したとウィキペディアにあります。最近の日経新聞発行部数が紙版で270万部くらいですから、その倍以上です。しかし、最近は300万部を切っているようです。時代の変遷を感じます。
その週刊ジャンプが9月から電子版を始めています。紙のジャンプは定価255円に対し、デジタルは300円とちょっと高めですが、定期購読なら月額900円と安くなります。アンドロイド、iOSの端末アプリがあります。デジタル版ならではのコンテンツもあります。
デジタル化する出版社側のデメリットはあるのでしょう。週刊ジャンプが電子配信を始めても、マガジン、サンデーは追随していません。単行本はデジタル化されていますが週刊誌はまだまだ遅れています。大手出版社もいろいろ悩んでいるのでしょうね。
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2014/09/09
なんとか毎日聴いているNHKラジオの英語講座ですが、ビジネス英語(入門、実践とも)は職場の昼休みにiPadアプリで学習しています。毎日、テキストを鞄に入れていくのですが、時々持っていくのを忘れます。
そこで試しに『入門ビジネス英語』テキストをアマゾンで購入して使っています。
紙のテキストに比べていい点は画面の大きさを自由に変えられること。小さい英文は大きくすれば見やすい。当然のことですが。
一方デメリットはマーキングができないこと。アマゾンでKindle本として販売されている書籍はマーキングができますが、なぜかラジオテキストはできません。価格ではデジタル版が安いので、どっちをとるか迷うところです。
古い人間としては、紙のテキストをめくって英語の勉強、というスタイルにこだわります。でも物にこだわらない人にとってはデジタル版で充分でしょう。デジタル版テキストがどれほど売れているのか。興味深いところです。
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2014/08/12
文藝春秋の今月号はちょっと面白そう。またちょっと割高のデジタル版を買ってみようかとアマゾンのサイトをみると、なんと紙版と同じ920円になっています。先月まではデジタル文藝春秋は1000円だったので、値下げ。遂に文春もやる気になったのかな。
雑誌のデジタル版は増えているのでしょうか。先月、『きょうの料理ビギナーズ』テキストを電子版で買ってみましたが、料理本は紙のほうがいいかな、と感じました。美味しそうな料理写真は(古い感覚かもしれませんが)紙でみるほうがインパクトがあります。
ビジュアルな雑誌のデジタル版もかなりの数販売されています。デジタル版の販売実績はどうなのでしょうか。思い雑誌を持ち歩かなくていいというメリットはありますが、綺麗な写真を愉しむにはiPad画面で充分なのか。デジタル世代であれば問題はないのかもしれません。
Bookliveのサイトをみていたら、2daysなるメニューがありました。2日間限定でデジタル版を購入できるものです。たとえば『るるぶ箱根’14~’15』は通常版が600円のところ、2days版は199円。さらに2日間経過後は差引額400円を払えば通常版にアップグレードできます。有料の立ち読みというところですか。
デジタル雑誌の未来は明るいのでしょうか。
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2014/07/15
電子書籍を買うことは多くはありません。古い人間なので紙の本でないと落ち着かないところがあります。本の置き場所に困っているのに紙の本を買ってしまいます(笑)。保管場所が必要ない、物体としての本が不要という理由でデジタル版を買う人もいるのでは。
デジタル版で積ん読にして、そのうち読もうと思っていたら本が消えてしまった、なんてことが起きています。昨日の日経新聞に載ってたのですが、ヤマダ電機がスマートフォン(スマホ)向けの電子書籍サービスを7月末に停止し、8月から新サービスに移行すると発表しました(ヤマダ電機が電子書籍ビジネスをやってたなんて知りませんでした)。
問題は
「当初、移行措置やポイントなどの返還による補償はせず、購入したコンテンツも読めなくなるという内容だったために、インターネット上で批判が巻き起こった」(7月14 日経新聞)
という点。
その後、ヤマダ電機は発表を撤回しました。 当然と思いますが、電子書籍は紙の本とは違います。
「紙の書籍購入では物理的な本の『所有権』を得ているのに対し、実際のモノがない電子書籍サービスでは消費者は書籍の『読む権利』を買っているだけだ」(日経新聞)
購入した電子書籍は永遠に自分のものになると信じていました。
電子書籍という点紙の本は、形態だけでなく所有の点でも異なっているわけです。電子書籍普及に低くないハードルだと思いますが、どうしようもないのでしょうか。
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2014/06/25
最近はあまり話題になっていないような気がする電子書籍ですが、ちょっと明るい話題を見かけました。昨日の日経新聞によれば
「調査会社のインプレスビジネスメディア(東京・千代田)によると、2013年度の電子出版市場(電子書籍・雑誌合計)は前年度比31.9%増の1013億円となり、初めて1000億円を超えた」
出版産業の2013年の売り上げは、1兆7711億円と報じられています。この数字に電子書籍はカウントされているのかは分かりません、電子書籍の占める割合は小さいと言えます。
しかし前年より30%以上も伸びているのは、小さくはありません。この成長の理由は「主にコミックの売れ行きが伸び、市場をけん引した」ことによります。
スマホ、タブレットなどでコミックを読むことが増えているということです。肝心の活字本(この表現も死語かな?)をデジタルで読むことは、成長しているのでしょうか。毎日、通勤途中でKindleなどの電子書籍リーダーで読書している人をほとんど見かけません。みんなスマホばかり見ています(笑)。
日本の電子書籍はコミックと相性がいいようです。Dモーニングで読んでいても、読みやすい。紙よりいいくらいです。電子書籍にとっての課題は活字本をどこまで電子書籍化できるかでしょう。ここができなければ、出版産業の衰退と同じく、発展しないマーケットになってしまうことは明白です。生き残りをかけた戦いですが、当事者はどうするのか。そこがいちばんの問題でしょう。
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2014/06/21
読みだい記事があるので、久しぶりに文藝春秋を買おうと思い立ちました。そういえば、文藝春秋にはデジタル版があることを思い出しましたが、ちょっと悩みました。
文藝春秋の紙版は880円なのにデジタル版は1000円。電子書籍のほうが安い価格設定が当たり前なのに、その逆の理解しがたい価格です。い発行元はデジタル版の制作にコストがかかるという説明をしているようですが、なんとも納得しがたい。
結局、持ち歩きできるということと試しにいうこと、デジタル版をアマゾンから購入しました。iPad、Kindleを携帯すれば、いつでも読めるわけで、結構分厚い文藝春秋を持ち歩く必要はないです(と言うよりは持ち歩くのはほぼ不可)。
雑誌のデジタル版を読むことはあまりないので、読み進めるとちょっと変な感覚になります。雑誌では記事を読む合間に広告を眺める行為があるのですが、文藝春秋デジタル版は紙面ビューワーではないので、ひたすら記事を読むことになります。ここが変に感じる原因でしょう。
紙版より高いデジタル版。電子書籍に対する出版社の姿勢を感じます。
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2014/06/14
雑誌もデジタルで読める時代ですが、紙への妙なこだわりがあって毎週「モーニング」を買い続けていました。しかし、iPadを持って仕事にでるので、試しに「モーニング」もデジタル化することにしました。「週刊Dモーニング」がデジタル版をiTuneで購入。月500円でモーニングが読めます。
紙のモーニングは1冊340円。月4回買うと1320円。紙の雑誌にこだわりがなければ、コストからはお得です。デジタル版では会員登録以降のバックナンバーも読めます。紙だと読んだ後は再生紙ゴミに出してしまうのでバックナンバーを読むことはできませんでした。まあ、あとから読み直すことはあまりなさそうですが。
先週号からIPadで読み始めましたが、読後感はまずまず。デジタル版のいいところは、時間があるときにどこでも読めること。当然のことですが、紙だと家にいるときしか読めないわけで、そこはメリットです。
でも一昨日、木曜日に週刊文春とモーニングをコンビニで買ってしまいました。木曜日に長年の習慣で、この2冊を買うことが条件反射になっていました。いやいや。まず必要なのは自身のデジタル化です。
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2013/11/19
ポストに日経新聞からのお知らせが投函されてました。「電子書籍ダウンロードに関するお知らせ」のチラシです。曰2013年7月1日時点で日経W会員は半年に1冊、日経の電子書籍をダウンロードできる、とのこと。なかなか気前がいいじゃないの、日経新聞。
日経W会員とは紙の日経と電子版を利用するサービスを利用するプラン。電子版ができて以来使っていますが、電子書籍ダウンロードサービスは知りませんでした。最近始めたのかな。
早速ダウンロードを試みました。日経ストアなるサイトにいくと電子書籍がたくさんあります。いつの間にかこんなに電子書籍を作ったのね、日経新聞。これじゃ、どれを選ぶか迷ってしまう。なんて思っていたら、実は無料ダウンロードできる書籍は指定されていて、全部で90冊ちょっと。日経e新書の一部に限られています。無料だから、致し方ないか。
日経e新書は、多くが日経新聞の過去の記事をまとめたものです。日経新聞を愛読していれば、なんか覚えがある内容。要は再利用ということですね。上手い商売してます、日経新聞。
ダウンロードした本は専用アプリで読む方式です。パソコン、iOS、アンドロイドで読めるけど、kindleではNG。日経独自の電子書籍ですね。どれほど広がっているのでしょう。日経新聞には書いてありません。
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2013/09/14
昨日の日経新聞に掲載された「電子書籍、アマゾン独走 」の記事には、予想されていたようにマーケットが進んでいるんだなと感じました。記事によれば、アマゾン独走の原因は、消費税を払っていないことにあるとか。
「出版業界9団体が連携して9月中に、海外から電子書籍を配信する事業者に対して、公平に消費税を課す要望書を政府の税制調査会に提出する。海外にサーバーを置く企業が配信する電子書籍には消費税が課税されないことを問題視したものだ。念頭にあるのは国内市場で圧倒的な存在感を示しつつある米アマゾン・ドット・コムだ」(日経新聞 9月13日)
どうしてここまで国内の出版団体がアマゾンを目の敵にするのか。日経にいよれば、アマゾンが国内で運営するネット書店「キンドルストア」の売上高シェアは4割に迫るといいます。電子書籍はいくつもの事業体から出されているので、シェア4割は高いといえます。
ここまでシェアを伸ばしたのはキンドルストアでの販売価格の安さもあるのでは、と日経新聞の記事は分析しています。他の電子書店に比べてキンドルストアは値引きを伴うキャンペーンの頻度が高いといいます。記事では
「『消費税を払っていない分がその原資になっているのではないか』。アマゾンは認めていないが、国内勢はそう疑っている」
と書かれています。消費税だけの問題でしょうかね。
キンドル使ってますが、アマゾンの電子書籍コンテンツは充分とは思えません。有名作家の小説の多くは電子化されていません。もちろんこれはアマゾン側の問題ではなく、作家サイドの事情です。日本の出版業界の団体も、アマゾンに闘いを挑む前に、電子出版コンテンツを増やしていくことが先決でしょう。読者が読みたい本が電子化されていれば、電子書籍の市場は自ずと拡大していくはずです。
アマゾンと喧嘩する前に、読者のことを考えてください。
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2013/05/20
巷の電子書籍は広がっているのでしょうか。新聞などにも取り上げられることも少なくなり、芳しくないのでは要らぬ心配をしてしまいます。そんな中、先週コミック誌の「モーニング」が電子配信を始めたというニュースが報じられました。講談社の看板コミック誌の「モーニング」がApp Storeで配信始めました。
App Storeで配信ということは、iOS向けということです。iPadかiPhoneでしか読むことができないわけです。しかし、利用料は月額500円と格安。紙のモーニングは330円ですから、月4週としても月800円もお得です。紙のコミック誌は保存などしないで、読み終わったら資源回収ゴミにだしているので、電子版でもいいです。iPadを持っていないのが悔しい。これを言い訳に買ってしまおうかとも思いました(苦笑)。
しかし、ネットで報じられたニュースでは、モーニングに掲載されている作品のうち、「バガボンド」や「BILLY BAT」は配信されないとのこと。ビッグな作者が描く作品は、何故か電子版からは省かれています。どうしてなんだろう。講談社の企みか、それとも作者の意志なのか。電子書籍での権利、著作権と利権がからんでいるのではと推測します。
モーニングの電子書籍配信に対し、他社のコミック誌はどうでるのか。暫くは何も起こらない気がしますが、どうなるのでしょう。
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2013/05/06
マラソン大会と女房の実家に行ったので、珍しく長い時間、電車で移動。その間、買っていながら読んでいなかった岩波新書を読むことにしました。この新書、文字が小さいです。他の新書よりワンサイズ以上小さいフォント使ってます。シニアには厳しいものがあります。「これだったら、電子書籍のほうがいい」と思い、アマゾンで探してみましたが、Kindleの本には岩波新書はありません。
岩波書店は電子書籍に対応していないのか? なんて思いながら、岩波のホームページをみると、予想に反して電子書籍を配信しています。ただ、アマゾン版がないだけです。岩波が対応している電子書籍は様々なフォーマットですが、電子書籍リーダーとしては、SONYのReaderと凸版印刷のBook Live!がありますが、Amazon Kidleはありません。どうしてAmazonはないのだろう。いろいろ折り合わなかったためでしょう。
岩波書店に限らず、電子書籍化の基準はどうなっているのかと疑問に思うことがあります。例えば新書。毎月、いくつもの出版社から膨大な数の新刊がだされます。この新書の電子版が同時にだされることは少ない。岩波新書は違いますが、新書は流行りものをテーマにしていることも多い。こんな本は電子で読んで、旬が過ぎたら物理的な在庫にならないほうが助かります。
新刊はすべて電子と紙の両方で出す、ということを義務づける。こうでもしないと、この国で電子書籍は広がっていかないのではないかとも思います。読者の立場に立ったサービスの提供が求められています。
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2013/03/23
KIndle fire HDを使いはじめて3ヶ月ほどになりますが、ちょっと前から端末の調子が悪くなりました。Amazon Cloud DriveにアップロードしたファイルがKindle端末にダウンロードできなくなる不具合。それと同時にバッテリーの持ちが極端に悪くなりました。仕様では「11時間以上連続使用可能」ですが、何も使用しないでも9時間ほどでバッテリーがゼロ状態になります。
アマゾンのカスタマーサポートに問い合わせるとすぐに返事がきました。端末の登録をいったん解除して、再登録する方法を試してくれということです。指示通りやってみたら、元の状態に復帰しました。やはり、あれがいけなかったのかな。
実は我がKindleには、掟破りのアプリをいくつか入れています。KindleはAndroidタブレットとはちょっと違います。アプリはアマゾンのサイトからしかダウンロードできません。アマゾンの認めたものだけがKindleで使えるわけです。しかし、ある方法を使えばAndroidのアプリもダウンドーロができるようになります。アマゾンの提供しているアプリの中にはDrop boxとかAdobe Flashはありません。これが裏技を使うと、端末にダウンロードできます。正しくないことでしょうが、NHKのラジオアプリとかradikoなんかがダウンロードできました。
Kindleはカスタマイズの自由度が低いタブレットです。電子書籍端末だからそのような仕様になっているのかもしれませんが、ユーザーとしてはちょっと物足りません。アマゾンのユーザーレビューでは五つ星のうち3.7という評価も致し方ないと思います。今後、Kindleは進化していくのか。アマゾンの戦略が気になります。
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2013/03/07
