映画
2025/11/01
2025/10/25
2025/10/19
Premiere proからBlu-rayまで
近々、製作した映画の上映会をするので、動画の最終仕上げを。オープニングロゴ(「東宝」とか「松竹」とか、映画の初めのロゴ)を入れていなかったので、作成しました。
ChatGPTに尋ねると、After Effectでつくるのがおすすめと言われますが、まったくできないので、パワーポイントで作成することに。パワーポイントなら簡単と思っていましたが、文字の効果やアニメーションの設定が難しく、なかなか進みません。やっと出来、Premiere proのタイムラインにはると、「小さい」。動画は4K解像度でつくっているので、これに合わせないといけない。
パワーポイントを4kサイズに変更し(これに手間取る)、やっと完成。その後Premiere proで動画を書き出すのですが、1時間近く時間がかかります。わずか10分ほどなのに。
上映用にBlu-rayディスクを作成。これはPremiere proではできないので、Power DVDで完成。
短い作品をつくるのにも、時間がかかります。なかなか大変です。
2025/09/06
2025/08/07
Premiere Proでの編集を始める
Premiereって難しい。手をつけばと思いながら、始まらなかった映画の編集をやっと少しずつ始めました。身辺でちょっとした事件があり、なかなか落ち着いて編集をできずにいましたが、なんとか目処も付いたので、Premiere Proを起動させ、編集作業を。
でも初めから障害にぶつかります。Premiereならではの用語に戸惑います。タイムライン、シーケンスくらいはわかるのですが、解説書に「ビンの作成」があって、これをどう使うのかがよくわからん。
またタイトルをいれようと解説書をみると「エッセンシャルグラフィック」パネルを起動する、とあります。これが見つからない。ネットで調べると、「プロパティ」パネルと「グラフィックテンプレート」パネルに分かれた。
解説書も最新のを買ったのですが、ソフトウエアはサブスクで頻繁にアップグレードしているから、変わったみたい。
たまにしかPremiere使わないから情報に疎い(笑)。編集ができるまで道は遠そうです。
2025/07/24
愛と悲しみのボレロ:パフォームの道程
改めて傑作だと感じました。Blu-ray版を手に入れた『愛と悲しみのボレロ』をみました。監督はクロード・ルルーシュ、音楽はフランシス・レイ、ミッシェル・ルグラン。3時間を超える大作。
この映画を体系的に批評する力は私にはありません。以下、公開当時の映画パンフレットにある荻昌弘の批評「パフォームの道程」を参考にしながら、断片的に感じたことを書きます。
ルルーシュの映像が特徴的です。荻は”流し撮り”のファンタジストと表現します。カメラの流動性、自由な構図、感情に寄り添うカメラワークで、長い時間をカット割りせず、流し撮りでの映像がいくつも使われています。
ラストのボレロが奏でられるバレエシーン。魂が揺さぶられる場面です。この序章ともいえるひとつ前のシーンがあります。
フランス人アンヌは、大戦時に夫とともにナチスドイツにより強制収容所に送られる。途中、生後間もない男の子を、希望を託し、途中の線路に置き去り。戦争が終わり、アンヌは手を尽くし子供を探すが、見つからない。やがてすべての記憶をなくし、精神病院へ。成人し、社会的に成功した子供(ロベール・ブラ)は奇跡的なことで母親のいる病院を突きとめ、再会する。
この場面、ルルーシュはロングで、それも二人の後ろからカメラをまわします。カットを割らず、3分にもわたる長いシーンです。静かに「ボレロ」が流れます。ここだけでもすごい映像だと思います。
荻は、ルルーシュは「作品のうえで、ほんらい、”達成”という主題にあまり意を用いない」といいます。
バレエシーンはユニセフと赤十字が主催するチャリティコンサート。映画のエンドロールで赤十字トラックが走る映像が流されます。これを踏まえ、荻はこう書いています。少々長いですが、引用します。
「たとえば今、アフリカの、インドの、南米の巨億の人類が、ユニセフや赤十字を通してもとめ望んでいる“地球の優しさ”とは、この映画の次元のものではない。ルルーシュは、赤十字トラックの長蛇の列を俯瞰しながら、当然、それを最も切実に知りきっている。しかし同時に、その長い長い道のりのパイプを徐々に徐々に埋めてゆくパワーは、非常に迂遠だが結局人間同志の、こういうパフォームの姿勢から出発する以外ないことをも。
達成はありえない。そこにあるのは、道程、だけである。」
2025/07/20
『愛と哀しみのボレロ』リマスター版を手に入れる
もう44年前、1981年に公開された映画『愛と哀しみ
のボレロ』は長らくみられる機会がありませんでした。しかし、昨年秋にBunkamuraでリマスター版が公開されましたが、見逃してしまいました。幸運なことに今月Blu-ray版が発売になったことを知り、購入しました。この映画は以前にもBlu-rayででていましたが、買おうとしたときは廃盤になっていて、中古品がかなりの高価で出回っていました。これも中古でDVDを手に入れましたが、なんとなくみる気がおこらず、そのままになっていました。
手元に81年公開時のパンフレットがあります。それも2冊。何回見たんだろう(笑)。パンフレットに映画評論家の荻昌弘が「パフォームの道程」というタイトルで批評を書いています。これが、まさに名文。ひとつの映画への賛辞をこえ、強いメッセージを込めた文章です。
映画は3時間をこえる大作なので、時間をつくってみたいと思っています。
2025/07/19
2025/07/09
「アナログ」」をBlu-rayでみる
昨日、映画の撮影をして、残すところはラストシーンだけになりました。猛暑の中、役者さん、カメラの方には本当に感謝しかありません。
ラストシーンで少し迷っているところもあり(今更ですが)、参考になるかなと思い出したのが「アナログ」。ビートたけし原作で、二宮和也と波留が主演のラブストーリー。
なにせ、波留が大好きで一昨年の劇場公開をみています。Blu-rayが出ているので、買ってみました。やはり、いい映画だなと一人悦に入ってます。ラストシーンの表現は、これでいいのか、とも思いますが。
波留といえば、先月誕生日にOfficial Fanclub「はるふぁんクラブ」ができて、早速入会しました。会員特典はいくつかあるのですが、いまのところほとんど始まっていません。まあ、気長に待ちます。
2025/07/03
映画撮影でハンディカムを使う
久しぶりに映画の撮影を始めました。映画については素人だけでつくる自主映画で、尺も10分ちょっとのショートムービーです。脚本を読んでいただいて、出演をOKいただいた俳優さんが集まったので、なんとかクランクインにこぎつけました。
撮影に必要なのはカメラ。これは所有しているソニーのハンディカム、FDR-AX60を引っ張り出してきて、久しぶりに使いました。もう8年前に購入したカメラです。その頃はビデオカメラと言えばハンディカムというほど撮影の主流でした。
しかしいまや、存在感はほとんどありません。いまどきはミラーレスのレンズ交換式のカメラで高精細の動画が撮れます。そもそもスマホでじっかりした画質の動画が撮影できます。イベントの撮影は、ほとんどスマホでしょう。運動会の前にハンディカムを買う、なんて人は少ないでしょう。
でもハンディカムのようなビデオカメラは使いやすいです。いつの間にか動画撮影のツールも変わってしまいましたが、撮った動画は変化しているのでしょうか。
2025/05/11
「新幹線大爆破」が大ヒット
先日、ゴールデンウィークが暇だったので「新幹線大爆破」をみました。もうご覧になった方も多いと思いますが、素直に面白い。特撮に詳しくないので細かなことはわからないのですが、どうやってこんな新幹線の映像を撮るのだろう、と荒唐無稽のストーリーですが、あり得ないことではない。映画ならではの醍醐味があります。
さらに1975年に公開されたオリジナル作品「新幹線大爆破」も観ました。高倉健主演の作品は、観ていません。邦画としては2時間半の長い内容ですが、これも面白い。高倉健の映画、ですね。東映のスター達が出演しているのも見物。劇場でも公開されています。
Netflix版では草彅剛やのんが注目されているようですが、総括指令長を演じる斎藤工がさすがのうまさです。
映画館に行かずともこんな面白い映画が観られる。なんともいい時代かな。
※「新幹線大爆破」のイラストをChatGPTに頼んだら、「コンテンツポリシーに抵触するため」ダメで、ただの新幹線を描いてもらいました。
2025/05/08
海底軍艦のサントラ
ディスクユニオンに寄ったら、みつけた「伊福部昭 / 海底軍艦 オリジナル・サウンドトラック」。なんだこれは・・・・・・? 数ある東宝特撮の中でも好きなのが「海底軍艦」。そのサントラ、伊福部昭。買ってしまいました。
映画「海底軍艦」は1963年暮れに公開。監督は本多猪四郎。
<日本のSFの祖といわれる明治時代の作家・押川春浪の原作を、脚本の関沢新一がSF&オカルト知識を駆使して現代的にアレンジ。「緯度0大作戦」の原型にもなったコナン・ドイルの古典「マラコット海淵」の影響も感じられる波瀾万丈の冒険活劇だ。>(本多猪四郎公式サイトより引用)
『Atragon』として海外でも公開されています。音楽はもちろん伊福部昭です。CDは以前発売された内容の再発らしいのすが、発売元がディスクユニオン。「東宝マーク」「蒸気人間出現」から「海底軍艦出撃」「ムウ帝国の祈り」「エンディング」と全46曲(曲と言っていいのか)。加えてドリル動作音 <効果音集> などの効果音楽が13も。
付属のブックレットには「楽器編成 オーケストレーション一覧」「キューシート」があり、帯の裏には当時の朝日新聞広告があります(公開時の併映が『香港クレージー作戦』。
映画「海底軍艦」を見なおしましたが、やはり面白い。天本英世の快演がいい。「真琴のテーマ」トラックもある真琴役の藤山陽子が綺麗です。
冷静になると3850円は高かったかな。CDを聴くことは多くなさそうだし(笑)。
2025/04/16
2025/03/08
2025/02/24
ロードムービー「ルート29」
「CINEMA Chupki TABATA」で映画は「ルート29」。綾瀬はるか主演のロードムービー。中尾太一の詩集「ルート29、解放」からインスピレーションを受け、森井勇佑がつくった映画(監督・脚本)。
ロードムービーは登場人物が旅をする過程を描いた映画のジャンルだが、あまりみたことがありません。ただ『バニシング・ポイント (Vanishing Point, 1971年)』 がロードムービーといえ、公開時にみて感銘を受け、最近Blu-rayも買って見直しました。
「ルート29」は少し奇妙な作品。どうしてこんな物語(脚本)が書けるのか、と。森井勇佑の才能に驚きます。
本作の撮影は飯岡幸子さん。映画のワークショップで教えていただいていた方で、カメラワークはさすがの上手さです。発見がいくつもあった素敵な作品です。
2025/02/18
2024/11/22
藍染めを探求する人たち:「青い記憶」
染織家、研究者、藍師へのインタビューで、藍染めの世界へ分け入っていきます。特に職人・佐々木龍大の仕事に感動しました。「藍染め」はまったく知らない世界なので、なにもかも新鮮で、刺激を受ける作品でした。
「青い記憶」
2024/10/30
踊る大捜査線:敗れざる者
柳葉敏郎がいい。映画「室井慎次 敗れざる者」、正直あまり期待していませんでした。109シネマズのポイントが今月でなくなるので、観にいったから。
「踊る大捜査線」シリーズで柳葉敏郎が演じる室井慎次を主人公に描く作品。映画の「踊る大捜査線」シリーズは2012年の「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」が最終作。そのときから12年が経った室井慎次は秋田で暮らしている。定年前に警察を退職した室井はあることから事件に巻き込まれる。
物語は分厚くなく、画面展開もテレビ的とも言えます。しかし、柳葉敏郎は、12年の歳月の点と点を結ぶ線を想像させる好演をみせます。
映画では珍しい前編、後編の展開で、本作をみないと続く後編の「室井慎次 生き続ける者」は楽しめません。気になっている人は観ておきましょう。
2024/09/12
不思議な『石がある』
なんとも言いがたい世界でした。映画『石がある』をみてきました。この映画のことは編集を大川景子さんがされているとのことで知りました。大川さんは何回か受講している映画ワークショップの講師をされています。
本作の内容を語るのは難しい。映画.comから引用すると、
「友人との旅行で石拾いをした経験に触発されてシナリオを書きはじめた太田監督が、配給・公開の計画も立てぬまま、心から信頼する少人数のスタッフ・キャストと共につくりあげた映画『石がある』。」
出演は小川あんと加納土が主演。ほとんどシーンが二人の交流で展開する104分。小川あんは杉田協士監督の「彼方のうた」に主演、加納土は監督としてドキュメンタリー映画「沈没家族 劇場版」を撮っている。
ベルリン国際映画祭を皮切りに世界10以上の国際映画祭から招待され、全州国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門グランプリ受賞の快挙。
そんな映画なのに、よくわからん。映画って難しい。
2024/08/09
映画「めくらやなぎと眠る女」
日本のアニメーション作品とも思える不思議な映画です。『めくらやなぎと眠る女』は村上春樹の6つの短編を原作に、フランスのピエール・フォルデス監督 がアニメーションにした作品。
6つの短編は「かえるくん、東京を救う」、「バースデイ・ガール」、「かいつぶり」、「ねじまき鳥と火曜日の女たち」、「UFOが釧路に降りる」、「めくらやなぎと、眠る女」。
村上春樹が書いたそれぞれの物語をひとつの物語にしてしまう才能はすごい。また舞台は2011年、東日本大震災直後の日本。日本人ではないピエール・フォルデスが描いたとは思えないほど、日本らしい光景です。そしてまさしくサラリーマン、って人も登場し、これも日本的。
村上春樹ファンではない人にもおすすめの1本。
2024/04/28
映画「異人たち」で描かれる異人
山田太一の小説『異人たちとの夏』を読んだのは最近のことです。昨年、「THE NEW YORKER」の記事で紹介されていた映画『All Of Us Strangers』の原作がこの小説と知り、読みました。脚本家として有名な山田太一が書いた小説は、不思議な物語で、大林宣彦監督が1988年に映画化しています。