先日、出版事情に詳しい友人と飲んだ際に、話題が電子書籍のことになりました。電子書籍端末はどれほど普及しているのか。「電車の中で、アマゾンのキンドルとかソニーのリーダー読んでる人、ほとんど見かけない」ということで意見が一致(笑)。電子書籍は誰が何を使って読んでいるのか、その実像が見えません。
アップルが日本で電子書籍の販売に乗り出すと発表しました。日経の記事によると
「アップルの電子書店「iブックストア」は、自社製のタブレット(多機能携帯端末)iPadやスマートフォンiPhoneの利用者に対象を限定する代わりに簡便な購入手順を導入。同社が無料で配布する電子書籍閲覧アプリ(応用ソフト)上で1クリックで購入し、ダウンロード後すぐに読書を開始できる」
と、アップル器機ユーザーに限定したサービスです。
かたやアマゾンはキンドルに限らず、アップルのiPadを含むさまざまな機器にアプリを提供する多方面戦略です。アマゾンのコンテンツはユーザーからするとまだまだ質、量とも充分ではないと感じますが、出版社側も電子書籍コンテンツの充実へ取り組んでいるようです。
今日の日経新聞で知った角川から出たノンフィクション作品「Amazonの3.11」。東日本大震災後に米アマゾン・ドット・コムが行った復興支援活動の舞台裏を描いたノンフィクションで、アマゾンの電子書籍だけの配信で、価格は100円という破格値。電子書籍の普及ポイントのひとつに価格があると思いますが、既存の紙書籍との兼ね合いで、極端に安い値付けがあまりできていないのが現状。電子書籍の専用コンテンツとすることで、価格面での優位性がだせるわけです。
電子書籍市場は16年度には2千億円に急伸する見通しもあるようですが、本当にここまで拡大するのか。興味津々です。
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2013/01/20
Kindle Fire HDを使い始めて1ヶ月ほど経ちました。このタブレット端末はいくつかの特徴を持っていますが、一般的なAndrid タブレットとは異なります。典型的なのはアプリで、Google Playが使えず、Amazonからしか買えません。アプリの品揃えも限定されていて、あれもこれも使いたいという人には向かないと思います。
単純に言えば、タブレットPCとしても使える電子書籍リーダーです。電子書籍を読みたい。それに加えてメールをチェックしたり、インターネットも閲覧したい。そんな人にはぴったりな端末。iPadのように、ネット、メール、動画、音楽を一元的に管理し、活用したいという人には機能的に不十分です。なにせ、16GBで15,800円という価格です。価格に見合った機能は備えていると思います。
電子書籍を何冊か購入して、読みました。今のところ、液晶での読書でも目が疲れるということもありません。日本語での読書リーダーははじめて使いましたが、そんなに悪くはない印象です。表示文字の大きさを細かく指定できるので、シニアには老眼鏡が不要で(苦笑)、これも良い点です。ただ端末の問題ではありませんが、コンテンツはまだまだ少なく、欲しい本は見つからないことのほうが多いです。
また予想外にいいのはサウンド。Amazonでも売りにしているドルビーオーディオとデュアルドライバのステレオスピーカーからの音はなかなか。アプリでABCやBBC などの動画ニュースをみるときに重宝します。また、バッテリーも予想外に長く持つと思います。
上手に付き合うと、快適に楽しめるKindle Fire HDです。
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2012/12/28
先週日本で発売になったアマゾンのkindle Fire HDを購入し、10日ほど使いました。まだ触った程度ですが、簡単にレポートを。アマゾンの電子書籍端末ですが、7インチのタブレットPCとしても使えます。ただAndroidベースですが、汎用のタブレットPCではありません。あくまでアマゾンの電子書籍端末としての位置づけです。
アプリはGoogle Playからではなく、アマゾンのストアから購入する仕組みです。従って他のAndroidとは使えるアプリが異なるようです。例えばFacebook、Twitter、Adobe Reder、日経新聞のアプリはありますが、Dropboxはありません。
また、ウエブの閲覧はあらかじめインストールされたAmazon Silkを使います。GoogleのChromeは対応しておらず使えません。ブックマークをChromeと共有しているとちょっと不便です。Flashも対応していないようです。
肝心の電子書籍は有料本を1冊、無料本を何冊しかダウンロードしていないのですが、まだまだ欲しい本は多くない感じです。特に昔に出版された本が少ないようです。個人的な好みで言うと、小林信彦、曾野綾子という作家はまったく電子化されていません。村上春樹もありません。まだまだです。
端末は軽くて、持ち歩くにはいいです。専用のケースを装着してみたのですが、やはり日本製品らしからぬ感触があります。
待ち受け画面はカスタマイズできず、あらかじめインストールされたものが入れ替わり表示されます。
全体的にはアマゾン独自のタブレットPCという印象を持ちました。使い込んでいくとなにか発見があるのか、そこが楽しみです。
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2012/11/08
凸版印刷が電子書籍端末を発売するという昨日のニュース。電子書籍市場も年末に向けて、急に活況を呈してきたようです。楽天は電子書籍リーダーkoboにフロントライトモデルkobo gloをラインアップに加えました。凸版印刷の電子書籍端末は「Rideo(リディオ)」というネーミングで、作っているのはNEC。
このRideoは価格が8,400円と楽天のkobo touchよりはちょっと高いですが、ソニーのリーダーよりは安い。微妙な値付けです。仕様をみて興味を引かれたのはWiMAX通信機能を搭載していて、通信料も不要ということ。アマゾンのKindle Paperwhite 3G(12,900円)も通信料が不要ですが、3GよりWiMAXのほうが通信速度が速い。これは魅力的。
凸版印刷は電子書籍ストアBook Liveを運営していて、Rideoで約9万5000冊の書籍コンテンツを購入できます。このコンテンツ数は5万冊のアマゾン、コンテンツ数をごまかしていた楽天の6万5000冊(10月26日現在)で、両者を上回ります。
しかし、内外各社の電子書籍リーダーが出そろっていくのはいいのですが、それぞれのコンテンツの仕様はばらばらで、共通フォーマットではありません。どこの電子書籍リーダーを買っても、どこのストアからも本を買えるようして欲しい。これが実現されなければ、電子書籍は広がらないでしょう
。
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2012/10/25
最近、音沙汰がないのでどうしたかと思っていたアマゾンからキンドルが発売されます。やっとという感じです。発売されるのは4機種。電子書籍リーダーに特化したペーパーホワイト(Paperwhite)が2機種。Wi-Fi接続+無料の3Gの「キンドル ペーパーホワイト3G」とWi-Fi接続のみの「キンドル ペーパーホワイト」。タブレット端末のキンドル ファイアが「キンドル ファイア」と高精細画面の「キンドル ファイアHD]の2機種です。ペーパーホワイトが来月、ファイアは12月の発売。
いちばん安いのはキンドル ペーパーホワイト」の8400円。最上位のキンドル ファイアHDの32Gモデルで19,800円。昨日発表されたiPad mini は32Gモデルは36,800円ですから、タブレット端末のキンドル ファイアと価格だけで比較すると、半額に近い値段です。
肝心のコンテンツですが、今日からサービスが始まるキンドルストアで約5万点の本が用意されるということです。そんなに多くはありません。既存の電子書籍ストアとそんなに変わらない。アマゾンだからいきなり何十万点揃えてくれるかな、と淡い期待もあったのですが・・・・・・。この国の出版システムの限界を示しています。
とはいっても、いきなり4機種を投入してくるアマゾンはやはり魅力的です。これで電子書籍のマーケットがいよいよ本格化するのか。年末がちょっと楽しみです。
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2012/08/27
確か9月には日本で発売されそうという報道されていたアマゾンのキンドルですが、なかなか出てきません。アマゾンにサイトに「Kindleの販売開始をEメールでお知らせします。」とあり登録したのですが、便りはいまだきません。
今日の日経新聞に<キンドル「近日発売」2カ月、権利調整が壁 >という記事があります。アマゾン自体は発売が遅れていることについてコメントしていませんが、記事には「出版業界では『日本語の本の品ぞろえに手間取っているのではないか』との見方が大勢だ」と書かれています。キンドルを今月発売したインドでは約120万点のコンテンツをそろえて、本国米国では約150万点を販売しています。
それに対して日本では電子書籍のコンテンツは約20万点。コボを発売した楽天は26日時点でまだ3万点しかありません。大型書店にある紙の本が80万冊といいますから、現状電子書籍の点数はかなり少ないです。
またアマゾンが出版社との交渉で難航している理由として、契約の問題があると記事では指摘しています。電子書籍の「送信可能化権」を「出版社がアマゾンに許諾する」という内容ですが、この権利米国では著者が出版社に権利を譲渡し、出版社がまとめて所有するのに対し、日本では著者が所有。これでは交渉に
手間がかかるのは当然です。
もうひとつアマゾンが提示する、著者との配信契約が終了した後もデータ自体はアマゾン側に残したままにするという「存続規定」も日本の電子書籍の慣例から外れていて、これも障害になっているようです。
記事を読むと、キンドルの発売も気になりますが、そもそも日本で電子書籍が発展するのか大いに疑問になってきます。かなり厳しい状況です。日本という国の独自性を示している典型的な例といってもよさそうです。
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2012/08/02
楽天の電子書籍端末koboが先月発売され、巷に評判が流れるようになりました。当初7980円という安さに思わず誘惑されそうになったのですが、kindleが9月にも日本で発売されるとの報道もあり、我慢しました。
日経新聞のサイトにはkoboを評価する記事がでています。当初、koboの購入者が使うソフトウエアに不具合があり、初期設定ができないトラブルがありました。初歩的なミスと言うべきでしょう。2年以上前ですがkindleをアメリカのアマゾンから購入した際、初期設定がすごく不安でしたが(なにせすべて英語)、あっけなくすんなりできたことに感動したことを覚えています。
日本で発売している電子書籍端末が、初期設定で躓くなんてちょっと考えられません。日経の記事によれば、
「ツイッターやフェイスブックには批判が殺到。コボタッチを販売している楽天のサイトの「みんなのレビュー」欄では、5段階で最低の星1つという評価が最多となり、炎上の様相を呈した」(「楽天kobo、波乱の幕開け 三木谷社長の反省と強気」8/1)
おまけにこのレビューを「三木谷社長の判断で削除された。このことが、一部ユーザーの怒りに油を注ぐこととなってしまった」と、上手くない対応振りです。
また電子書籍のもっとも重要なポイントである書籍の品揃えについても、いまのところは貧弱なようです。日本語の蔵書数は2万3000点ほどで、うち1万2500点以上が「青空文庫」を中心とする無料作品。有料の「日本語蔵書数は1万点ほどになり、さらに、コミックのカテゴリーに分類されている約4500点を除外すると半減する」というのが現状。
これは競合他社のサイトにくらべても見劣りします。たとえばソニーのリーダーストアでは「月末の日本語書籍の蔵書数は、約3万6500点。うち、青空文庫を中心とする無料作品は2000点ほど。約2万1000点のコミックと合わせると、有料のタイトル数は計5万5500点になる」と、コボストアに比べてかなり充実しています。楽天の三木谷社長は「8月末で6万点までいく予定」とあくまで強気です。
koboのサービスを批評した日経新聞の記事にこんな表現があります。
「正直な感想を言おう。このサービスはまだ開発途上だ。ITの世界でいうとβ(ベータ)版よりかなり手前の段階にあるといわざるをえない。この状態で本番商用稼働させた楽天の勇気には驚くほかない」(アマゾンの引き立て役になりかねない楽天コボ )
手厳しいです。kindleに勝てるのか。しばらくは静観ですね。
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2012/07/05
電子出版EXPOが開催されているため、新聞、テレビでは電子書籍の話題を取り上げています。昨日の朝日新聞夕刊では一面トップで<電子書籍「新章」幕開け>と題された記事があります。内容は
「欧米の電子書籍の標準規格『EPUB(イーパブ)』が縦書きの日本語に対応できるようになり、国内の出版界で今後広がる見通しになった」
ということ。記事によれば、日本の電子書籍の規格は「ドットブック」と「XMDF」という二つの規格が主流。ここにEPUBが加わるということですね。初歩的な疑問ですが、なぜひとつの規格に統一されていないんでしょう。ここがよくわからないところ。ちなみにアマゾンは「キンドル日本版を発売予定の米アマゾンは、出版社からEPUBなどで提供を受け、独自規格に転換して配信するとみられている」ということらしい。
電子書籍の課題は言うまでもなく、コンテンツ(本のタイトル)をどこまで増やせるかです。今日の日経新聞には<電子書籍、本格普及へ品ぞろえ課題に>という記事があり、「本格的な普及へ向けてはコンテンツの充実や海賊版対策などの課題が残る。消費者の視点に立った市場づくりが求められている」と指摘しています。
確かに、電子書籍のビジネスは、ユーザーが使いやすいサービスを提供するという姿勢が足りない。いろんな会社がビジネスをばらばらにやっている感じです。規格についても日経の記事では、
「規格と端末が乱立している。購入した電子書籍が将来まで確実に自分の所有物で有り続けることが保証されていない」(ヤフーで電子書籍事業を手掛ける村上臣執行役員の話)
と、問題点として指摘しています。
今年こそ、電子書籍ビジネスは発展するのか。まだまだ課題は多そうです。
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2012/07/03
今年こそ電子書籍元年なのでしょうか。アマゾンがもうすぐKindleを日本で発売しそうな感じですが、楽天がいよいよ電子書籍に進出です。昨日発表された買収したコボ(カナダ)が、日本市場で電子書籍端末「kobo Touch」を19日に発売すると発表し、楽天もサイトでこの端末を発売し、電子書籍マーケットに参入します。
kobo Touchは縦165ミリメートル、幅114ミリメートルで画面は6インチ。薄さ10ミリメートルで重さ185グラムと軽量。1回の充電で最長1カ月使えるというのはすごい。Wi-Fi経由で電子本をダウンロードする仕組み。通信回線経由のダウンロードは割り切って使えない仕様ですが、本体価格は7,980円。ソニーの電子書籍端末リーダーの6インチモデルが16,800円(ヨドバシ.com価格)ですから、この価格はかなり安い。
まあ、電子書籍の価値はどれほど多くのの本がコンテンツとして提供されているかですから、楽天コボはその点が評価ポイントです。ウエブサイトによれば
「koboイーブックストアでは、日本語で約3万冊、日本語以外の言語も含めると240万以上のタイトルの電子ブックがラインナップ」
とのことですが、焦点は日本語の本の数。これは他の電子書籍サービスと比べてもそんなに変わらないです。
でもなぜ、楽天がこれほどまで電子書籍サービスにこだわるのか。日経の報道で、三木谷さんのコメントが紹介されています。
「3年か10年かは予想できないが」とした上で「(出版される書籍のうち)少なくとも20~30%くらい、あるいは50%を上回るくらいが電子書籍になっていくと考えている」と述べた。
楽天のビジネススピードからすると、ゆったりとした感じです。アマゾン対策なのかな。
さて、アマゾンはどのような形で登場するのか。楽しみです。
楽天kobo
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2012/06/20
一昨日、いくつかのネットで配信されたニュースですが、米国では、2012年に入って電子書籍の売上高がハードカバーを上回ったそうです。ちょっと長いですが、ネットの記事を引用させてもらうと、
「米国出版協会(AAP)が出版社1189社に調査したところ、2012年1~3月の電子書籍の売上高は、2億8230万ドル(約225億8400万円)となり、前年同期比で28.1%増になったという。(中略)AAPは同時に、紙の書籍の売上高も公表。それによると、ハードカバーは2億2960万ドル(約183億6800万円)、ペーパーバックは2億9980万ドル(約239億8400万円)だった。ハードカバーは前年同期比2.7%増だったが、ペーパーバックは同10.5%減となった」(J-CASTニュース)