イギリスのアンドリュー・ヘイ監督がこの『異人たちとの夏』を映画化した作品が、映画『異人たち』です。原作では、同じマンションの女性と恋愛関係になることが描かれていますが、今回の映画では、そこが男性同士の恋愛として展開しています。
「作家の個人的な作品を、自分に置き換えて作り直すことが魅力的に映ったのです。私はゲイです。だから、ゲイの恋愛を描くことは必然でした。そして、そのロマンチックな関係は、私自身の経験に通じるものにしたかったのです」(NHK番組でのインスタベース。NHKのwebより引用)。
山田太一の英訳タイトルは『Strangers』。Strangerとは見知らぬ人、よそ者、よそから来た人、などと訳されますが、そんな和訳では表現仕切れない意味が含まれているのではないか。これは前から考えていることなんですが、答えに辿りついていません。
いくつものメッセージを受け取れる映画です。
2024/04/26
大川景子監督『Oasis』
日常なのか、非日常なのか。そんなことを思う映画『Oasis』をみてきました。先日まで世田美での映画のワークショップで指導をしていただいた大川景子さんが監督・撮影・編集の作品。大川景子さんの本業(?)は編集です。杉田協士監督の一連の作品(「ひかりの歌」「春原さんのうた」「彼方のうた」)を手がけ、近作では「夜明けのすべて」「熱のあとに」があります。
『Oasis』は慶應義塾大学アート・センターの「都市のカルチュラル・ナラティヴ」という企画の一環として制作された作品で、昨年の山形国際ドキュメンタリー映画祭でも上映されました。
下高井戸シネマで開催されている企画「日々をつなぐ」での上映ですが、鑑賞した回は整理券が配られ、満席の盛況でした。なんとも言えぬ感覚になる映画でした。
2024/04/18
ソフィア・コッポラの描く「プリシラ」
エルヴィスのファン、特にエルヴィスの生前からのマニアは、プリシラ・プレスリーにはネガティブな感情を持つ人も少なくないかもしれません。
映画「プリシラ」をみました。ソフィア・コッポラ監督によるプリシラ・プレスリーを描いた本作は、プリシラ・プレスリーという女性を赤裸々に描いています。そしてエルヴィス・プレスリーの生き方のむきだしな生き方もみせます。
ドイツでのエルヴィスとの出逢いから、結婚、出産、そして離婚。この期間にプリシラがどう生きてきたかを、ソフィア・コッポラは冷酷な表現で撮っています。
作品ではほぼエルヴィスの曲は流れません。プリシラの映画からでしょう。
「THE NEW YOKER」に昨年12月に掲載された記事「2023年のベスト映画」は20本の中の1本に選び、「ソフィア・コッポラは、文化全体における女性の従属に対する痛切な共鳴として提示している」と書いています。
エルヴィスが起こしたカルチャーの変革とは何だったのか。エルヴィス、プリシラは幸福だったのか。そんなことも考えさせられる作品。
2024/04/04
映画 映画「夜明けのすべて」
公開され、話題になっていたのは知っていたのですが、なんとなくスルーしてみていなかった映画「夜明けのすべて」。いま受講している映画のワークショップで講師をされている大川景子さんが編集を担当している作品と知り、今ごろみてきました。シネコンでの上映はほぼ終わり、渋谷のシネクイントでの観賞。
映画を編集という視点でみていきました。めったにやらないことですが、いろいろとわかったり、考えさせらることがありました。映画の編集というのは注目されることは少ないですが、一般的には監督が編集をやることはない。監督でも立ち入れないのが編集という仕事です。
松村北斗と上白石萌音が主演し、監督は三宅唱。シリアスなテーマながら、気持ちが明るくなる作品でした。
2024/03/05
2024/02/17
映画「異人たち」
先月だったか、THe New Yokerの映画評で取り上げられていた「All of Us Strangers」を調べていたら、原作が先日亡くなった山田太一ということを知りました。山田太一の作品は小説『異人たちとの夏』で、1987年の作です。脚本家として多くの実績を残した山田太一ですが、『異人たちとの夏』は山本周五郎賞の第1回受賞作品。この小説は大林宣彦によって1988年に映画化されていますが、みていません。
映画「All of Us Strangers」はアンドリュー・ヘイ監督によるイギリス映画。昨年の東京国際映画祭にも出品されていましたが、これもみていません。
そもそも『異人たちとの夏』も読んでいないので、文庫本を購入し、読みました。奇妙なストーリーですが、山田太一は上手い。当たり前か。
「All of Us Strangers」は「異人たち」の邦題で4月に公開されます。みたい気もするが、ちょっと恐い。この手の映画、苦手だからな。
2024/01/06
映画「彼方のうた」
「彼方のうた」は静かな映画です。昨日から公開になった作品を、舞台挨拶があるということでポレポレ東中野でみてきました。本作は杉田協士監督の長編映画。一昨年撮影され、昨年の「第80回ヴェネチア国際映画祭ヴェニス・デイズ部門」に出品され、また昨年の東京国際映画祭にも出品されています。
杉田監督は以前から世田谷美術館で開催されている映画のワークショップで講師をされていて、映画をつくることについて教えていただいています。
昨日の日経新聞、朝日新聞にレビューが掲載されています。日経新聞では、
「杉田協士監督の映画は一見淡泊に見える。ドラマらしいドラマがなく、物語の起伏に乏しい。登場人物が何者なのかほとんど説明しないので、彼ら彼女らが何を考えているのか時によくわからない。それなのにスクリーンに見入ると、びりびりと震えるような感情が伝わってくる瞬間がある。どうしようもない悲しみであったり、不安や驚きであったり。淡泊な画面の奥に、濃密な感情がうねっている。」(1月5日 日経新聞夕刊)
東京国際映画祭でみて、今回2回目の鑑賞ですが、少しだけ作品の意味がわかった気がしました(笑)。もう何度かみたほうがよさそうです。
2023/12/08
自主映画の試写会
先々月に自主映画に出演させていただき、無事に完成と監督さんからご連絡いただきました。映画の試写会と打上げが先月あったのですが、それが神戸マラソンの1週間前。カーボローディングの期間になっていたので、参加がご遠慮しました。でも、監督さんのご配慮で昨日、作品を拝見すすることができました。
私の演技はともかく、共演する役者さん(もちろんアマチュアです)はどなたも上手い。30分ほどの作品ですが、とてもいい仕上がりだと思いました。
作品の内容は、保護司を巡るヒューマンストーリーです。保護司とは事件を起こした人などの立ち直りを支援する「非常勤の公務員」です。私の役柄は事件を起こした男です。準主役でしょうか。
映画をつくるのは大変です。自主映画は時間もかかりますが、出費もバカにならない。すべて監督さんの持ち出しです。例えば食事(いわゆるロケ弁)も監督さんが用意されます。毎回、美味しい食事をいただきました。
来春、とあるところで公開する予定とか。監督さんからは「舞台挨拶も予定してます」と言われてますが、これだけはなんとか逃げたい。
ともかく、何人もの素晴らしい方と共演でき、貴重な体験でした。
2023/11/02
映画「彼方のうた」
昨日終了した東京国際映画祭。この映画祭はほとんどみることがないのですが、一昨日「彼方のうた」をみてきました。映画のワークショップで講師をされている杉田協士監督の作品です。
なんか、不思議な映画でした。
「『春原さんのうた』で第32回マルセイユ国際映画祭グランプリを含む3冠を獲得、その後も世界各地の主要映画祭を巡り、国内外で評価の高まりを見せた杉田協士による待望の長編4作目『彼方のうた』。これまで短歌を原作として製作された『ひかりの歌』『春原さんのうた』を監督してきた杉田にとって、本作は、デビュー作『ひとつの歌』以来、実に12年ぶりのオリジナル作品となります。」(作品の公式サイトより引用)
映画をみることでなんらかの答えを得る必要はもちろんありません。監督の表現したいだろうことも想像する必要もありません。でも、何故、映画をみるのか。いくつものことを考えさせられた作品でした。
来年早々、いくつかの映画館で公開されるとのことです。
2023/10/20
映画「アナログ」
二宮和也と波留が共演、北野武の小説が原作の映画「アナログ」、いい映画でした。波留が大好きなのでみにいったのですが、二宮和也はそんなに興味がある俳優ではないし、正直、映画にはそんなに期待はしていませんでした。
でも、よかったです。二宮和也の演技は、これまでみてきた役どころとは違い(そんなにたくさんみてないので、正確ではないかもしれません)、弱さを抱える男を好演しています。
そして、波留が素敵。難しい役どころを演じきっています。この女優の魅力を余すところなく引き出しています。テレビドラマではみることができなない綺麗な波留が撮られています。
終章の展開。映画だったら、この展開なんだろうな、と思って感動しながら納得していました。
おすすめの作品です。
2023/10/07
脚本講座は難しい
久しぶりに脚本講座に参加しました。以前からときどき受講している世田谷美術館の映画講座で、脚本に絞った講座です。2日間で、課題の脚本を講評していただき、その次に脚本の書き方を教えていただく内容です。
昨日、1日目が終了。提出した脚本を講評していただきました。ちなみに課題は<「忘れ物」にまつわる話を書いて下さい>です。WORDでのフォーマットが用意されていて、これで5枚以内で書くことが条件。1枚2分の目安のフォーマットなので、上限まで書くと、10分ほどの作品になります。
脚本を書くことはこれも久しぶりなので、苦労。でもいつもと違う脳の部分を使ったようで、とても疲れました。脚本を書いただけではつまらないので、映画を撮りたくなりました。
2023/09/02
山田洋次「こんにちは、母さん」
91歳、山田洋次の最新作「こんにちは、母さん」、珠玉の作品でした。永井愛による戯曲を原作に山田洋次、朝原雄三が脚本、映画で描いた作品です。
日常の出来事からそれぞれの人の心が動く。些細なことも小さくないことも、それぞれを丁寧に重ねていき、紡ぐ物語。この物語を吉永小百合、大泉洋を中心に、ベテランの俳優が細やかに演じています。
原作にはない吉永小百合演じる女性に孫娘が登場し、初めて孫がいる役柄を演じます。 また、この孫娘を演じる永野芽郁がいい。吉永はインタビューで「演じた永井芽郁さんは思いを伝える力のある方」(「大人の休日CLUB」)と語っています。
近森眞史の撮影には、ただただ感心するばかりの映像です。
映画の力、山田洋次の情熱を感じる素敵な時間を過ごしました。
2023/08/03
コンサート・フォー・ジョージ
「アイスクリームフィーバー」をみにいったついでとはいっては失礼ですが、同じ日の「コンサート・フォー・ジョージ」をみました。たまたま前日の夜に小林克也の「ベストヒットUSA」(テレビのほう)でこの映画を紹介して、これでみたくなりました。
「コンサート・フォー・ジョージ」は2002年11月29日 ロンドン ロイヤル・アルバート・ホールで開催されたジョージ・ハリスンのトリビュートコンサート。エリック・クラプトンが音楽監督をつとめています。
20年以上前に行われたコンサートですが、ジョージ・ハリスン生誕80年を記念して、リマスターされ劇場では初公開。
豪華なミュージシャンが出捐していますが、やはりポール・マッカートニーとリンゴ・スターが圧倒的な存在感。ポールがウクレレを弾きながら「サムシング」は素敵。もちろんドラムはリンゴです。
ジョージ・ハリスンをしっかり聴き直そう。
2023/08/02
アイスクリームフィーバーの映像表現
映画「アイスクリームフィーバー」、吉岡里帆が主演なのでみようと思いつつ、気が付くとシネコンでマイナーな時間帯になっていて、昼間やっている日比谷に行ってきました。吉岡里帆が目当てなので、映画そのものは予習もしなかったのですが、独特な表現で予想外に楽しめました。
映画が始まって、まず驚いたのは画面が角丸なこと。アスペクト比は(多分)4:3だけど、角が丸い! 映像が進んでいくに従い、ふつうの映画とは違う作法でつくられています。カメラもフォーカスがあっているか、いないか気にしてないようなショットもあります。
川上未映子の短編「アイスクリーム熱」が原作で、ストーリーも少し奇妙。監督はアートディレクター・千原徹也。初の映画作品です。
なんか心に引っかかる映画でした。
2023/07/31
「赤頭巾ちゃん気をつけて」映画と小説
題名は知っていたのに、みたことがない映画「赤頭巾ちゃん気をつけて」のDVDを手に入れ、やっとみました。週刊文春のレビューに少し前に記事が掲載されていて、「なぜ、今ごろ?」と読むと、廉価版のDVDが発売。2500円(税別)でネット通販では2000円でした。
東宝で1970年に公開された作品。岡田裕介が主演。共演は森和代。岡田は後に東映社長になるが、若い頃、東宝作品に出捐しています。森はこの作品だけに出演し、その後の消息は不明みたい。
映画「赤頭巾ちゃん気をつけて」を買ったのは森谷司郎監督の作品だから。「八甲田山」「日本沈没」などの大作で知られていますが、60年代から70年代に青春映画を何本かとっています。「初めての愛」「放課後」「二人の恋人」など。
映画をみて庄司薫の原作を読みました。この小説がベストセラーになった当時、なぜか父がこの本を持っていて、読みましたが、内容は覚えていません。改めて読むと、なんか難しい。昔読んだ時は、最後まで読めなかったかも。
もう、50年以上前の青春映画。懐かしい。
2023/07/13
「小説家の映画」は不思議な重さ
今月映画演出のワークショップを受けることにしていて、その講師の杉田協士監督から、できれば事前にみておいてと言われた「小説家の映画」をみてきました。なんとも捉えどころのない映画というのがみている間の感想。でも、見終わったあとになにか重さが残る。物語も平坦なものだし、泣いたり、笑ったりするドラマティックなシーンもほとんどない。なのに、不思議に惹かれる作品です。
監督・脚本・製作・撮影・編集・音楽がホン・サンス。要は俳優以外のメインをすべてホン・サンスがやっている作品。この監督の作品は初めてみたのですが、本作で第72回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員大賞)を受賞。3年連続4度目の銀熊賞受賞の快挙です。
もう一度、みた方がいいかもと感じる作品です。
2023/06/03
「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」アニメ作品で歴代2位に
好調ですね、映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」。ニュースによれば、