アメリカの書籍はハードカバーとペーパーバックに分かれていますが、電子書籍の売り上げがハードカバーを上回ったということです。アマゾンだけに限っていえば
「これよりひと足先に米アマゾンでは、2010年7月の時点で電子書籍がハードカバーの、また11年1月にはペーパーバックの販売数をそれぞれ超えていた」
ということになっています。
先日、出版社に勤めていたときの同期と久しぶりに一杯やりました。曲がりなりにも東証一部上場の出版社で部長をやっている彼と、電子書籍の今後に話題が及びました。はっきり言えば、電子書籍マーケットが国内で成長するという見方には否定的な点で意見が一致しました。出版社としては諸般の事情から電子化には取り組んではいるが、今後のビジネス面での成算があるわけでもなさそうです。
年内に進出してくるだろうアマゾン次第、とも指摘されていますが、果たしてどこまでアマゾンが力を持っているか。国内マーケットで電子書籍のビジネスをリードできるのか。日本に生息するガラパゴスを乗り越えるのは、なかなか大変なことに思えます。
米国の電子書籍、ハードカバー抜いた 日本市場の拡大「アマゾン次第」か
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2012/06/14
最近は電子書籍の話題もあまりききません。日経新聞電子版の記事収集をする機能で「電子書籍」を検索ワードのしていますが、ほとんど記事がひっかかってきません。現在(6月14日6時)でたったの4件です。寂しい状況です。
昨日報道されていましたが、ソニーがスマートフォンXperia向けに電子書籍アプリ「Reader」を、6月末から無料で提供するというニュース。iPhoneを使っているのでAndoridの状況は知らないのですが、「まだ出来ていなかったのか」というちょっと驚きの事実です。Xperiaソニー製のスマートフォンなのでソニーの電子書籍が読めるのは当然のことだと思うのですが、そうではなかったのですね。
昨日の朝日新聞では「ソニー、電子書籍を開放」の見出しで詳しく報じています。記事では「専用端末を売ることに主眼を置くビジネスから、電子書籍というコンテンツを売るビジネスへと軸足を移す。年内にも日本に参入する世界最大手アマゾンに対抗するねらいがある」とあります。今更という感じです。専用端末を発売されていた時点で実現されていなければいけない内容です。
朝日新聞には国内の主な電子書籍サービスの比較表があり、提供される書籍数が載っています。ソニーのリーダーストアは約5万6千点、いちばん多いホントでも約20万点です。これに比べてアマゾンが本国で提供する書籍は100万点超。日本で電子書籍が広がらない理由は明確です。コンテンツが少くない。
このままでは電子書籍後進国になってしまう日本(既になっているかも)。これからの発展はあるのか。かなり心配です。
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2012/05/28
今朝の日経新聞の記事ですが、アマゾンが携帯端末用の無線データ通信サービスに参入するとの報道です。記事には「1980円で一定のデータ量まで使い切りの『SIMカード』として販売し、利用者は自分の端末に差し込んで使える。外資の参入は日本初。新規参入で利用者の選択の多様化が進みそうだ」とあります。このサービズは「月内にも同社のインターネット通販サイトで取り扱いを始める」ともあります。月内ってあと4しかない。すぐ始まるってことですか。
そもそも国内でSIMフリー端末がどれほどあるのかを知りません。日経によれば、「アマゾンのSIMカードは、NTTドコモのスマホやタブレットで利用可能。複数の通信会社のカードを使える海外仕様の「iPhone(アイフォーン)」など、『SIMフリー』端末でも使うことができる」とのこと。取りあえず、国内版のアップル機器はダメなんですね。
アマゾンの通信環境は謎です。今使っているKindleは3G回線で電子書籍のデータをダウンロードする仕組みですが、どこの回線を使っているのか。回線料は無料なのでシステムの内容はまったくわかりません。Kindleの日本版はこの夏にも発売すると日経にはあります。
電子書籍ビジネスだけでなく、通信でも日本のマーケットをかき回しそうなアマゾン。やはり黒船でしょうか。
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2012/05/02
電子書籍の市場では存在をほとんど感じなかったマイクロソフトですが、いよいよ動き出したようです。米書店チェーン大手のバーンズ・アンド・ノーブル(B&N)が新たに設立する子会社に3億ドル(約240億円)をマイクロソフトが出資し、電子書籍事業に進出。バーンズ・アンド・ノーブルは電子書籍端末NOOKを展開していますが、Kindle、iPadに比べて劣勢のようで、マイクロソフトと組み、挽回を図りたいということでしょう。
アメリカの電子書籍市場は成長しているようです。日経新聞の記事によれば「電子書籍の売上高が2010年時点で08年の10倍以上に増えており、米大手出版社では出版物の2割以上が電子書籍になっているともいわれる」とあります。これに比べて日本の電子書籍割合はどれほどなんでしょう。
Kindleのアマゾンも、バーンズ・アンド・ノーブルも(ネットとリアルの違いはありますが)書店です。書店が電子書籍端末を展開するというのがアメリカでのビジネスの特徴。一方、日本は端末を作っているメーカー、出版社、取次などいろんなプレーヤーが関わっている状況です。ここらあたりが電子書籍ビジネスの成長に差が出ているひとつの要因かもしれません。やはり日本は電子書籍後進国なのでしょうか。
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2012/04/19
電子書籍の本格的な普及が進まないとされる日本ですが、それは書籍にフォーカスしたときのことではないでしょうか。コミックの電子化は携帯電話向けにすでにかなり普及していて、(コミックを読む習慣がないのでよくわからないのですが)スマートフォンでもかなり広がっているのでしょう。そして雑誌のデジタル化はコンテンツも増え、充実したものになっています。
電子書籍販売サイトのhontoを例にすると、、ビジネス、文芸、スポーツ、趣味、エンターテイメントなどなどいろんなジャンルの雑誌が揃ってます。膨大な雑誌点数からすれば、まだまだ電子化された雑誌は少ないのかもしれませんが、200以上あるでしょうか。
電子書籍の最大手、Amazon.comのkindleで現在購入できる雑誌の数は所有しているkindleでは122です(これ以外にアンドロイドアプリのリーダーがかなりあります)。これ、たとえば2年前と比べてあまり増えていないのは。日本の電子雑誌のほうが数としては多いですね。
電子雑誌が買えるサイトがいくつもありますが、面白いのはzinio。以前も触れましたが、アメリカのサイト日本版ですが、日本の雑誌に加え、洋雑誌も購入できます。電子なので安い。例えばNewsweekは54冊(1年)で2,540円です、一冊あたり50円弱(ちなみにkindle版でも月2.99ドルします)。電子版はおそらく紙の内容がすべて入っていないのではと推測するのですが、それでも安い。
iPadなどタブレットの普及もあり、点数は増えていく気がします。日本の電子雑誌は意外な進化をしているようです。
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2012/04/18
昨日の朝日新聞一面に「アマゾン、40社と配信合意 学研・主婦の友・PHP研究所…」と題された記事が大きく載っていました。記事によれば
「 出版大手の学研ホールディングスと、主婦の友社、PHP研究所など複数の中堅出版社が、インターネット通販最大手のアマゾンと電子書籍サービス「キンドル」日本版の配信契約で合意した。3社より小規模な出版社を含めると合意は40社以上に上る模様だ」
とありますがmこの記事、朝日新聞の独自取材によるもののようで、他誌にはありません。ネットでの後追い記事によれば、名前の上がっている出版社はアマゾンとの合意を認めていません。さて、真実はどうなんでしょうね。
アマゾンといえば、先週ジェフ・ベゾス最高経営責任者が日経新聞のインタビュー取材で
「日本国内で電子書籍サービスを『年内に開始する』と明言した」(4月13日 日経新聞電子版)
と答えています。
アマゾンと出版社の交渉状況はほとんど報道されていません。日本の出版市場の独自性もあり、そこが壁になっているとも思われます。
「 アマゾン自身、開始時期を計りかねている。日本でキンドル事業を始めるには国内出版社の協力が不可欠。だがそのほとんどは、アマゾンが提示した契約条件に「NO」の意志を示し、あるいは『様子見』を決め込んでいた」(4月10日 日経新聞電子版)
ユーザーとしてはできるだけ早くキンドルで読書をしたいところです。いつになるのかな。
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2012/04/15
先日、『running times』というアメリカの雑誌を見つけて、ちょっと読みたくなりどこかで買えないかと探しました。Amazon.comで1年分10冊で10ドルというプライスでありましたが、日本からは注文出来ません。いろいろ探していたら、Zinioというサイトで買えることがわかり、一冊購入。ただしこれは電子版で、パソコンでの読書スタイル。 Zinioは初めて使いましたが、どうやらアメリカのサイトの日本版のようです。
電子書籍のサイトはいつの間にかかなり増えていて、Zinioのような海外からのサイトも参入しています。電子書籍といえばNHKのテキスト電子版はかなり点数が拡大しています。語学テキストに加えて趣味関連の番組テキストも電子化されているものが多数あります。電子版テキストで気になるのは対応デバイスです。NHKのウエブサイトによれば、電子書籍販売サイトによって対応状況はさまざまです。
NHKのテキストを買えるのは現在8つのサイト。海外製のZinioも入っています。どのサイトもパソコンに対応し、iPhone、iPad、Androidは対応していないところもあります。Hontoでは1つ買えば、どの機種でも読めるというマルチな対応で、これはいいですね。
しかし、NHKの語学テキストを電子版は使いづらい。昨年、GALAPAGOSで試しに半年使ってみましたが、やはり紙もほうがいいと感じます。ひとそれぞれでしょうが、語学テキストはマーカーでチェックする習慣があるため、電子版はここが弱い。電子版でもマーキング機能はあるみたいですが、アナログマークほどの効果がないように思います。
ただ電子版は物理的な在庫(邪魔にならない)という利点があります。テキストはすぐ溜まってしまいますからね。理想は紙とデジタル両方持つことかもしれませんが、これだとコストがかさみます。
語学テキストの電子版、活用している人は多いのか、これから普及していくのか。ちょっと考えてしまいました。
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2012/03/30
最近あまり話題をみかけなかった電子書籍ですが、昨日の朝日新聞一面トップで「電子書籍 国が後押し」と伝えられていました。 官民ファンドの産業革新機構が書籍や出版物のデジタル化を進めるための株式会社「出版デジタル機構」に総額150億円を出資するというものです。朝日のスクープのような格好ですが、昨日正式に発表されています。
出版デジタル機構は昨日の産業革新機構の発表によれば
「書籍や出版物の電子化、電子化したデータの保存、電子書店・電子取次に対する配信、プロモーション(書誌情報の作成・配信等)、収益分配等の管理まで、およそ電子出版に必要な機能・サービスを『パブリッジ』として包括的に提供します」
とあります。勁草書房、講談社、光文社、集英社、小学館、新潮社、筑摩書房、版元ドットコム、文藝春秋、平凡社、有斐閣が発起人で、現在賛同出版社は280社になっています(角川が見当たらないのですが、見落としているかな)。
出版デジタル機構として、5年後に電子出版物点数で100万点、およそ2000億円の市場を実現することを目指すとしています。この数値、多いか少ないのか。出版産業全体の売上が2兆円を少し割り込んだ規模ですから、その約1割。5年後の目標としてはかなり控えめです。まだ紙の本が大半を占めるという見込みです。それとも5年後は出版産業のマーケットが縮小すると予測しているか。
ところで、黒船アマゾンはどうしたんだろう。なかなか登場しません。ともかく150億円の出資というのは小さくない規模です。これをきっかけに電子出版ビジネスが拡大すること期待します。
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2011/12/22
一昨日のことですが、書籍を個人が電子化する「自炊」行為の代行は著作権法に違反するとして小説家、漫画家が代行業者の2社に代行事業の差し止めを求めて東京地裁に提訴しました。提訴したのは、浅田次郎さん、大沢在昌さん、永井豪さん、林真理子さん、東野圭吾さん、弘兼憲史さん、武論尊さんの7人です。
自炊代行は以前から問題化しており、今年の9月に作家ら122人と出版社7社が連名で代行業者約100社に質問状を送付していました。訴訟された2社は事業継続の姿勢を示しており、原告側は「特に悪質」と判断したということです。
訴訟の内容は日経新聞によると
「書籍を裁断した上でスキャナーで読み取ってデータ化する『自炊』は、私的目的の範囲内で認められているが、代行業者は著者の許諾を得ずに1冊数百円程度の料金で不特定多数から注文を受け、作品を複製していた。原告側は営利目的で発注を募る事業は『著作権法上の複製権侵害に当たる』と主張している」
とあります。
ネットでちょっと調べてみてもスキャン代行業者はたくさんあります。訴訟を起こされた2社はどう悪質だったのでしょう。
作家、漫画家たちの訴えも理解できます。しかし、あまり著作権にこだわりすぎると、電子書籍も普及しないのでは、と法律の素人は思います。なにかあらたな著作権の方向性はないのでしょうか。自炊代行の法的判断が、この訴訟であるていど明確に示されるか。専門家がどのような判断をするか、注目されます。
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2011/12/20
昨日、日経新聞が発表したところによれば、日経電子版の登録会員数が120万人を突破したとか。
「2010年3月の創刊後、会員数を伸ばし、今年8月3日に100万人を突破していた。デジタル技術を活用した新しい新聞としての存在感の高まりを示している」
とのこと。
公表されている紙の日経新聞部数は朝刊で300万部ほどですから、120万という数字は少なくない数字ではあります。
かたや、今年の8月から課金が始まった朝日新聞の電子版はどうでしょうか。公式な発表はないようです。どうやら3万人程度にとどまっているようです。まだまだという感じですね。私も無料期間には登録していましたが、朝日新聞をネットやiPhoneでみる必要もなく、課金が始まる前に解約してしまいました。もうひとつの大きな新聞はどうするのか。関係者にきくと、販売店のことがあるので電子版はやらないとのこと。日経新聞は経済専門誌だから、できる、とも言っていました。
新聞の電子化について最近は話題にさえならなくなってしまった感があります。紙の新聞は記事と広告との一体で情報を提供しているので、電子版とは違います。やはり紙の新聞も手放せません。電子版だけで済ますことはできない。120万人の読者はどうしているのでしょうね。日本で新聞電子版はどう進化していくのでしょう。
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2011/11/30
日経新聞で配信されている記事によると、アマゾンがキンドルが販売台数が好調です。アメリカでは、感謝祭(11月第3木曜日)翌日の「ブラックフライデー」以降ショッピングがにぎわい、年末にかけて1年で最も消費が伸びると言われているそうです。キンドルは、
「年末商戦の初日に同社の電子書籍端末<Kindle(キンドル)>シリーズが好調に売れ、販売台数が1年前の4倍に達したと発表した」(日経の記事)
とのこと。特にもタブレット端末「Kindle Fire」が好調のようです。Kindle Fireは日本からは買えないのが残念。
一方、日本のパナソニックの電子書籍端末の販売はどうなんでしょう。日経新聞によれば、パナソニックは「電子初書籍戦略を見直す」とあります。
「楽天の電子書籍サイト向けに専用開発した端末を、凸版印刷系のサイトにも29日から対応させる」(日経の記事)
とあります。パナソニックの電子書籍タブレットUT-PB1というのは楽天の電子書籍サイト専用だったんですね。知りませんでした。
この電子書籍タブレットのサイトをみると、「期間限定モニター販売」というのをやっています。ふつう、モニター販売って価格が決まっているものなんですが、ここでは入札制度です。上限と下限が決まっていて、この中で自由に価格を決めて、入札するもの。変わってますね。最低価格は24,800円とそんなに安くないし。
キンドルが好調なのに比べて、日本の電子書籍端末は景気のいい話が伝わってきませんね。盛り上がるのはこれからでしょうか。
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2011/11/11
昨日の日経新聞ですが、電子書籍についての話題が報じられていました。まずは楽天が電子書籍端末を発売するというニュース。
「楽天は9日、カナダの電子書籍販売会社コボ(トロント)を236億円で買収すると発表。来年初頭にも、日本で「コボ」ブランドの専用端末を発売する」(日経新聞より)
カナダとは意外。NHKでも報じられていて注目度は高いようです。すでに電子書籍配信サイト「Raboo(ラブー)」をやっていたんですね。知りませんでした。GALAPAGOSには対応していません(当然でしょうか)。
「ヤフー!ブックストア」も始まっています。今のところ専用アプリでPCでの講読で、アンドロイで端末はこれからの対応のようですが、3万冊とにコンテンツは揃っています。
またグーグルは、
「グーグル日本法人(東京・港)は、新刊をパソコンやタブレット端末にダウンロードして読める有料の<グーグルイーブックス>を来年初頭にも始める。角川グループホールディングスなど複数の出版社と契約内容を詰めている」
とのこと。
各社から電子書籍が出てくるのはいいことですが、フォーマットを統一して欲しい。どの端末での読める環境を整備することが重要だと思います。来年こそ電子書籍元年になるのでしょうか。
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2011/10/20
出版産業では「黒船」とも言われたアマゾンですが、いよいよ国内で電子書籍事業を開始するようです。今朝の日経新聞が一面トップで「アマゾン、日本で電子書籍」と報じています。記事によれば、アマゾンは講談社、新潮社とも交渉していて、1~2ヶ月以内に数社との契約を目指しています。
アマゾンが本国アメリカで行っている電子書籍の価格決定権を持ち、時には紙の本の9割引という値付けもあるといいます。アマゾンはこのやり方を日本ではとらないようで、記事によれば、
「出版社側に対し、電子書籍の発売時の価格設定や値下げのタイミングについて両者が事前に協議する仕組みを提案したもようで、交渉が進展した」
とあります。日本の出版界独特の風土にアマゾンも苦労したんだろうな。
アマゾンの電子書籍事業は、電子書籍端末Kindleを軸に展開されています。日本にはKindleは登場しないのか。記事では検討するとしかありません。どうするんだろう。日本語化されたKindleが欲しいですね。
アマゾンは国内での電子書籍参入をあきらめたかと思っていました。年内に登場するらしいアマゾンの電子書籍サービス、その程度の書籍点数を揃えるのか、興味深いものがあります。
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2011/10/14
自分で作るから自炊っていうのではないんですね。紙の書籍や雑誌を裁断機で切断しスキャナでデジタルデータに変換して電子書籍として読めるようにする行為を自炊というのですが、これを自分でやらず、専門の業者にやってもらうことも自炊っていうようです。
この業者による自炊代行が問題になってます。日経新聞によれば
「9月上旬に講談社、角川書店、小学館など大手出版社7社と作家122人の連名で約100社の自炊代行業者に質問状を送った」
とのことで穏やかではありません。この質問状に対して
「回答企業の大多数が『122人の作家の作品について今後スキャン事業はしない』と回答したが、2社は『今後も依頼があれば扱う』とした。また、6社は『法人からの発注にも応じている』」
との回答がありました。(詳しくはここを)
自炊代行は著作権的には違法のようですが(判例がまだないでしょうから、これも確定的ではありません)、出版社の姿勢をみると、なんかすっきりしない。これでは根本的な解決にはまったくなっていません。とりあえず、自炊代行業者に圧力をかけただけです。自炊代行業者に抗議する前に、出版社と作家は電子書籍の点数を増やすことをすべきでしょう。ネットで調べた限りですが、例えばソニーのリーダーストアで発売されている電子書籍は、まだ2万点余りしかありません。これでは自炊したくなります。
もう10年も前から、電子書籍の普及には著作権の一元管理しかないと思っています。音楽でのJASRACを出版でも作らないと、電子化の問題は解決しないでしょう。
自炊代行問題で、この国の電子書籍の普及が簡単にはいかない、ということを再確認しました。
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2011/10/02
一昨日報じられたニュースですが、出版社の三一書房が著作権者に無断で、200点余りの出版物を電子書籍取次会社へ提供していたことを明らかにしました。一出版社のことであり、旧経営者のやったこととはいいますが、なにかこの業界の体質が見えるようです。
アマゾンの新しいKindleの発表のせいで、うっかり見過ごしそうになっていたのですが、ソニーのリーダーが新機種を発表しました。Wi-Fiと3Gに対応したモデルの発売です。Wi-FiのみのモデルとWi-Fiと3G両方に対応したの2機種です。ヨドバシカメラのサイトを見てみると、Wi-Fiのみのモデルが19,800円でした。
昨年末にリーダーが発売されたとき、通信機能がない仕様に失望しました。パソコン経由でしか本が買えず、どこでも本を手に入れるという電子書籍の特長を持っていないからです。Kindleではすでに搭載している通信機能は電子書籍端末には必須です。3G回線も安い料金プランも設定されていて、やっと環境が整ったというところでしょうか。
ガラパゴスは終わってしまったので、残るソニーのリーダー(そういえばパナソニックはどうしたんだろう)に頑張ってもらうしかありません。あとは魅力的なコンテンツがどこまでそろうかです。あと1年くらいが電子書籍にとって勝負どころでしょう。
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2011/10/01
Amazonから新しいKindleが発表されましたね。4機種を一気に発売するという積極的な展開です。メディアの報道でいちばん注目されているのは7インチカラー液晶のKindle Fire。iPadに対抗するタブレットPCとして本命視されています。価格は199ドル。主な仕様は画面解像度は600×1024ドット、本体サイズは重量は413グラム、内蔵ストレージは8GB。読書用途では8時間、ビデオ再生では7.5時間のバッテリー駆動(無線未使用時)。とにかく安いですね。
このKindle Fireの他に、6型の電子ペーパーモデル「Kindle」(79ドル)、タッチパネルの機能を持つ「Kindle Touch」(99ドル)、3Gの通信機能を持つ「Kindle Touch 3G」(149ドル)も登場します。Kindle安くなりました。昨年1月に買ったとき(Kindle2です)は、259ドルもしましたからね。
Kindle Fireは来月発売ですが日本からは残念ながら買えません。実際Amazon.comのサイトで試してみたところ、日本から買うことができるのは、6インチモデルで109ドルの機種だけです。6インチモデルで79ドルというのは、Special Offers & Sponsored Screensaversといういわば広告付きモデルです。日本から買えるのは広告なしのいわばスタンダードモデルだけです。
Kindle Fireは日本から買えるようになるのでしょうか。期待は大きいです(笑)。しかし、アマゾンもすごい企業です。
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2011/09/28
昨日、GALAPAGOSを見ていたら、シャープからのお知らせが配信されていました。その内容は電子書籍配信サイトTSUTAYA GALAPAGOS(ツタヤガラパゴス」が「ガラパゴスストア」に名称変更、社名もTSUTAYA GALAPAGOSからGALAPAGOS NETWORKS((ガラパゴス ネットワークス)に変更になるとのこと。
これはシャープとツタヤが業務提携で電子書籍サイトを運営していたのですが、この提携を解消したことによります。この2社が提携したのは昨年11月ということなのでわずか11ヶ月でお別れになったわけです。そもそもツタヤとシャープが組むことのメリットってよくわからないところがありました。
さて、これからのGALAPAGOSでの電子書籍はどうなっていくのでしょうか。日経新聞の報道によれば、GALAPAGOS向けのコンテンツは現在3万6000点。まだまだ少ない。アメリカのアマゾン、KINDLEの電子書籍の数は今年5月の報道でも95万冊とか。比べようもない数字です。日本の書店には厖大な本が並んでいるのに、電子書籍になっているのはまだ4万点にもならない。ソニーのリーダーストアはどうなんでしょう。
シャープとツタヤ提携解消のニュースには、電子書籍の普及に前途多難なものを感じざるを得ません。困りましたね。
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2011/09/16
今週は思いもかけないことが起こっています。まあ、個人的なことなのでどうでもいいのですが、かなり落胆したのはシャープのガラパゴスが今月末で販売終了のニュース。昨日、シャープが公式に発表しました。10.8インチモデルと5.5インチの電子書籍端末(シャープではメディアタブレットと呼んでいます)が販売終了です。
まあ、予想はされていたことではありますが、ここまで早く電子書籍ビジネスをギブアップするとは、よっぽど売れていなかったんでしょうね。ガラパゴス本体の販売はやめても、電子書籍の販売サイト「TSUTAYA GALAPAGOS」は継続するとのこと。これは大丈夫ですか。ここはアンドロイドスマートフォン向けにコンテンツ販売を始めているので、当分は続けるでしょね、恐らく(笑)。
ガラパゴスくんの失敗はいくつも原因があると思いますが、とにかくハードウエア本体が使いにくいことに尽きるのではないでしょうか。5万円以上もするハードなのに、性能は不十分。購入した電子書籍を画面でページめくりするという基本作業もすんなりいきません。ページめくりなのに、画面が拡大したり、ガイド画面になったりと、反応機能がものすごく悪い。これって、ソフトウエアの性能のせいでしょうか。基本的な機能が練り上がっていません。
かつてシャープのザウルスを使っていたときは、問題なく快適に使えていました。このこともあって、ガラパゴスはちゃんと仕上がっているだろうと購入しました。iPadの替わりに、国産品をという思いでしたが。アップルのハード、ソフトの設計思想と実際に製品で作り込まれた技術はとても優れたものなんです。いまさらながら認識しました。
電子書籍市場でのシャープの敗退。これは大きな意味を持つと思います。
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2011/08/15
シャープの電子書籍端末ガラパゴスを使い始めて8ヶ月。使ってるのは10.5インチモデルですが、読みたい電子書籍も少なく、今のところNHKの語学講座と日経新聞がメインのコンテンツです。このガラパゴスくんがバージョンアップされて、アンドロイド端末になりました。使ってない人にはなんのことやらわからないですよね。
これまでのガラパゴスは、シャープはメディアタブレットと読んでいましたが、実質は読書専用端末でした。OSはアンドロイドですが、一般のアンドロイド端末のような使い方はできませんでした。アプリケーションのマーケット(AppleのiTunes Storeにあたる)からアプリをダウンロードして、使うことはできませんでした。
ヴァージョンアップすることで、一般のアンドロイド端末と同じ使い方ができるようになりました。早速バージョンアップしてみました。まだ少しだけしか使っていませんが、少しだけ便利なったという印象ですね。ガラパゴスでソフトを試していてわかったのですが、このハードウエア結構遅れてます。まずGPSが搭載されていません。これがないと地図ソフトは使えない。また本体に音量レベルボタンがついていません。音のでるアプリを見るとき不便。
なかなか進化してくれないガラパゴスです。
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2011/06/26
電子書籍をめぐる話題も最近は少なくなりました。日経新聞電子版で「電子書籍」のキーワードで自動記事収集をしているのですが、今みたら1件だけです。GALAPAGOSやソニーのリーダーは売れているんでしょうか。GALAPAGOSユーザーとしては、いまは日経新聞の電子版の他は、NHKの語学講座テキスト2つを毎月ダウンロードしているだけです。
一昨日の日経新聞夕刊に野村マネジメントスクール主席研究員・遠藤幸彦さんが「日本の電子書籍の行方」という一文を書いてます。遠藤さんはキンドルのユーザーで英語の書籍は、新しく購入するものは全て電子書籍になったといいます。その一方でこれまでの日本の電子書籍にはこう感想を綴るます。
「わが国の電子書籍には失望の連続で、いまだに利用する気になれない。タイトル数が少なく魅力的でない上に、値段があまり安くない。消費者としては、端末に数万円を投資する以上、それを回収するために電子書籍は紙の本に比べて安くなければと思う」
まさにその通りだと思います。電子書籍のタイトルが少ないことがマーケットが広がらない最大の理由です。
また購入した電子書籍を専用端末しか読めない(GALAPAGOSであれば、ほかのデバイスでは読めない)のもどうしてなのか、と思います。
大学の授業で推薦された本がAmazon,comのkindle storeで電子書籍で売られていたので、ダウンロードしました。ペーパ^バックは7ドルですが、電子版は5ドル39セント。キンドルのいいところは、ダウンロードした本がキンドル端末以外にPC、iPhone、iPadでも読めることです。PCはmacとwindowsの両方のソフトが無料で用意されています。これは便利。キンドルを持っていなくても、本が読めるわけです。
どうもキンドルがいちばん使いやすいようです。しかし、残念ながら日本の本は読むことはできません。どうにかならないのでしょうかね。
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2011/06/15
昨年は電子書籍元年といわれました。電子書籍2年の今年は市場は発展しているんでしょうか。ニュースで見る限り、景気のいい話は少ないです。この数日に報じられたニュースから、いくつか興味のある話題を。
まず、「ソニー、楽天、紀伊国屋書店、パナソニックは13日、国内の電子書籍事業で連携」するニュース。日経新聞によれば、
「ソニー、楽天、紀伊国屋書店、パナソニックは13日、国内の電子書籍事業で連携すると発表した。各社が別々に提供する配信サービスや端末などを7月以後、順次、相互に接続できるようにするのが柱。相互接続によりユーザーが利用しやすい環境を整えることで顧客層を拡大し、出版社からより多くのコンテンツを集める効果も狙う」(2011/6/13 20:37日本経済新聞 電子版)
なかなか面白い取り合わせです。特にソニーとパナソニックというかつて電子書籍でライバルだったメーカーが手を組むのはめったにないこと。楽天が入っているのも面白い。楽天、いつの間にか電子書籍やっていたんですね。まさに呉越同舟ってことですか。
次に「GALAPAGOSアプリをシャープ以外のAndroid端末に“開放” 」というニュース。これも提携先をひろげとようという試み。
「カルチュア・コンビニエンス・クラブとシャープの合弁会社であるTSUTAYA GALAPAGOSは2011年6月13日、電子ブックストアサービス『TSUTAYA GALAPAGOS』を利用するためのAndroidアプリ”GALAPAGOS App for Smartphone”を、シャープ製以外の端末に対応させたと発表した」
やはり、GALAPAGOSの普及がかんばしくないので、自社以外の端末にも配信しようということですね。
電子書籍は、ソニー・パナソニック連合と、シャープ連合の戦いでしょうか。でも、NTT,という巨人もいますからね。日本の電子書籍って複雑です。これがマーケットが広がらない理由かもしれませんし、アマゾンがいまだ参入できない壁かもしいれません。
そんなに大きくない日本の電子書籍の市場です。争わないで仲良くやりましょうよ。
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2011/05/30
アメリカでは電子書籍市場が拡大しています。今朝の日経新聞によれば
「米出版社協会によると、2010年の主要出版社87社の書籍売上高(教科書や学術書除く)は53億500万ドル(約4300億円)。紙の本の売上高は48億6400万ドルと前年比で5%減少したものの、電子書籍が同2.6倍の4億4100万ドルに急増」