<映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の世界興行収入が12億8800万ドル(約1790億円)に達し、アニメ作品で歴代2位となった。国内で配給する東宝東和が2日発表した。>(6月2日 日経新聞電子版)
1790億円とは凄いです。
アニメ映画の全世界興行成績1位は、19年の「アナと雪の女王2」で14億5000万ドル。これまでの2位は13年の「アナと雪の女王」の12億9000万ドル。アナ雪は強いね。見てない(笑)。
「今はミッキーやディズニーブランドに近寄れたのではないかと思います」(5月3日 日経新聞電子版)
こう任天堂の宮本茂さんは日経新聞のインタビューで話していました。
スーパーマリオはまだまだ飛んでいます。
2023/05/19
スーパーマリオの映画をみる
巷で話題になっているようですが、やっと「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」をみてきました。ご存じの人も多いでしょうが、この映画は、
< ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」の世界を、『怪盗グルー』『SING/シング』シリーズなどのイルミネーションと任天堂が組んで映画化したアニメーション。>(Yahoo! Japan 映画より引用)
です。
とにかく、面白い。ピーチ姫が大活躍! 理屈抜きに楽しめる映画です。
この映画の共同プロデューサーをつとめた任天堂の宮本茂さんは日経新聞のインタビューで、
「一番求めていたのは『心に残った』などではなく、純粋に『すごく楽しかった』と言ってもらえること。」(5月3日 日経新聞電子版)
と。まさにすごく楽しい映画です。
任天堂の株を持っています。買ったのは10年ほど前です。このとき任天堂は苦境にありました。
大勢のメディアでは「スマホでゲームをする時代にゲーム専用機(Switch)を開発している」と。そしてSwitchの発売(2017年3月)の前にも「どれだけ売れるか?」と冷ややかなもの。
でもね、任天堂の株価は買ったときの6倍以上になっているのです。
すごく楽しい会社であることは間違いがありません。
2023/05/08
映画:不在という存在
仙台にいきました。映画「不在という存在」をみるためです。自主映画の作品ですが、オイリュトミー講座での講師をされているお二人が出演されていて、みにいきました。本作の監督・富田真人さんが本業がバーテンダーですが、今回が2作目。
どんな映画か、公式サイトから引用(長いです)。
不在という存在。
在り得ないという存在。
関係ないという存在。
知らないという存在。
忘れられた存在。
全て確かに存在する、
不在という存在。
3つの確かな日常のエピソード。
老女と海。それは認識を巡る物語。
車中の青年たち。それは現実を巡る物語。
恋をする若者。それは運命を巡る物語。
誰しもが体験し得る日常という物語の奇跡。
3本の糸はやがて1つの場所へ束ねられ、物語は1人の「不在者」の存在を露わにする。
「不在者」の起こそうとする犯罪によって未だ誰も見たことのない世界が開かれていく。
ありふれた物語の裏に仕組まれた無数の不在の糸を、あなたはいくつ解けるだろうか。
素人には理解するのが難しい作品でした。
でも、映画制作という行為は、魅力的です。
2023/04/30
「ドラえもん のび太と空の理想郷」は変わらない世界
ドラえもんの映画「ドラえもん のび太と空の理想郷」をみてきました。毎年、春休みに公開されているドラえもんの映画は、調べてみると42作目です。長いなあ。もう30歳をすぎた子どもといったのか、はるか昔。この作品は、脚本が古沢良太です。『リーガルハイ』『コンフィデンスマンJP」シリーズなど数々のヒット作や、2023年放送の大河ドラマ『どうする家康』などで知られる人気脚本家」(映画.com)
内容は空に浮かぶ理想郷を舞台に、ドラえもんとのび太たちが繰り広げる冒険ストーリー。実はあまり期待していなかったのですが、よかったです。定番の展開ですが、みていて心が動く。感動する。これがドラえもんの映画なんでしょう。
Amazon Prime Videoでいくつかの作品はみられるので、久しぶりにドラえもんの世界を楽しんでみようと思っています。
2023/04/23
BLUE GIANTの世界
映画「BLUE GIANT」はジャズの映画でした。当たり前のことですけど、ジャズを聴くことが多くないものにとっては、この映画のホントの良さはきっと分からないのだろうな、と思いながらみていました。
「ビッグコミック」に連載されていたコミックを映画化したアニメ。オリジナルとは一部変えているところもあるようですが、仙台出身の若者がジャズ界で世界一のサックスプレーヤーを目指し、奮闘するストーリーです。オリジナルのコミックはシリーズ累計部数は890万部を超えるヒット作。
起伏に富んだ物語はみていて飽きないけど、予定されていた不運と成功という感じがして、大きな感動はなかったです。コミックだから、最後に敗北という結果はないのでしょう。あと、主人公が仙台弁を話すのですが、仙台にいたときこんなのきいた覚えがない。ネイティブはきっと話すのでしょう。
私にとっては評価が難しい映画です。
2023/04/22
「生きる Living」と「生きる」
先週ですが映画「生きる Living」をみました。黒澤明の「生きる」(1952年)がカズオ・イシグロの脚本で第二次世界大戦後のイギリスを舞台に描かれる作品。
「イシグロは、黒澤映画の“何事も手柄が得られるからやるのではない。世間から称賛されるからやるのではなく、それが自分の成すべき事だからやる。”そんな人生観に魅力を感じており、それは、戦後の日本もイギリスも、そして現代においても変わらないと語る。」(公式サイトより)
この作品をみた後、黒澤の「生きる」をみました。志村喬主演の日本の役所が舞台で展開される作品。ガンに冒された主人公が死までにどう生きるかがテーマか。しかし、この作品の面白さは役所での仕事模様を描いたことではないかと思います。
役所仕事を「生きる Living」でも上手く描いています。イギリスの役所も日本と同じようなのかな。カズオ・イシグロも理解して書いているようです。
オリジナルは2時間20分ですが「生きる Living」は1時間40分ほど。短くなっていることで表現の鋭さが増しているようです。いい作品です。
2023/01/26
今年のアカデミー賞ノミネート
米アカデミー賞のノミネートが(現地時間)24日に発表になりました。メディアでの報道では最多ノミネートは、
<ミシェル・ヨー主演作「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」の10部門11ノミネートが最多。これを、「西部戦線異状なし」(9部門)、「イニシェリン島の精霊」(8部門9ノミネート)が追う形となった>(映画.comより引用)
となっています。
そして、「エルヴィス」が作品賞、主演男優賞など8部門にノミネートされています。ゴールデングローブ賞で主演男優賞を受賞したオースティン・バトラーがここでもノミネートです。
大ヒットした「トップガン マーヴェリック」は作品賞にノミネートされていますが、トム・クルーズは主演男優賞ノミネートされませんでした。
授賞式は3月12日、楽しみです。
2023/01/13
今年のゴールデングローブ賞