とあり、電子書籍の売り上げは前年比2.6倍に成長しています。この拡大に寄与しているのがキンドルなどの電子書籍端末です。11年の米国における普及台数は前年比62%増の2060万台に達する見通しで、そのうちアマゾンのキンドルはシェア50%をこえるといいます。
そのアマゾン、出版社としてのビジネスを本格化させています。知らなかったのですが、アマゾンでは現在5つの出版レーベルを持ち、出版社としてのビジネスを行っています。例えばモントレーク・ロマンス(ロマンス)、トーマス&マーサー(ミステリー、ホラー)は人気レーベルだとか。
そもそもアマゾンは本屋さんです。書店が本格的に出版社ビジネスを行うことは日本では少ないでしょう。アマゾンはすごいことをやろうとしています。
それに対して日本の電子書籍マーケットはどうなんでしょう。最近は目立った動きがないような感じ。やはりこの国では電子書籍の普及は難しいのでしょうか。
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2011/04/26
昨年夏に発足したデジタル教科書教材協議会(略称DITT)の成果発表会が昨日あり、参加してきました。学校教育におけるデジタル教科書教材の普及に活動の報告会です。DITTは出版社や放送局、ゲーム会社、端末メーカー、広告会社など幅広い分野の企業が参加している民間の団体です。
発表会では、学校教育におけるデジタル教科書教材の普及に向けた計画「DiTTビジョン」とデジタル教科書の普及促進に関する提言「第一次提言書」が紹介されました。DITTでは
「2015年までに日本の全ての小中学生にデジタル教科書・教材を配布し、2020年度までにデジタル教科書を用いた21世紀にふさわしい学校教育の実現を目指す」(公式ウエブサイトより)
としています。
特に第1次提言書は100ページ以上の大作で、多くの企業を巻き込んで、これだけの内容をまとめるのは大変だったと想像します。
あと4年ですべての小中学校への電子教科書の導入ができるか。課題は少なくないでしょう。発表会をきいていて、重要なのは教材の内容をどう作っていくかと、そのためのお金の捻出方法ではないかということを思いました。そして、電子教科書で、日本の教育がどこまで変わっていくのか。いま、大事な時期にきているのだということも感じました。
デジタル教科書教材協議会
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2011/02/22
今日の朝日新聞、日経新聞とも全面広告で掲載されていた尾崎豊の本の広告。なんのことだと思いました。『尾崎豊 覚え書き』(須藤 晃)というもう10年以上前に出された本の広告です。原本は小学館文庫ですが、この広告のポイントは、電子書籍で配信をしていること。つまり電子書籍版の広告です。
この本を原作にしたテレビ番組が、3月にテレビ東京で「風の少年~尾崎豊 永遠の伝説」と題して放映されるのにあわせての広告のようです。広告のキャッチコピーには「思いは、形を変えて生き続ける」とあります。電子書籍の全面広告は珍しいのでは。でも、日経新聞電子版では広告はふつうには見ないので(実際の紙面を見るシステムも完備しているので、でそこまでいけば広告は見られますが)、紙の紙面を見ないとこの尾崎豊の電子書籍広告には出会いない、ということですね。
尾崎豊のこの電子書籍は、4種類の電子書籍ルートに配信されています。電子書籍専用端末ストア(ソニーREDEER、シャープGALAPAGOS)、スマートフォン(iPhone、アンドロイド)、携帯、パソコン。一口に電子書籍といってもこれだけの「書店」があるわけです。小学館としては目玉コンテンツなので、すべてのルートに配信しているのでしょう。
ここでパソコンでの配信は、小学館の電子書籍サイト「eBOOKS」での提供です。ここでは専用ビューアー「ブンコビューワー」をダウンロードして読む仕組み。ブンコビューワーはいくつかの電子書店で使っているもので、XMDFフォーマットに対応したビューワーです。
電子書籍、いろんなのはありますね。フォーマット、読書スタイルなど様々なもの提案されていて、有力なものはまだないのが現状です。しばらくは、この状態で進化していくんでしょうね、きっと。
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2011/02/18
アメリカの電子書籍販売が好調のようです。日経新聞によると、
「米出版社協会(AAP)は16日、2010年の米主要出版社による電子書籍の売上高が前年比2.6倍の4億4130万ドル(約370億円)になったと発表した。一般書籍の売上高合計に占める割合は前年の3.2%から8.3%へと急上昇した」(2/17 日経新聞電子版)。
これに対して日本ではどうなんでしょう。昨日、情報通信政策フォーラムが主催のセミナー「電子書籍をめぐる動向 通信事業者の電子書籍ビジネス」に参加してきました。内容は、電子ブックリーダー「biblio Leaf SP02」の販売を発表したKDDIの方による電子書籍ビジネス参入の経緯から、現状、今後の展望などです。
KDDIは「RISMO BOOK」というサイトをやっていて、携帯(いわゆるガラケー)でよむサービスを展開しています。そこへ昨年末、電子書籍リーダーbiblio Leaf SP02を発売し、電子書籍ビジネスを更に強化しているわけです。リーダー本体がどれほど売れているかは残念ながらきけなかったのですが、購買層については40、50歳代がもっとも多いそうです。
日本の電子書籍ビジネスは、端末(リーダー)も揃ってきて、本を供給するシステムも整備されてきたと思います。いくつも課題はありますが、いちばんの問題は充分な本が用意されていないこと。読みたい本が少ない。ここが解決されないと、電子書籍ビジネスは日本で立ち上がらないと思います。
日本の電子書籍ビジネス、本格的になるのはいつのことなんでしょう。
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2011/02/08
『デジタル教科書革命』(中村伊知哉・石戸 奈々子)を読みました。これも積ん読になっていた本で、出たのは昨年の10月。デジタル教科書・教材の普及推進を目標にしたデジタル教科書教材協議会が昨年夏に設立されました。この協議会の副会長を務める中村伊知哉さんと、NPO法人CANVASを設立して「こども向け参加型創造・表現活動に取り組んでいる石戸 奈々子さんの共著です。
デジタル教科書田原総一朗『デジタル教育は日本を滅ぼす』に対する反論のような形で書かれた本でもあります。帯には大きな文字でこうあります。「デジタル教育の後進国になってはいけない」。本書を読んだ限りでは、日本は教科書、教材の電子化は進んでいるとは言い難いようです。
本の内容は、電子教科書、教材の現状を網羅的にレポートしたものになっています。参考までに目を紹介します。
第1章 デジタル教育が日本を救う
第2章 世界はもうここまで進んでいる
第3章 電子書籍端末の現在
第4章 進化するデジタル教材
第5章 これからの課題
日本、世界の状況が細かに報告されています。ただ、執筆時(昨年夏から秋?)の情報なので、今は実態がもっと進んでいるのでは、とも思えます。このような内容こそ、電子書籍で出版したほうがいいかもしれませんね。
2011年度から学校の指導要領が改訂され、2011年度は小学校から実施されます。今更ですが、日本人は学力を付けるしか、世界でやっていく方法ないと思います。デジタルの力をうまく教育現場に活用して欲しいです。その意味で、デジタル教科書教材協議会の活動を応援したいと思います。
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2011/01/22
昨日、電車の車内広告でみかけたちょっと気になるもの。auの電子書籍端末らしい。biblio Leafなるネーミングです。auすなわちKDDIの発表をさがしてみたら、そこには「電子書籍のダウンロード、保存、閲覧のための専用端末」とあります。まさに、電子書籍リーダーです。外観はAmazonのKIndleを意識した(まねた?)デザインですね。
肝心のコンテンツですが、KDDIの電子書籍端末向けブックストア「LISMO Book Store」が用意されています。コンテンツ数が当初2万冊が用意されているとのこと。これ、ソニーやシャープと同じ数ではなかったでしょうか。
このbiblio Leafのハードウエアの大きな特徴は、通信機能を備えていること。無線LANはもちろん、3Gにも対応しています。これが標準でしょう。シャープのガラパゴスは無線LANだけだし、ソニーのリーダーに至っては通信機能がありません。biblio Leafの場合、3Gの通信回線には料金が発生します。これに比べるとAmazonのKindleは凄いですね。3Gの回線料、ただですから。
しかし、KDDIってソニー、朝日新聞、凸版印刷と一緒に電子書籍の会社つくってましたよね。ソニーのリーダーあるのに、別な。biblio Leafだすのって、いいんですか。かなり不思議。
biblio leaf sp02
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2011/01/08
朝日新聞夕刊で連載されている「メディア激変」、新年から昨年の電子書籍元年を振り返り、「電子書籍元年、その後」が掲載されています。昨日は、作家村上龍の電子書籍の制作・販売会社「G2010」の話題。
この「G2010」は村上龍が、ITベンチャーのグリオと組んで会社を設立したものです。そこには出版社が介在しないことが話題になりました。村上は
「「出版社は紙の本を作るプロであって、電子書籍を作るプロは非常に少ない」
とまで言っています。そうなのかな。
ちなみに、朝日新聞には村上の小説「うたうクジラ」電子版の売り上げ配分が公開されています。
「『歌うクジラ』の電子版はアイパッド向けに1500円(税込み)で発売。昨秋、講談社から出版された紙の本の半額以下だ。売り上げの30%はアップル社の手数料。残りを村上さん、グリオ、坂本さんで配分する。制作実費150万円を回収する前は、3者の割合はそれぞれ20%、40%、10%。回収後は同40%、20%、10%と著者に手厚くしたという」
坂本さんとか電子版での音楽、映像などを担当した坂本龍一のこと。確かにテキストだけでなく、音楽、映像がつくと電子版の強みになり、作るためのプロが必要になるでしょう。
このG2010からは村上の他、瀬戸内寂聴の小説、よしもとばななのエッセーも出しています。しかし、現在のところNTTdocomoのアンドロイドスマートフォンのみが配信されています。電子書籍の課題はここでしょうね。様々なフォーマット、ハードウエア’(電子書籍端末)があるので、そのすべてには対応が難しいのが現実。まずここを解決しないと、電子書籍の本格普及は難しそうです。
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2011/01/05
先月発売されたシャープの電子書籍端末・GALAPAGOS(ガラパゴス)を手に入れて3週間ほど経ちました。買ったのは10.8インチの大きい方です。使ってみての感想は、機能面でまだまだ未完成という感じです。シャープではこのGALAPAGOSを電子書籍とは呼ばずに、「メディアタブレット」というネーミングにしています。いわゆるタブレットPCとして位置付けられています。
手に入れる前は、iPad並の使い勝手を期待していたのですが、そのレベルには達していません。確かシャープとしては、iPadをターゲットに開発しているはずですが、まだまだライバルにはほど遠い感じ。電子書籍端末としての機能もレベルが高くないのですが(このことはおいおい書きます)、タブレットPCとしての機能は充分ではありません。付属のブラウザーが中途半端なもので、閲覧が快適とはいえません。またTwitterの専用ソフト「twtt.SH」があるのですが、これも使いにくい。スクロールしようとすると、すぐ「ロード中」って表示になります。
世の中のタブレットPCってこんなものなんでしょうかね。GALAPAGOSのキャッチフレーズは「進化するGALAPAGOS」です。まだまだ進化して欲しいところがたくさんあるガラパゴスくんです。
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2010/12/08
年末になって電子書籍が賑やかになってきました。10日にはシャープのガラパゴスとソニーのリーダーが同日に発売。また、角川グループが電子書籍サイトの「Book Walker」を3日にオープンしました。
さて、電子書籍端末はガラパゴス君を買おうと決めていたので、いつから予約できるかと、楽しみに待っていました(笑)。 ヨドバシあたりのウエブから買おうかと思ってみてみたのですが、なんの情報もありません。ビックにいってみたら、載っていましたが、そこには「キャンペーンコード」の入力が必要です、と書いてあります。「コードをシャープキャンペーンサイトにてご入力いただき、ご予約手続きを行ってください」とあって、シャープのサイトからしか申し込みができません。
しかたないので、シャープのGALAPAGOS専用サイトで、ビックカメラのコードを入れて、12月3日に購入申し込みをしたのですが、ビックのポイントはなし。購入は、専用サイトからの申し込みか、店頭にある申込書を郵送するかの方法しかありません。シャープのこの販売方法は、これまでのコンシューマー機器の販売方法に比べて、例外的です。ソニーのリーダーがビック、ヨドバシなどのネット販売サイトで売っていのと対照的。ほんと、強気です。Appleよりも強気かもしれない。ガラパゴスに相当自信があるのでしょう。
さて、ガラパゴス発売は明後日です。出来はいかほどでしょうか。
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2010/11/30
12月発売とされていながら、詳細が明かされていなかったシャープの電子書籍端末「ガラパゴス」の発売が12月10日と発表されましたね。シャープはガラパゴスに「メディアタブレット」という名称を与えています。ガラパゴスは、2種類。日経新聞の表現では、
「雑誌の誌面が見開きで読める10.8型画面の端末を5万4800円、持ち運びが便利な5.5型画面の端末を3万9800円とする」
10.8インチ液晶はiPadをターゲットにつくられたものでしょう。5.5インチはソニーのSONYのリーダーと同様なサイズですが、SONYは白黒画面に対してシャープはカラーです。10.8インチガラパゴスの値段設定は微妙です。iPadの16GB、Wi-Fi専用モデルが48,800円です。これよりは高い。ガラパゴスのメモリー容量が仕様になぜかない。どうしてでしょう。
電子書籍端末としてみた場合、配信される本の数はひとつの重要なポイント。ガラパゴスは2万冊で、先日発表したSONYと同じですね。昨日のプレスでは作家の平野啓一郎を配信するという目玉が発表されています。コンテンツをどこまで揃えられるかが、当然ですがこの端末の成否を左右するのはいうまでもありません。
でも、ガラパゴスくん欲しいな。ザウルスのころからシャープの端末にはひかれるものがあるんですよ。12月3日に予約開始だそうですが、どこまで人気になるのでしょう。とても気になります。
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2010/11/26
元年といいつつもうひとつ盛り上がりに欠けている感がある電子書籍ですが、昨日SONYから書籍端末の発売が発表されましたね。
「ソニーは25日、電子書籍が読める携帯端末「リーダー」を12月10日に国内で発売すると発表した。欧米など13カ国で販売している製品の日本語版で、初年度に30万台を販売し、2012年に電子書籍専用端末で国内シェ50%を確保したい考え。電子書籍を配信するサービスも同時に開始し、まず小説や実用書など2万冊分をそろえる」(日経新聞 11月25日電子版)
配信する電子書籍は2万冊。かなりの冊数を揃えたと思います。ちなみにアメリカのアマゾンでは75万冊を配信しています。肝心の価格ですが、
「画面サイズが5型(店頭想定価格は2万円前後)と、6型(同2万5千円前後)の2種類を家電量販店などで売り出す。内蔵メモリーに約1400冊分の書籍を収納でき、重さは155グラムと215グラム。文庫本ほどのサイズで片手で持てる」(日経新聞)
国内販売用としてはこの金額設定は妥当なのかな。1万円台にして欲しかったところですが、原価的に無理なんでしょう。アマゾンのkindleは6インチ、WI-fiのみのモデルが139ドルです。
SONYとしては1年間で30万台売りたい、といってます。気になるのは日経新聞の扱いが小さいこと。どうしたんだろう。私としては、ガラパゴスに期待しているのですが、なかなか発表になりません。これもどうしただろうな。
電子書籍元年もあと1ヶ月です。
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2010/11/09
先週は、電子書籍に関する気になるニュースがふたつありました。まずは作家の村上龍が電子書籍会社を設立を設立します。日経の記事によれば、
「村上龍氏(作家)は4日、都内で記者会見し、電子書籍を制作・販売する会社G2010(東京・世田谷)を5日付で設立すると発表した。瀬戸内寂聴氏の新作など他作家の作品を含め初年度は20点を配信。1億円の売上高を見込む。村上氏は「出版社には電子書籍のプロが少ない。(新会社によって)効率的に電子化を進めたい」と語った」
とあります。世の中の経済動向に敏感か人らしい発想だと思います。しかし、「出版社には電子書籍のプロが少ない」て言ってますが、現時点で電子書籍にプロ、アマなんて区別あるんでしょうか。電子書籍について、瀬戸内寂聴は、このようにいってます。
「これは活版印刷が発明されて以来の革命。私は(大逆事件の関係者など)革命家を好んで描いてきたけれど、生きているうちに革命に立ち会えるとは思わなかった」(日経新聞 11月7日「活字の海で」より)
電子書籍が革命か。そうだとすれば瀬戸内さんの言っているとおり、希有な瞬間をみているわけです。そうかな、そこまで大騒ぎなことでないと思いますが。
もうひとつのニュース。紀伊国屋書店が年内にも電子書籍販売サイトを始めるとか。
「電子書籍販売事業への参入を表明していた書店大手の紀伊国屋書店が、電子書籍販売サイト「紀伊国屋書店BookWebPlus(ブックウェブプラス)」を年内にも開設することが5日、分かった」(11月5日 WEB 産経ニュース)
書店も大変です。紀伊國屋はサイトで電子と紙の本をどちらも販売する方針です。
電子書籍、少しずつ動き始めていますが、本格普及はいつのことでしょう。
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2010/10/18
日経新聞は電子版に力を入れていますね。使い始めて半年あまり経ちましたが、パソコンで新聞を読む、という行為はいまだ慣れない感があります。便利だなと思うのは記事検索、記事の保存という電子ならではの機能です。
日経新聞のiPhoneアプリが登場したので、早速ダウンロードしてみました。第1印象は「文字が小さい」。紙面のタイトルが並んでいるのですが、これが小さいんです。オジサンの目には厳しいな。このタイトルをクリックして、記事本体を展開すれば、文字の大きさは選べるのですが、タイトル文字の大きさは変えられないようです。
また日経のウェブによれば、朝夕刊が決まった時間に配信され、それをダウンロードして読む方法です。「速報」の記事はありますが、メインはこのダウンロード方式のようです。日経の記事によれば、ダウンロードは3Gでも可能だが、無線LANを推奨するとのこと。今朝、記事をダウンロードしてみましたが、無線LANでも20秒近くかかります。3Gでは厳しいかもしれません。
日経のiPhoneアプリでは、この記事をダウンロードすること以外のことはできません。機能を絞り込んだものになっています。電子版本来の機能を使おうとするなら、パソコンのブラウザーでみるしかありません。iPhoneですから贅沢をいってはいけませんね。しばらく試してみることにします。
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2010/10/13
今年は電子書籍元年と言われているが、決定打が出てこない。興味をひかれたのは、先日発表されたシャープのガラパゴスくらい。最近、知人と電子書籍や電子教科書について話すと、なんか否定的なんですよ。彼らの年代のせいなのか、「紙の本のほうがいい」なんて言われます。
今週中の『週刊ダイヤモンド』の集は「電子書籍入門」。ビジネスマン向けに、ここらで電子書籍を整理しておこうというところですか?今週号のダイヤモンドは、いつもより薄いのだが、その半分くらいのページだから、内容的には目新しいものは、あまりないです。
とはいってもこの特集で情報として役立つのは、今のところ市場にでてきそうな電子書籍端末を紹介しているのこと。Kindle、ReaderからNECのライフタッチまでみせてくれます。こんなにあるんですね。
情報としては面白いものも少ないのですが、これまでに公になった情報を整理しただけ、という感じ。これから起きるであろうことかほとんどないのは、残念。
私としては、ガラパゴスがいつ、いくらで発売されるかが、目下の関心事です。なんとなく、面白そう。
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2010/10/06
シャープがガラパゴスで電子書籍に進出を発表。また、最新のKindleは日本語対応と、電子書籍を提供する環境がかなり整ってきた感があります。すでに報じられていますが、最近気になる電子書籍の話題が2つありました。
まず、「東芝、電子書籍で凸版と連携 11年メドに国内配信」(日経新聞 10月4日)。記事によれば
「東芝は2011年にも国内で電子書籍配信サービスに乗り出す。凸版印刷と組み、電子書籍サイトを開設する。東芝はパソコンや電子書籍端末販売だけでなく配信サービスも手がけて収益源を広げる」
とあります。これだけだと、東芝と凸版印刷の連携と読めますが、凸版印刷はソニー、朝日新聞、KDDIと事業会社を設立して、電子書籍のビジネスに参入することを表明しています。これって浮気?二股かけてる? 凸版印刷もなかなかやります。東芝は
「東芝は8月に電子書籍の閲覧に適した小型パソコンを発売したほか、多機能携帯端末も近く国内で投入する。今後出荷する自社の機器には閲覧ソフトを組み込む見通し」
とのことで、電子書籍に本格参入します。
また、「CCCとシャープが提携 『ガラパゴス』に本など20万点 」(日系新聞10月5日)という記事もありました。
シャープのガラパゴスは進化の準備を着々と進めています。
「シャープは多機能携帯端末への電子書籍や映画など配信事業でカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と提携する。共同出資会社を通じて、12月に発売する「GALAPAGOS(ガラパゴス)」向けの約20万作品を調達する」
と記事にはあります。電子書籍の舞台にCCCが登場しました。TSUTAYAの店舗を活用しどのようなビジネスモデルが構築されるでしょうか。これは注目です。
年末商戦には電子書籍を演じる役者が出そろうのでしょうか。その動向に興味がわきます。
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2010/09/28
シャープが12月に電子書籍端末を発売することを発表しました。その商品名がなんと「GALAPAGOS(ガラパゴス)」。メールで配信された記事のタイトルをみたとき、冗談かと思いましたよ。最近、ガラパゴスといえば、たとえばガラケー(ガラパゴス携帯)と言われるように、ネガティブな表現として使われます。このガラパゴスを商品名につけるとは、大胆なシャープです。
独自の進化を遂げて、日本オリジナルな電子書籍端末として成功させようという思いがあるのでしょうか。商品は、雑誌が見開きで読める10.8型のホームタイプと、持ち運びに便利な5.5型の2種類あります。OSはアンドロイドをベースに開発。配信する電子書籍数で3万冊を配信するとのことで、これはかなり多いですね。その中身がコミック以外の書籍、雑誌がどれほどあるかが注目されます。
日経の記事によれば
「当初読めるのは新聞では日経のほか朝日新聞、北海道新聞、日刊スポーツ、雑誌では日経ビジネスや週刊ダイヤモンド、週刊東洋経済、ニューズウィーク日本版など」
とのこと。新聞、雑誌が読めるのであれば、その活用度は高まります。
さて、このガラパゴス、どこまで広がるのか。そして、ソニー、アマゾンはどうなっているのか。電子書籍の戦いが始まりました。
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2010/09/21
電子書籍ビジネスがいろいろ模索される中で、当然考えられるビジネスが生まれてきています。昨日の日系新聞の記事<書籍の電子化代行業、続々 「私的」か「営利」か 著作権法上微妙に >は、紙の本を電子化する代行業が著作権に抵触しないか、を報じています。
iPadの登場が拍車をかけたのでしょうか。紙の本を顧客から預かり、ばらばらにして、スキャナーで読み込み、PDF化する「書籍電子化代行業」が増えています。すでに数十社が立ち上がっており、一冊100~200円程度で電子化できます。
問題なのは、その電子化が著作権に抵触しないか、ということ。日経の記事によれば、
「この新サービスは、著作権法上は微妙な位置にある。著作権法は個人が自ら楽しむ範囲で書籍や音楽などの作品を複製する場合は「私的複製」にあたり、作家などの著作権者に許可をとる必要はないとしている。だが、複製行為の主体が事業者の場合は許可が必要になる」
と著作権としては、明確な判断ができない状況のようです。
作家サイドは、
「権利者の団体は『利用者が自分のスキャナーでPDFを作成するのは私的複製だが、営利目的の業者がかかわっている場合は違法だ』(日本文芸家協会の三田誠広副理事長)と主張する」
と違法行為との判断をしています。
また、この問題は文化庁のワーキングチームでも議論されており、
「認定の仕方によっては書籍の電子化代行サービスは利用者が行為者で、事業者はその手足として複製しているにすぎず、私的複製の範囲内という見方もできる」
と、必ずしも違法とも言いないとの見方を、現状ではしています。
電子書籍ビジネスが立ち上がってくると、著作権の問題がこれまで以上に重要になってきます。権利者側もかたくなに権利を主張するだけでなく、柔軟な対応を要求されているのではないでしょうか。
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2010/08/26
出版社が電子書籍への対応をしはじめました。昨日報じられたニュースですが、文芸春秋が新刊小説を電子書籍と同時刊行します。
「文芸春秋は芥川賞受賞作家の綿矢りさ氏の新刊小説「勝手にふるえてろ」を、9月上旬に電子書籍で配信する。単行本は28日に発売予定で、文芸春秋が電子書籍を新刊本と同時期に発売するのは初めて」(日経新聞で電子版:8月25日)
文芸春秋は2000年以降、約900点の電子書籍を刊行済みですが、これまでは書店への配慮もあり旧作を対象としてきました。しか、「
今後は積極的に新刊や売れ筋作品の電子書籍化を検討する」
ということです。
また広済堂は独自作品を電子書籍で配信します。
「広済堂は作家や著名人が電子書籍のために書き下ろした独自作品を配信する。第1弾として、ミュージシャンの石井竜也氏による短編小説を、同社が運営する配信サービス「ブックゲート」を通じて26日から販売する」(日経新聞電子版:8月25日)
これから年末にかけて国産メーカーや海外の電子書籍端末が発売されるでしょうが、電子書籍を読める端末はいまのところiPhne、iPadです。出版社は今のうちに実験、準備をしておこうというところでしょうか。どこまで電子書籍の市場がひろがるのか。このままのビジネス形態でいいのか。ぼちぼち議論が必要な時期だと思います。
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2010/08/11
「ユリイカ」という雑誌、その存在は知っていましたが、買ったことはありませんでした。誌と批評とサブタイトルが付けられている通り、誌をテーマにした雑誌です。しかし、その内容はバックナンバーを見てみると、クリント・イーストウッドの特集や、初音ミクの増刊号を出したりと、カルチャー全般を扱っているようです。
ユリイカの今月号で「電子書籍を読む!」が特集されています。220ページのうち、3分の2ほどのページを使った大特集です。その内容は、ます冒頭で京極夏彦に「書物の行く末、編集の行く末」と題してのインタビュー、長尾真国立国会図書館館長の「電子書籍は新しい世界を開く」という一文。知それに続けて識人の方々が電子書籍について、思い、意見、提言などを綴っています。
また、電子書籍に詳しい佐々木尚俊のインタビュー、小説「拝金」を著した堀江貴文へのインタビュー(あとがきに電子書籍のことを書いていたことが、登場の理由)もあります。かなり盛りだくさんの内容ではありますが、京極夏彦のインタビューはとても面白く、刺激的なものであった以外、全体のあまり印象に残りませんでした。誌と批評ですから、電子書籍への批評というわけなのでしょう。
インタビューの中で、京極夏彦は編集者の役割についてこう語っています。
「本はオーケストラみたいなもの、作家はスコアを書くだけです。(中略)編集者はコンダクターであって、すべてにおいて要になります」
電子書籍では出版社、編集者を介さす書籍を配信する動きもありますが、京極はこれを受け入れていないわけです。
しかし、巷の雑誌でここまで電子書籍を取り上げたものはまだないはずで、ユリイカの姿勢は評価をしたいです。
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2010/08/04
昨日の日経新聞では1面のトップでした。「ドコモ・大日本印刷提携 電子書籍、年内にも参入」の記事。意外とは感じない企業の組み合わせです。今年は電子書籍元年とも言われますが、日本の電子書籍市場は2008年度で460億円ほどの規模になっています。これは、大半が携帯電話へのコンテンツ配信で、コミック、小説など若者向けが中心。
これから起きるであろう新たな電子書籍市場で、携帯電話とスマートフォンはどのような機能を果たしていくのかが、市場が拡大するかのポイントでしょう。特にスマートフォンではiPhoneのソフトバンクに先行されているドコモとしては、大日本印刷と組んで、端末ビジネスを拡販していきたいというところでしょう。
それにても、この電子書籍ビジネスではいくつかの企業連合ができています。これから、重要と思えるのはコンテンツを持っている出版社が意志を明確に持つことです。出版社が主体性をもたなければ、電子書籍ビジネスは発展しないでしょう。役者は揃ってきました。どんな結果になるのでしょうか。
<日経新聞電子版より借用>
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2010/08/03
日経新聞の電子版で配信されてきたセブンアンドワイが電子書籍に参入するとのニュース。記事にはこうあります。
「セブン&アイ・ホールディングスは電子書籍市場に参入する。電子版の雑誌に掲載された商品をインターネット通販で簡単に購入できるサービスを年内にも始める。消費者は多機能携帯端末などを使って雑誌を眺めながら、気に入った商品を注文し、コンビニエンスストアの店頭などで受け取る。電子書籍を活用して、ネットと店舗を融合したサービスを展開する」(日経新聞web版)
電子版書籍を発刊するのかなと思いましたが、そうではなく紙の雑誌の電子版をサイトに掲載する仕組みを作るようです。
「3日に出版社や音楽ソフト関連企業など約750社を集め、新サービスへの参加を求める。(中略)セブン&アイの通販サイトを通じて、電子化した雑誌の内容の一部や商品情報を提供する。まず800誌前後の雑誌の電子版を導入したい考えだ」
800の電子雑誌とはすごい数です。電子書籍が注目されていますが、電子雑誌はどのような展開になるのか。ここは広告との連動が重要なので、出版社以外でもビジネス化を検討しているところは多いでしょう。雑誌になると、端末はiPadが有利なのかな、と単純に思ったりもします。
ともあれ、セブンイレブンの流通でのパワーはすごいですから、その動向は気になるところです。
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2010/08/01
昨日、アマゾンのKindleが日本語対応、という驚くべきニュースが報じられました。日経新聞(電子版)によれば、
「【ニューヨーク=共同】米インターネット小売り大手アマゾン・コムが8月下旬に出荷を始める電子書籍端末キンドルの新型が、日本語に対応していることが分かった。同社が31日までに発表した」
とあります。
さらっと報じられていますが、どういうことなんでしょうか。日本語フォントが入っていて、日本語が表示できるということなのか。更に、GUIなど操作画面も日本語化されているとういことなのか。疑問はいくつもわきます。まだ、Amazon.comのWEBサイトに情報はありません(すでに予約は開始されています)。
現行のKindleは、書籍リーダー機能の他、インターネットのブラウザーもあり、WEBサイトが閲覧できますが、日本語表示ができないため、英語のサイトのみみることができます。しかし、新しいKindleでは日本語サイトもOKです。これは便利。
ただ、今年電子書籍リーダーを発売しようとしているソニーやシャープにとって、脅威なのは事実。「黒船」の到来、っていえば言い過ぎでしょうか。ちょっと面白くなってきました。
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2010/07/31
一昨日のニュースですが、アマゾンの電子書籍リーダー・Kindle、大幅に値下げされた新型が8月に発売されます。現在販売されているKindleは3G(電話回線)を通じて書籍などのデータを取り込むタイプですが、新型は無線LANにも対応しています。
Amazon.comで調べてみると、無線LAN(Wi-Fi)のみのモデルが139ドル、無線LANと3Gのモデルが189ドルです。今年の1月、Kndleを買いましたが、それは259ドルでした。無線LANモデルだとほぼ半額になったわけです。