第80回ゴールデングローブ賞が発表されました。いつもは気にとめないのですが、今回は映画「エルヴィス」が最優秀作品賞(ドラマ)、最優秀主演男優賞(ドラマ)、最優秀監督賞の3部門にノミネートされ、注目していました。
結果は最優秀主演男優賞を オースティン・バトラーが受賞。最優秀作品賞と最優秀監督賞はスティーブン・スピルバーグ監督の「フェイブルマンズ」が受賞しました。
最優秀作品賞は「トップガン マーヴェリック」がノミネートされていたので、受賞確実かなと思っていたのですが、スピルバーグは強いです。
それにしても「エルヴィス」はアメリカでは評価が高かったということです。これからノミネートが発表されるアカデミー賞ではどうかな。少しだけ期待してます。
2022/10/30
映画「エルヴィス」ソフトで感じる大きさ
7月に公開された映画「エルヴィス」が映像ソフトで先日発売され、届きました。このソフトはBlu-rayとDVDの2枚セットです。珍しいなと思ったのですが、気になってネットを検索すると、最近は結構多いらしいです。なぜセットかは置いて、「エルヴィス」の特典映像がみる価値充分です。
メーキング映像があり、監督のバズ・ラーマン、主演のオースティン・バトラー、トム・ハンクス はじめスタッフへのインタビューで構成されています。特に興味深かったのはトム・ハンクスの特殊メイクの話です。トム・パーカーを演じるにあたり、メイクを施しました。老年期のパーカーはメイクに5時間半かかったとか。確かに、できあがったパーカーはトム・ハンクスととは別人です。
またエルヴィスの自宅・グレースランドはオーストラリアにセットを作りました。
制作費も膨大だったでしょう。アメリカ映画はスケールが大きい。
2022/09/16
キネマ大森で「春原さんのうた」
昨日、「春原さんのうた」をキネカ大森でみました。この映画館での名画座2本立てで杉田協士監督作品の「春原さんのうた」と「ひとつの歌」が上映され、昨日まで(9月15日)までだったので。
この映画館は母が持っていた株を相続したので、株主優待券でみることができます。子供のころ、この優待券で東宝系の映画(特撮)をかなりみました。「2001年宇宙の旅」もみました。東京テアトルが運営しているのですが、昔はキネカ大森は入っていませんでした。ネットで調べた限りではこの映画館の開館は1984年(日本初のシネコンとか)ですが、1993年に東京テアトル傘下になったようです。
「春原さんのうた」は今年1月にみたのですが、またみられるのは嬉しい。先日、ギンレイホールで「偶然と想像」(濱口竜介監督)との2本立てがあったのですが、2本みる気力がなかった。今回も「ひとつの歌」はみなかった。名画座2本立てに慣れていない高齢者にはつらい(笑)。
いずれにせよ、「春原さんのうた」はいい映画です。そして、この映画と「偶然と想像」とも撮影は飯岡幸子さん。ずっと映画のワークショップで教えていただいている方です。
このところずっとNetflixなどネット配信ばかりみていたので、映画館で映画をみることは久しぶり。やはり、映画館はいいですね。
2022/09/06
ギンレイホールが閉館
この時が来てしまいました。飯田橋のギンレイホールが閉館です。ホームページには、
「ギンレイホールは1974年(昭和49年)の創業以来48年間この神楽坂の地で皆さまに映画をお届けしてまいりました。
このたび入居する築63年の銀鈴会館ビルの老朽化に伴い、ビル所有者が建替工事をすることになり、ギンレイホールは立退き移転することになりました。」
とあります。
ギンレイホールが入っているのは銀鈴会館なんですね。
ギンレイホールには10日程前、濱口竜介監督の「偶然と想像」をここでみてきました。閉館といっても移転です。でも、いまのギンレイホールの雰囲気をそのまま維持してのシアターが出来るのか。なんか難しそう。
閉館近くになると混みそうなので、早めにもう一度いきたいです。
2022/08/27
飯田橋ギンレイホールで映画
先日は岩波ホールが閉館し、都内には数少なくなった名画座。そのひとつ、飯田橋ギンレイホールで映画をみてきました。杉田協士監督の「春原さんのうた」と濱口竜介監督の「偶然と想像」の2本立て。ギンレイホールは2本立てが特徴で、料金は2本で1500円、シニアは1000という安さです。
時間がなかったので、既にみた「春原さんのうた」はパスさせていただいて、「ドライブ・マイ・カー」の濱口監督の「偶然と想像」をみてきました。本作は短編オムニバス。2021年・第71回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品され、銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞。3つの短編から構成される2時間ほどの作品。奇妙なストーリーが展開し、秀逸な脚本でひきつけられます。
ギンレイホール、初めてはいったかも。ミニシアターとは違った味わいの名画座には、ずっと残って欲しいです。
2022/08/03
「ベイビー・ブローカー」が織りなす物語
是枝裕和監督の「ベイビー・ブローカー」をやっとみてきました。是枝監督の最新作で、なおかつ韓国制作の映画です。公開当初は是枝監督もメディアに登場し、話題になっていたようですが、意外と注目されていない気がします。東京地区では今週末で公開を終了する館が多いみたいです。
この映画は、
<「パラサイト 半地下の家族」の名優ソン・ガンホを主演に初めて手がけた韓国映画。子どもを育てられない人が匿名で赤ちゃんを置いていく「赤ちゃんポスト(ベイビー・ボックス)」を介して出会った人々が織り成す物語を、オリジナル脚本で描く。>(映画comより引用)
で監督、脚本、編集を是枝裕和が手がけています。
いい映画です。作品からは様々なメッセージが投げられていますが、それをどう解釈するかは見る側の自由。結論はひとつではないし、結論はないかもしれません。
是枝裕和が日本語で書いた脚本を韓国語に翻訳し、これを韓国の俳優、スタッフらでの制作は、簡単なことではなかったはずです。しかし、素晴らしい作品に仕上がっています。俳優もソン・ガンホしか知らないのですが、どの人も好演です。撮影も確実に物語を伝えています。いい映画をみました。
2022/07/26
島田陽子さん、亡くなる
しばらくこの方の消息をきいていませんでした。女優の島田陽子さんが亡くなりました。女優・島田陽子との出会いは、高校生のとき。映画「初めての愛」をみました。東宝映画、監督は森谷司郎です。映画comから引用すると、
<“青春”そのものが、本来持っている光と影、やさしさ、ためらい。様々な角度から“青春”を掘りおこす。全編に流れる歌は、作詞、作曲小椋桂で自らが歌っている。脚本は「蒼ざめた日曜日」の井手俊郎、監督は脚本も執筆している同作の森谷司郎、撮影は「白鳥の歌なんか聞えない」の中井朝一がそれぞれ担当。>
主演が昨年亡くなった岡田裕介と島田陽子。この映画をみたのは高校生のときです。ウィキペディアによれば、島田陽子にとっては最初の映画作品です。初々しい演技がいまでも心に蘇ります。
1970年代の東宝映画、特に森谷司郎作品は心を動かされる作品がいくつもあるのですが、ほとんどがいまみることができません。残念です。
ご冥福をお祈りします。
2022/07/09
映画「エルヴィス」と興行成績
どんな映画が観客を集めているのか。昨日(7月8日)の朝日新聞夕刊に載っている<全国映画動員ランキング 7月2、3日>に映画「エルヴィス」が5位にランクインしていて、驚きました。