これはiPadに対抗しての価格対策とスペック対応でしょう。iPadとKIndle、全くの競合ではないし、購買層も違うと思うのですが、Kindleは影響を受けてるのでしょうかね。
新型Kindleは、デザインは現行と同じようですが、189ドルもでるには、ボディカラーはグラファイト(黒)とホワイトの2種が用意されています。アマゾン、かなり力が入っている感を受けます。アメリカの電子書籍市場、戦いが本格化してきたようです。
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2010/07/28
ニュースで報じられていますが、大日本印刷と凸版印刷が電子書籍の業界団体「電子出版制作・流通協議会」を設立しました。新聞によれば、
「出版社や印刷会社など89の企業・団体が参加。電子書籍の規格や収益分配モデルなどの各分野で、統一基準を設けることを検討する」(日経新聞電子版)
とあります。印刷会社、出版社側の権利を確保し、利益構造をつくろうというのでしょうか。日経の記事にはこのような表現もあります。
「コンテンツ調達から端末開発まで手掛ける米アマゾンなどの「垂直統合型」ではなく、作家、出版社、印刷会社などがそれぞれの役割を果たす『水平分業型』のビジネスモデルの構築を目指す」
アマゾン、グーグル上陸に備え、体制を整えておこう、ということのようです。
協議会の会長に就いた大日本印刷の高波光一副社長は「アップルなどが中心になると、特殊な文字や組み方など日本独自の文化が損なわれる可能性がある。日本の読者に最も使いやすい電子書籍を作るための環境を整える」
と言っています。
この協議会、東芝やパナソニックなどの電機メーカー、NTTドコモなどの通信会社が参加。ただ、ソニー、シャープの参加は未定だとか。
日本の電子書籍もその体制がちょっと混沌としてきました。
電子出版制作・流通協議会
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2010/07/23
今年は電子書籍元年といわれていますが、今のところの状況はどうなんでしょう。先週は、作家の村上龍が新作「歌うクジラ」を紙の本に先駆けて、iPad向けに配信すると表明するなど、電子書籍にまつわるニュースがめにつくようになっています。
『電子書籍元年』(田代真人著)は、今年書かれた電子書籍ビジネスの現状を伝える一冊です。著者の田代氏は今年設立された電子書籍出版社・アゴラブックス取締役。新聞社、出版社でのキャリアをもつ出版のプロです。
この本ではiPad、kindleの影響を踏まえ、日本での電子書籍ビジネスを展開するための現状分析と、ビジネスを成功させるための方法を提言しています。本を読んでいての素直な感想は、電子出版ビジネスって儲かるものなのか。それも、紙の出版ビジネスよりも利益をえられるものなのか、ということです。現状流通している電子書籍は、紙の本に比べて定価が安く設定されています。そこで出版社、著者がきちんと利益を得られるのか。ちょっと心配になったとうのが、素直な感想です。
電子書籍元年は、どんな年か。予想がいまだつきません。
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2010/07/21
シャープが電子書籍端末を発売するというニュース、日経新聞では一面扱いです。記事によれば、
シャープは20日、電子書籍事業に年内にも本格参入すると発表した。電子書籍用端末を発売するほか、出版社などに幅広く連携を呼びかけ電子書籍の配信サービスも始める。日本語独特の表記に適した独自の電子書籍規格をテコにコンテンツを増やし、広がる電子書籍市場での成長を目指す。(日経新聞電子版)
とあります。シャープが開発した小型端末用規格であるXMDFを進化させ「次世代XMDF」なる電子書籍用規格を、標準フォーマット化すべく推進するといいます。
同時に電子書籍端末も発売します。画面サイズが5.5インチろ10.8インチの2種類。大きい方はiPadによく似ていて「国産のiPadを目指す」とか。
コンテンツでも、朝日新聞によればすでに「日本経済新聞社、毎日新聞社、東洋経済新報社などがコンテンツを提供する予定」で、準備は始められているようです。
今秋に端末を発売するとのことで、国内では専用の電子書籍端末としては第1弾となりそうです。シャープ、ソニーときて、あとはパナソニックはどうするのでしょう。かつて専用読書端末を発馬していた実績があり、このまま沈黙を続けるとも思えません。動向がすごく気になります。
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2010/07/11
昨日までビックサイトでデジタルパブリッシングフェアが開催されていました。このデジタルパブリッシングフェアは、国際ブックフェアと同時開催です。ここ何年か国際ブックフェアにいっていなのでわからないのですが、いつのころからかデジタルパブリッシングフェアができたようです。
今年は電子書籍元年といわれていることもあって、注目度は高いです。平日の午前中にいったのですが、昼前にはかなりの人出でした。出展されている中で、興味深いものがいくつもありました。
まず、グーグル。このフェアに合わせて「Googleエディション」を日本で提供する意向を表明しました。ブースは凄い人です。日本の展示会にグーグルが出展するのは珍しいと思います。
電子書籍端末は、国内外からいくつも出展されていました。NECはブースで参考出品ながら、クラウドコミュニケーターLifeTouchなるものを展示。これはInterlopでも展示していたAndroid OSの携帯端末す。ただ。電子書籍リーダーにはちょっと大きい感じです。
富士通も端末を作っているようで、大日本印刷のブースにはありました。一方、国外メーカーでは中国が元気。こんなものがありました。
方正という中国の会社が出している端末ですが、アマゾンのkindleにそっくりです。形態、ボタンの位置などほとんど同じ。パクリですよ、これ。ブースの人にきいたら、すでに中国では発売しているそうです(日本では未定)。凄いな、中国パワー。
展示会の熱気は、電子書籍元年ということを充分に感じさせてくれました。
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2010/07/09
昨日から東京のビックサイトでデジタルパブリッシングフェアが開催されています。そこに合わせて発表された電子書籍ビジネスのついての発表がいくつかニュースで報じられています。日経新聞(電子版)の記事から引用します。
グーグル、日本で電子書籍サービス 年明けに開始
「インターネットサービス「グーグル・エディション」を年明けに日本で始めると発表した。パソコンや高機能携帯電話など様々な機器から利用できるようにし、「特定企業に依存しないサービスの展開を目指す」(同社)としている」
ついにグーグルが、というじです。書籍のデータはどこの出版社が提供するのか、という疑問がわきます。
大日本印刷、電子書籍販売に進出 丸善などと協力
「大日本印刷は丸善など傘下の書店チェーンと共同で、電子書籍の販売事業に乗り出す。10月末にも専用の販売サイトを開設し、開始時点で書籍や雑誌など10万点をそろえる方針だ。(中略)大日印は小学館や新潮社、文芸春秋など出版各社に協力を要請した。このうち講談社は『作品提供に応じたい』(野間省伸副社長)としており、岩波書店も前向きに協議に応じる考えだ」
大日本印刷も出てきましたね。大手出版社とも連携して進めるようです。
広済堂、iPadなど向けに電子書籍を販売
「広済堂は7日、米アップルの多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」など向けに、電子書籍の販売サービス「Book Gate(ブックゲート)」を7月末にも始めると発表した。開始時点でマガジンハウスや朝日新聞出版、PHP研究所など出版社51社が書籍やマンガなどを提供する」
ここはすでに多くの出版社と合意し、コンテンツを確保しています。 日本の電子書籍も、少しずつビジネスが進んでいます。どこまで普及していくのか。予測は難しいです。
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2010/07/07
今日の日経新聞によれば、情報端末で読める電子書籍の国内市場(販売額ベース)は、2014年度に1300億円を超える見通しだとか(インプレスR&Dの調査)。そもそも電子書籍の現在の市場規模はどれくらいなのでしょう。2009年度の実績574億円と推計。このうち、うち携帯電話向けは513億円、パソコン向けは55億円。現在は大半が携帯電話向けで、マンガ、小説が多いようです。
これからはiPadやスマートフォン向けの電子書籍が増え、記事によれば「09年度の6億円から11年度に約60億円、14年度に600億円以上に急増すると予測している」とあります。5年間で6億円から600億円と10倍になるとの予測です。急成長ですね。
2014年に1300億円というのは、大きいのでしょうか。紙の本の市場規模は、縮小していながら2009年では、2兆円弱です。約2兆円に対して、1300億円は15%ほど。こう考えると、意外と大きくない。2014年には、おそらくkindleの日本版は市場に登場しているでしょう。ソニーのreaderも販売されているはずです。それだけの電子書籍端末があって、1300億円という市場規模予想がちょっと少ない感があります。これほどなら、「電子書籍元年」と大騒ぎすることもないような気がしますね。
予測はあくまで予測です。さて、5年後の電子書籍市場はどうねっているのやら。
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2010/07/03
アマゾンのおすすめの本になっていて買ったのがタイトルにある「私にはもう出版社はいらない」(アロン・シャパード著)という本。アメリカの絵本作家がアマゾンを使って、本作りから販売までをすべて行った経験を綴った著作です。アメリカのアマゾン(Amazon.com)では「セルフパブリッシング」というサービスを行っていて、誰でもアマゾン上で自分の著作を本にして販売することができます。
以前読んだ、佐々木俊尚著『電子書籍の衝撃』に紹介されていたアマゾンのセルフパブリッシングを実践した体験談ということで読んでみたのですが、正直新鮮な驚きはありません。佐々木俊尚氏はこの本の巻頭に寄稿しています。その一文を引用させていただくと、
「これは非常に恐ろしい本である。
アマゾンを使い倒して「どう自分の本を売るか」ということが書かれているこの実用書が、なぜ恐ろしいのかって?
なぜならこの本に書かれていることは、これまでの伝統的な本の売り方を全否定したうえに成り立っているからだ」(アマゾンの紹介文より)
とあります。
確かに本の売り方は、従来にない仕組みによって行っているのでしょう。しかし、本を書くことは、なにも変わっていません。著者のアロン・シェパードは絵本作家として紙の本を出している実績があります。したがって本作りの工程はわかっているので、アマゾンのセルフパブリッシングを使って、本を出すことも容易でしょう。
しかし、全くの素人が本を書き、それを本の体裁にして、アマゾンで販売までできるのか。この本で紹介されているのはアメリカの事例なので、具体的なイメージがまったくわきません。日本ではセルフパブリッシングが広がるのか。私は今のところ、否定的です。本作りにおいて著者を支える編集者、装丁者などの職人たち抜きには、売れる本はできないと思うからです。
セルフパブリッシング、どこまで広がるのか。ちょっとだけ注目しています。
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2010/06/30
今週号の『週刊東洋経済』の特集は、「激烈!メディア覇権戦争」です。これまで、何度となくメディアの特集を組んでいますが、今号は「70ページ大特集! 新旧メディアの攻防」と表紙にあるとおり、大がかりな記事です。
「新聞・テレビ・出版×アップル・グーグル・アマゾン」とあり、既存メディアと新しいパワーの対決としてとらえて、記事を構成してます。ただ、記事の半分以上が出版、新聞という紙メディアにさかれていて、iPadの登場をきっかけとした電子書籍配信や新聞のWEB展開に現状とこれからについてレポートされています。
記事では、講談社の野間副社長、朝日新聞の秋山社長、日本放送連盟の広瀬会長(テレビ朝日元社長)などキーマンへのインタビューを行い、ここは読み応えがあります。出版、新聞、テレビのどのメディアもデジタル化、ネット配信への対応は手探りではありますが、試行錯誤をしながらビジネスを進めています。
電子書籍元年とも言われる今年、これからの半年、どのようなことが起きるのか。興味津々です。
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2010/06/23
昨日の日経新聞に興味深い記事がありました。「経産など3省、電子書籍の著作権を管理 簡素化へ仕組み検討」という記事。記事を引用すると、
「経済産業、総務、文部科学の3省は電子書籍の普及に向け、出版物の著作者の権利を集中管理する仕組みをつくる検討に入った。電子書籍にからむ利用許可の手続きを簡素化する狙い。電子書籍を配信したい出版社は作家一人ひとりに許可を得る手間が省け、低コストでサービスを展開できるようになる」(日経新聞電子版・6/22)
とあり、官が電子書籍の著作権問題へ手を付けるということです。
電子書籍を進める上で、日本では書籍の著作権の処理が問題点だと思います。ここがクリアにならなければ、電子書籍は本格的に普及しないでしょう。音楽では、日本音楽著作権協会(JASRAC)があり著作権がほぼ一括して管理されていますが、出版ではそれにあたる団体が存在しないわけです。
「出版物の著作権を持つ作家や、作家から委託された出版社が電子化に関する著作権を集中管理団体などに一任する仕組みを検討する」
とあり、JASRACにあたる団体を想定しているようです。
中央官庁がその仕組みを提言することはできますが、実際誰がそれをやるのか、が問題でしょう。しかし、このような動きがでてきたことは、電子書籍の普及にとってはいいことだと思います。これからの動きに期待したいところです。
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2010/06/18
昨日の新聞で報じられていましたが、「パラサイト・イブ」で知られる瀬名秀明氏ら8人が、「iPad(アイパッド)」など向けに、未発表の新作を集めた「電子文芸誌」を刊行するというニュースには、やはりという感想を持ちます。報道によると、書き下ろしの小説や評論文、エッセーを持ち寄り1冊にまとめ、350円で有料配信するといいます。
kindleの普及でアメリカでは出版社抜きで出版するセルフパブリッシングが広がっているといいます。日本でも、iPad発売に伴い、作家が出版社を介さず、電子書籍配信を行うことは予想していました。日経新聞の記事には
「ベストセラー作品を持つ作家が出版社を介さず、自ら電子書籍事業に乗り出すのは日本では珍しい。作家のほかはスタッフ3人で編集と制作、宣伝をこなし、少額投資でも電子書籍事業が成り立つかどうかを実験的に探るという」
とあります。
瀬名氏は「紙の書籍向けの執筆活動も続け、出版社との関係も維持するという」ともいいます。作家にとって出版社、特に編集者は重要な役割を果たしているはずです。こことの関係を断ち切って、電子書籍だけで著作を行うことは、難しいのではとも思います。
瀬名氏らの取り組みは。どのような成果を上げるのか。とても興味深いものがあります。
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2010/05/29
今週号のSPA!、を駅の売店で見かけ、表紙にあったタイトルに惹かれ買ってしまいました。「出版崩壊!? 現場マル秘レポート」がその特集タイトル。「百年に一度の大転換を迫られる我が業界の知られざる内幕を教えます」、「iPad、キンドルの登場は福音か破滅へのカウントダウンか?」、こんな文が書かれています。
大胆な企画です。週刊誌が自らを問う内容ですから。記事では、まず出版界の状況が語られます。売上が2009年度は2兆円を割り込んだこと、その一方で新刊書籍の発行点数が増えていることなどその厳しい状況を概観。それに続けて「出版業界『残酷物語』」と題して、いくつもの惨状をレポート。予想されていたことではありますが、これが真実ならかなり大変。
この記事に続けて、「iPad、キンドルで業界の未来はどうなる」。電子書籍のこれからを語ったものですが、内容はジャーナリストの佐々木俊尚さんなどに取材して構成された、通り一遍の内容です。これでは、業界の未来はわからないない。
記事の掘り下げ度が浅いのSPA!ならでは(?)ですが、出版業界の惨状を週刊誌という媒体で取り上げる自虐的な企画には、ちょっと驚きます。iPadも昨日発売されて、いよいよ電子書籍も広がりはじめるのでしょうか。
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2010/05/22
昨日、新聞で報じられた「講談社、京極夏彦氏の新作小説を電子書籍で」(日経電子版タイトル)というニュースはいつくかの点で注目されます。記事には、
「20日、米アップルの多機能情報端末「iPad」の国内発売に合わせ、人気作家の京極夏彦氏の新作を電子書籍で刊行すると発表した。15日に発売したミステリー小説「死ねばいいのに」で、iPadのほか高機能携帯電話「iPhone(アイフォーン)」やパソコン、国内の携帯電話向けにもそれぞれ配信する。携帯電話向けを除いて販売価格は900円と、書籍の定価1700円の約半額に抑えた」
とあります。
人気作家の新作を配信すること、価格が紙の本の約半分に設定されていることが興味深い点です。講談社としては京極夏彦と組み、試験的な取り組みを行うということなのでしょう。表示については、長らく電子書籍に取り組んできたボイジャーの閲覧ソフトを使うということで、液晶画面でも読みやすさを考慮されているようです。iPadの発売に伴って、日本でどこまで電子書籍が広がるのか。ちょっと予想がつきません。意外とこれを契機のビジネスが拡大するかも、とも思います。
また、このニュースの扱いでちょっと面白かったのは、記事の扱い。朝日新聞は一面だったのですが、日経新聞は紙の本紙にはなく、電子版のみの配信です(日経新聞の一面は「ソニーとグーグルが提携」のスクープ)。アサ新聞、電子書籍などメディア問題は扱いが大きいです。
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2010/05/14
3月下旬に開始された日経新聞電子版を使っています。そもそも日経新聞本紙を、最近は熱心に読まなくなっていたので、電子版も必要ないと感じていました。しかし、kindlleを買ったりとか、電子書籍について調べているうちに、日経電子版も試してみる価値があるかと、サービス開始の時から使ってます。
電子版の大きな特徴は、有料であることです。日経新聞を宅配で購読していると、プラス1000円で購読できます。紙面はパソコンだけでなく携帯でも見ることができます。どこでも日経新聞が読める、というのが売りです。
使い始めて2ヶ月近くになりますが、便利だなと感じるのはやはり見たいときに新聞記事が見られること。パソコンを開ける環境であれば、記事を読むことができます。電子版のトップ画面は紙の紙面の1面ではなく、別な基準で選ばれた記事で構成されています。合わせて、紙面も横書きで1面、2面と紙面構成に沿った形で読めますし、紙面そのものをデータ化したもの(PDF形式でしょうか)も見ることができます。
デジタル版なので、あらかじめ登録したキーワードで記事を拾う「自動記事編集」や読んだ記事の履歴から「おすすめ記事」が表示されたり、記事を保存する機能もあります。更に、電子版独自の記事もあります。電子版独自の短編小説も始まっています。
全体を通しての印象は、曖昧な表現ですが、良くできてるなという感じ。プラス1000円の価値はありそうです。携帯を使って購読はしてないのですが、iPadなどで読めると、かなり利便性はあがりそうです。ただ、紙面を一覧して、目にとまった記事から読む、という行為はできません。紙の紙面を広げて読む感覚になれているので、この感じがないのが、これまでとは違った行為で、そこがある種の違和感になります。
日経新聞もかなり力を入れているようです。今後、どう進化していくのか。もう少し見守りたいところです。
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2010/05/04
昨日の朝日新聞別刷り<GLOBE>に「電子ブックは紙を超えるか」なる特集がありました。このGLOBE、これまでほとんど読んだことなかったのですが、はじめてまじめに読みました。4ページに渡って、電子ブックの取材記事が続いています。
特集の冒頭にこうあります。
本はやっぱり「紙」に限る。そんな感覚が、過去のものになるかもしれない。次々に登場する電子ブック端末は、より紙に近づくことで存在感を増し始めた。ネットワークと新たなモノづくりがこれを支える。主役は米国と台湾、そして中国。日本勢の影は薄い。
こうあるように、記事では電子ブックの端末の技術が、アメリカ、台湾、中国によって支えられている事実がレポートされています。たとえば、アマゾンのkindkeなど電子書籍端末の表示画面に使われているのがイーインク。これを開発しているE INK社は台湾最大の製紙会社、永豊余(YFY)によって昨年買収されています。これにはちょっと驚きました。
kindleに限らずアップルなどの製品を製造しているのか、中国の企業だというのは知っていましたが、イーインクまで台湾資本の傘下とは。電子書籍を巡るビジネスの動きの中に、日本企業の姿は少ないです。わずか、ソニーがアメリカで電子書籍リーダーのReaderを発売しているだけです。
朝日新聞がこれだけのページを割いて、電子ブックの特集を組むとは、ある意味凄い。日本では、ほんとに電子ブックで本、新聞、雑誌などを読む時代が来るのでしょうか。朝日新聞は、本音ではどう考えているのでしょう。そこが知りたいところです。
朝日新聞GLOBE
紙面のレイアウトはkindleのデザイン風
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2010/04/07
巷のニュースでは、アメリカでiPadの販売台数が、初日に30万台を超えたとアップルが発表。この30万という数字が多いのか、少ないのちょっと判断できないのですが、発売がこれほど注目される商品も珍しいです。初日にiPad経由でダウンロードされた電子書籍は25万冊。電子書籍リーダーとしての機能を大きな特徴とするiPadは、果たしてどれほど電子書籍に適しているのでしょう。
ニュースで報じられましたが、アマゾンはiPadでキンドルの電子書籍を読むためのソフトを無料配布していることはちょっと驚きです。アマゾンとアップルは、電子書籍ではライバル関係にあるはずですが、iPadでアマゾンの書籍を読めるようにするとは、これは提携です。iPad用にアップルが提供しているの電子書籍は6万冊。かたやアマゾンは45万冊。iPadを買ってもそんな多くの本を読めないところだったのですが、アマゾンはiPadユーザーに味方しているわけですね。
ハードウエアとしてのkindleとiPadの購買層が重ならないと、アマゾンは読んでいるのようです。iPadユーザーがアマゾンの電子書籍をダウンロードしてくれればいい、と判断したのですね。アマゾンという企業、驚くべき柔軟性を持っているのかもしれません。
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2010/03/19
昨日の日系新聞に「電子書籍に統一規格」という記事がありました。それによれば、17日に総務、文部科学、経済産業の3省が、都内で電子書籍の普及に向けた官民共同の懇談会の初の会合を開いたといいます。総務省のWEBに資料があがっています。
デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会(第1回)開催案内
作家、出版社、新聞社、印刷会社、書店、通信事業者、メーカーの代表者と、幅広い人選で懇談会は行われました。記事によれば、本や雑誌をデジタル化した電子書籍の普及に向けた環境整備に着手、国内での流通や著作権に関する共通の規格作りを目指すとのこと。「キンドル」が急速に普及する一方、日本での電子書籍への対応は遅れていて、国が関与してルールを整えることで、中小の出版業者の保護を図る狙いがあるといいます。
この懇談会で注目すべきは、総務、文部科学、経済産業の3省が連携して行っていること。縦割りの官僚組織で、省庁をまたいだ懇談会を行うの、あまり多くないのでは。また、懇談会の参加メンバーも文化人、マスコミ、書店、通信業者、メーカーとかなり広い職種から構成されています。
官僚サイドの意気込みが感じられる取り組みです。ただ、この懇談会、今年の6月に中間報告をまとめるとのことですが、これだけいろいろな人がいて、具体的な提言、方策などがまとまるか、ちょっと疑問ではあります。しかしながら、電子書籍への検討が、官庁サイドから行われることは、評価できるのではないでしょうか。少しだけ期待したいものです。
記事「電子書籍の課題や制度を検討、3省合同の懇談会が初会合」
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2010/03/11
先日手に入れた『キンドルの衝撃』(石川幸憲著)なる本。その内容はアメリカで急成長する電子書籍リーダー・キンドルを中心テーマにした概観的なレポートです。筆者の石川幸徳さんはアメリカ在住のジャーナリストで、アメリカからのキンドル以後、どのようにメディアが動いているかが報告されています。
参考までに目次を紹介しておきます。
第一章:キンドルの衝撃
第二章:アマゾンという会社
第三章:米メディア危機と生き残り戦略
第四章:キンドル配信に力を入れる米国新聞社
第五章:メディアを変える
第六章:ペーパーレス読書文化の幕開け
キンドルそのものを語っているのは、第一章だけで、それ以外はアメリカの新聞メディアの厳しい状況をレポートしています。先日紹介した『次に来るメディアは何か』と大枠の内容は同じで、新聞の危機的な状況が語られています。
『次に来るメディアは何か』では、メディアの未来像が提示されていたのですが、この『キンドルの衝撃』では現状レポートで終わっていて、メディアの将来展望はほとんど語られていません。そこが物足りないところです。また、アップルのiPadの発表前に書かれたため、本文で触れられてはいますが、その情報は推測になっています。
2010年は電子書籍リーダー元年と言われますが、来月にはiPadも登場します。マスメディアの反応が楽しみです。
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2010/02/26
昨日の日経新聞一面に「日経新聞電子版 来月23日創刊」という記事というか、広告告知のようなものが載っていました。日経が電子版新聞を始めることは、先週の「週刊東洋経済」で知りましたが、この電子版の取り組み、かなり本気のようです。記事には「紙と共存、事業の柱に」とあります。
広告収入に依存せざるを得ない構造の新聞が、マスメディアの中でもとりわけ厳しい状況にあると思います。電子版を発刊し、その購読者(有料です)が増えれば、当然紙の新聞は減るはずです。新聞経営にとって重要な広告は十分確保できるのでしょうか。電子版への広告出稿が増えてくるのか。電子版で十分な広告料金は確保できるのか。電子版発刊に対してどのような収支構造を日経が目論んでいるのか、興味深いところです。
インターネットの発展段階で、新聞が安易にニュースを提供してしまったことが、間違いだったとの指摘が、マスメディア関係者からでています。たとえば読売のナベツネさんは「ネット向けにタダでニュースを出してしまったことは新聞界の痛恨事」(東洋経済2010年2月20号)と言っています。新聞は有料化が大きな流れなのか。新聞というメディアにとって、日経の電子版は一つの試金石でしょう。
日経電子版
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2010/02/19
アマゾンの電子書籍リーダーkndleを使い始めて3週間。kindleってどんなものか、ちょっとご紹介します。アップルのiPad発表以来、電子書籍リーダーが注目されていますが、そもそもどんなものなんでしょう。
【ダウンロード】
電子書籍リーダーですから、本、雑誌、新聞をダウンロードして、読む仕組みです。これは誰もがおわかりでしょう。どのようにダウンロードするか。3G経由で取り込みます。いま流行のiPhoneと同じです。ただ、kindleの場合は回線料金は無料になってます。iPhoneは有料で、kindleがどうしてタダなのかはわからないのですが(サイトのどこかに書いてあるかもしれません)。
【コンテンツ】
kindleは日本語対応していません。購読できる本、新聞などは英語のものが中心ですが、中にはフランスの新聞、Le Mondeなどもあります。購読できる新聞は101とかなりの数です。日本もkindleを購入したときはMainichi Daily Newssだけだったのですが、今は朝日新聞が加わって2紙になってます。
新聞の多さにくらべ、雑誌は39誌とそんなに多くはありません。メインの単行本は、現在35万5千冊ほどです。これがどれほどの多さなのでしょうね。ジャンル別にみれば、フィクション、ノンフィクションのカテゴリーが多いです。
購入するとき、単行本はサンプル版がダウンロードできます。試しにひとつ取ってみましたが、50ページ(ディスプレイの標準表示で)ほどありました。雑誌と新聞は14日間の無料購読ができます。これを申込みと、新聞なら決まった時間に新聞データが送られてきます。
長くなったので、実際の使い勝手は、次の機会に書くことにします。
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2010/02/04
AppleのiPad発表以来、新聞、雑誌などの紙メディアでは、この話題を取り上げています。やはり、自らのメディア存亡に関わることなので、さすがに敏感に反応しています。今週号の週刊ポスト(ほんと、久しぶりに買いました)では「『紙なき時代の新聞』電子端末とメディア戦争」という記事を掲載しています。「神なき」を「紙なき」とは、あまり程度のよくない洒落ですが、新聞というメディアと電子書籍端末のこれからを論じている文章です。
キンドルでは、新聞を購読することができます。現在、93種の新聞が用意されていて、アメリカだけでな南米、くヨーロッパ、ロシア、そして日本(Mainichi Daily News)などの新聞も読めます。その中にはNew York Times、US.A. Todayもあります。
キンドルが広まった理由として、アメリカでは新聞の宅配制度が崩壊していて、新聞を読むためにキンドルを買う、ということが言われたりしました。キンドルでNewYork Timesを購読すると、月27.99ドル。これが安いか高いかはわからないのですが、新聞が宅配で読めないなら、キンドルの提供するサービスは、ユーザーにとって魅力的でしょう。
キンドルで読む"New York Times"
しかし、日本では事情は違います。配達の制度について、危機が言われていますがすぐにそれが駄目になるとは思えません。都会に限っていえば、駅、コンビニでも新聞は買えます。今後キンドル、iPadが普及しても、新聞が電子版にすみやかに移行するとは思えません。新聞のメディアとしての「力」はさておき、キンドルなどの電子書籍端末で新聞を読むスタイルへの移行が、日本では簡単にいかないと思います。
日本でのキンドルなどの普及には、やはり書籍に限ってのことではないかと、保守的な私は思っているのですが。さて、10年後、どうなっているのでしょう。
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2010/01/30
一昨日発表されたアップルのタブレットPC。iPadと命名されています。前々からネットでは噂になっていたものが、いよいよ登場ですね。報道されている写真をみると、まさに大きなiTouchって感じです。ハードウエアとしてはいろいろ特徴はあるのでしょうが、気になるのは電子書籍のサービスとしての機能とサービスです。電子ブックのオンラインストアiBookを始めることで、アマゾン、ソニーが開拓した電子ブック市場へ参入です。
日経新聞の記事では「携帯端末、競争激しく」と題して、「パソコンと携帯の間、個性的な新製品次々と」書いています。iPhoneなどスマートフォン、小型パソコンのネットブック、そしてキンドルのような電子書籍端末。どれも気軽に持ち運べて、ネットにつながる製品。なんか、あっという間に製品の種類が増えてしまったようです。そしてiPadの登場です。最新テクノロジーに強くないオジサンにはついていけない世界です。
日経新聞の記事で指摘されていたのですが、これらの製品を開発したのは、アメリカ、台湾など日本以外の国だという事実は、かなり気になることです。製品面、そしてサービス面でも外国勢に先んじられないのは、どうしてなのでしょう。この国のものづくりは、最先端な製品には力が及ばないのか。これが我が国のレベルかも、と思ってしまいます。
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2010/01/29
Amazon.comから「キンドル」(Kindle)が到着しました。昨年秋、日本でも使えるinternationalモデルが出たときから迷っていたのですが、先日「エイヤ」と注文。キンドルの本体はディスプレイの大きさで2種類あるのですが、買ったのは小さいほうの6インチモデルです。ご存じの方もいると思いますが、このキンドル、アマゾンの電子書籍端末です。さて、どんなものかをご紹介します。
アメリカからUSPできました。本体はこの箱に入ってます。
開けてみます。
充電中します。
専用カバーも合わせて買いました。
カバーをつけると、こんな感じ。
アップルから電子書籍に対応したiPadが発表されました。アメリカでは電子書籍がますます盛り上がりそうです。「キンドル」の使用レポートはおいおいアップしたいと思います。
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