1 トップガン マーヴェリック〈6〉
2 バズ・ライトイヤー〈1〉
3 映画 ゆるキャン△〈1〉
4 ドラゴンボール超 スーパーヒーロー〈4〉
5 エルヴィス〈1〉
6 ベイビー・ブローカー〈2〉
7 それいけ!アンパンマン ドロリンとバケ~るカーニバル〈2〉
8 映画 五等分の花嫁〈7〉VFX
9 シン・ウルトラマン〈8〉
10 名探偵コナン ハロウィンの花嫁〈12〉
「トップガン」は相変わらず強いけど、ランクされた10作品中、4作品がアニメ。「バズ・ライトイヤー」「シン・ウルトラマン」はVFX系か。それだけに、実写の「エルヴィス」が5位に入っているのはすごいかも。
ランキングと同じ面に載っている「エルヴィス」の評では「ステージパフォーマンスと歌唱を披露するエルヴィス役のオースティン・バトラーが圧巻」(金原由佳)との評。もう一度、見にいこうかな。
2022/07/06
「PLAN75」の凄さ
いまの現実をみせられるようで、重い映画でした。「PLAN75」をみてきました。作品は、
<少子高齢化が一層進んだ近い将来の日本。満75歳から生死の選択権を与える制度<プラン75>が国会で可決・施行された。様々な物議を醸していたが、超高齢化問題の解決策として、世間はすっかり受け入れムードとなる>(公式サイトより引用)
という近未来映画。
本作の監督・脚本は早川千絵で、本作が初の長編映画ながら第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品されています。
75歳で生死を選択できるプランという強いインパクトの設定ながら、映画では静かな語り口でストーリーが流れていきます。主演の倍賞千恵子さんは老いに抵抗しようとする女性を好演しています。
ちなみに、銀座のシネスイッチでみたのですが、鑑賞者のほとんどがシニア割引対象者と思われる人でした。これも重いな。
2022/07/02
『エルヴィス』の魅力
映画『エルヴィス』をみてきました。なにせ50年ほどエルヴィス・プレスリーのファンをやっているので、公開初日にみないといけない(笑)。
来月、8月16日の命日で没後45年となるエルヴィスの新しい伝記映画が公開されることに、このシンガーの存在の大きさを知ります。エルヴィスの伝記映画やドキュメンタリー映画は何作もつくられていますが、本作はエルヴィスとマネージャーのトム・パーカー大佐の二人が主人公になっているストーリーです。トム・パーカーにスポットをあてた映画は初めてではないでしょうか。
エルヴィスを演じるのは若きオースティン・バトラー、そしてトム・パーカーは名優トム・ハンクスが演じます。2時間半以上の作品ですが飽きることはありません。
映画では時代を映した様々な曲が使われ、エルヴィスが生きた時代を感じることができます。エルヴィスの曲はオースティン・バトラーの歌をメインにしていますが、シーンによってはエルヴィスのオリジナルが使われています。これが違和感がなく、すんなり入ってきます。
映画の冒頭で、エルヴィスが子供の頃、アーサー・クルーダップの「ザッツ・オール・ライト」を聴き、そしてレコードデビュー曲になっていく過程が描かれています。まさに、ロックンロールが誕生する瞬間で、みていてゾクゾクします。
久しぶりにエルヴィスを堪能しました。
2022/06/23
Amazon Prime Videoの東宝名画座
先日「井上泰幸展」(@東京都現代美術館)をみて、映画制作に対する井上の膨大な資料に感銘し図録まで買ってきました。それで、井上が制作した東宝の特撮映画をしっかりみようとAmazon Prime Videoにいってみると・・・・・・。
なにかシステムが変わっています。「地球防衛軍」(1957年)をみようとしたら、以前はAmazon Prime Videoでは無料のはずだったが、「東宝名画座」というチャンネルに登録しないといけない。月額390円也。いつの間にかシステムが変わった。
とりあえず14日は無料体験なので登録しました。
「地球防衛軍」をみて、「東宝名画座」でなにがみられるのかを検索してみると、予想外に少ない。例えば以前(東宝名画座が始まる前)では無料でみることができた「日本沈没」(オリジナルの映画作品)は有料レンタルかパッケージの購入になっていました。
アマゾンの戦略と東宝の考えが一致したということか。何事にも、無料というのはないのです。
2022/06/22
「トップガン マーヴェリック」が好調
みた、という人が回り何人もいる「トップガン マーヴェリック」が好調のようです。
<公開中の映画「トップガン マーヴェリック」の興行収入が発表され、6月18~19日の土日2日間で動員353,900人、興収594,329,820円を達成。週末ランキングNo.1を再奪取し、累計動員は364万人、累計興収は56億円を突破して、日本で2022年に公開された洋画No.1に躍り出た。>(6月20日 AV Watch)
昨日、やっとみてきました。楽しめました。一応、1986年の「トップガン」をAmazon Prime Videoで予習していきました。当時、映画をみていますが、ほぼ内容は忘れていました。平日なので入りは6割程度でしたが、IMAX上映はすべての回が売り切れ。人気です。
「トップガン マーヴェリック」は前作のストーリーを受けた内容なので、みたほうがいいですね。それにしても、この映画、お金かかっています。ハリウッドでしかつくれない作品です。米国は大きい。
2022/06/09
シン・ウルトラマンという特撮
興行成績で好調の「シン・ウルトラマン」をみてきました。空想特撮映画と公式サイトにはあります。私の世代はリアルタイムで「ウルトラマン」をみたので、みるべき映画でしょうか。
この映画は企画・脚本の庵野秀明、監督の樋口真嗣など『シン・ゴジラ』の製作陣が参加するというのがセールスポイントなんでしょう。でも、みていて感じたのは「冗長だなあ」ということ。オリジナルの「ウルトラマン」は30分枠のテレビ番組です。当然、「シン・ウルトラマン」とは別物、というか別物と考えるのが自然でしょう。
でも映画としてみても112分の尺でも冗長です。脚本がよくないのか。そもそものプロットが悪いのか。政治家の介入がストーリーに盛り込まれています。「シン・ゴジラ」と同じ展開。政治という現実的なことが空想特撮映画は不要ではないか。そんなことを感じます。
いろんな人の思惑でつくられた映画なんですね、きっと。
2022/06/06
「本を贈る」をみる
知人がやっているジャズ喫茶On a slow boat toでのイベント「本を贈る」にいってきました。イベントは、
<街から本屋さんを消さないために、東京都書店商業組合さんが一念発起、YouTube チャンネル「東京の本屋さん~街に本屋さんがあるということ」を開設して加盟書店を紹介しています。その熱意に賛同した、映画監督の篠原哲雄監督がメガホンを取り、ドラマ化まで実現しました。>
とドラマ化された映画の上映とトークイベントです。
映画はYouTubeで9話構成で公開されていますが、これを1本にしたディレクターズカット特別編集版の上映。そしてトークイベントでは篠原哲雄監督、出演の矢柴俊博、米野真織、脚本の千勝一凛、音楽のGENの各氏が登壇。
出演者の台本朗読、GENの演奏があり、楽しめました。
しかし映画「本を贈る」は誰をターゲットにしているのかよくわからない内容でした。本屋にいかない人がこれをみて、いくとは思えない。本屋の厳しい状況を感じたイベントでした。
2022/06/04
とりあえず昔のトップガン
「トップガン マーヴェリック」がヒットしています。興行成績も1位。回りでもみた人が何人もいて感動していました。やはりみにいくべきでしょう(義務ではないんだけど)。その前にまずは前作の「トップガン」をみて、予習しました。公開当時みていますが、それ以降はみてないので内容は忘れています。
Amazon Prime Videoでみました。若きトム・クルーズが演じるサクセスストーリーかな。ハリウッド映画らしい大作。映画をみたらサントラが欲しくなって購入。映画が制作されたのが1986年。MV(ミュージックビデオ)が全盛の時代です。「トップガン」もポップミュージックが効果的に使われています。
特に「Take My Breath Away」が何度も流されます。この曲、いいです。邦題が「愛は吐息のように」、これも秀逸。
さてそろそろ、マーヴェリックをみにいこう。
2022/05/31
いま、「a-ha THE MOVIE」
a-haの映画が公開されるときき、正直「いま、なぜ a-ha」と思いました。その映画「a-ha THE MOVIE」をみてきました。1985年の「テイク・オン・ミー」の大ヒットでスターになったa-ha。それ以降の音楽活動はほぼフォローしていませんでした。でもa-haは「テイク・オン・ミー」以降もずっと活動を続け、一時解散状態の時期もあったのですが、ずっとコンサートを行っています。
a-haにはインタビューをしました。記憶が定かではないのですが、「テイク・オン・ミー」でブレイクする前にプロモーションで来日したときだと思います。「テイク・オン・ミー」は1984年に地元ノルウェーで大ヒットしますが、海外では不発に終わります。翌年、プロデューサーがアレンジし直し、再リリース。これが全米1位になります。まだ世界に人気が広がる前。懇意にしていたレコード会社のワーナーの方が取材時間をだしてくれました。インタビュー内容は覚えていません(笑)。
当時、ワーナーの方からプロモーション用につくられたジャンパーをいただきました。背中に<a-ha>ってロゴが入っているもので、それを着ていたら、女子高生に「a-haだ」っていわれました。
1980年代はポップミュージックにとっては最高の年代だった。そんな気がします。
2022/05/30
2022/01/15
サンダーバード55は期待外れ
「サンダーバード」には心ひかれるものがあります。はじめてみたのは小学生のとき、NHKでの放送でした。我が家のテレビが白黒でした。それ以降何回も放送されていますし、Blu-ray版も買いました。
そして「サンダーバード55」として新作が公開され、みてきました。オリジナルと同様の人形劇を新たにつくった新作です。作品は劇場とネットで同時配信されています。大きな画面でみたほうがいいかと劇場にいきました。劇場公開なので、長編作品かと思っていたら90分ほどの尺が3つのエピソードで構成されています。そのうちのひとつはサンダーバード入門みたいな内容です。サンダーバード1号から5号の説明ストーリーで、これはもう知ってます。
料金は1900円均一。シニア割引とか学生割引はありません。みたのはヒューマントラスト渋谷ですが、ここの株主優待券をもっているのですが使えません。
作品の評価は様々でしょうが、わざわざ観にいくほどのものではない、という感想。がっかりしたな。
2022/01/09
「春原さんのうた」という映画
昨日、東中野までいってきました。東中野ポレポレ座で「春原さんのうた」が公開初日だったので。映画は公開最初の週末がその後の興行成績を左右するときいていたので、いきました。この映画の監督・脚本が長らく映画ワークショップで指導いただいている杉田協士さんです。
ずっと自主映画をつくられている杉田協士さんの新作ですが、マルセイユ映画祭でグランプリなど三冠を得るなど海外ですでに評価を得ています。週末初日にいかねばという懸念がありましたが、この日の2回の上映は前売りで完売です。
作品は東直子さんの短歌る第一歌集『春原さんのリコーダー』の表題歌を杉田監督が映画にしたもの。映画はいまだ初心者なので、正しく書けませんが、2時間の上映があっという間に過ぎました。素敵な作品です。
2021/12/01
アレサ・フランクリンの「リスペクト」
アメリカのシンガー、アレサ・フランクリンの伝記映画「リスペクト」をみてきました。アレサ・フランクリンのアルバムは持っていないのすが、話題になっているみたいなので。
シンガーの伝記映画は、主役の歌唱力が問われます。本作では「ドリームガールズ」でアカデミー助演女優賞受賞し、歌手としても第51回グラミー賞を受賞したジェニファー・ハドソンが演じています。歌唱力はうまい。アレサと比べているのではありませんが、シンガーとしては素晴らしい力を持った人だと思います。
映画はアレサ76年の生涯を描いた作品。スーパースターなりの波乱万丈の生涯ですが、真のアレサの生き方に迫ったいたかな、という感じはありました。人種差別との闘いにかかわったアレサの心情は、理解できにくいこともあります。
シアターは平日午前の上映だったのにも関わらず満席でした。アレサの歌が満喫できる秀作です。
2021/10/28
映画「MINAMATA―ミナマタ―」
「MINAMATA―ミナマタ―」をみました。1975年に発表された写真家ユージン・スミスとアイリーン・美緒子・スミスの写真集「MINAMATA」を題材に描いた伝記ドラマ。 言うまでもなく水俣病を撮影し、発表するまでのユージン・スミスとアイリーン・美緒子・スミスの真実を描いた映画作品。ジョニー・デップが製作・主演を務めています。水俣病という日本の課題をテーマに、海外でいま、映画つくられたことに注目します。
主演のジョニー・デップを支える役として日本から真田広之、國村隼、美波らが出演しています。真田広之の熱演もいいですし、國村隼もすごい。英語上手いし。
「水俣病」(原田正純著)を読んだのは40年以上前か。ユージン・スミス、桑原史成の写真もみましたが、やはり真剣にこの問題に向きあっていなかった。大きなメッセージを受け取った映画です。
「MINAMATA―ミナマタ―」
2021/07/12
東京オリンピックの映画
アマゾンにあったので東京オリンピックの映画を見ました。もちろん前回、1964年のオリンピックです。総監督は市川崑。アマゾンで公開されている作品はDVD、Blu-rayになっているもので2時間49分の長尺です。
この作品をめぐってはいろいろあったみたいで、ウィキペディアには経緯が書かれています。これもどこまで真実かわかりませんが、要は出来上がった作品が芸術的で記録映画としてはどうなのか、という疑問が提示された。それも当時の政治家から、ということ。
この映画は小学校で見にいった記憶があります。当時小学校低学年です。市川崑作品は芸術的すぎるので、いったん公開されたものを作り直したと記憶しています。学校で見たのはどちらか。そもそも作り直された作品は公開されたのか。そのあたりは、なにせ小学校低学年で頭の良くない子供の記憶なので、正しくない可能性大。
この映画を見た感想は、確かに記録映画としては正確にオリンピックを伝えていないと感じました。でも、作品としては楽しめます。しかし、今回のオリンピック映画は無観客になって、どんな作品になるのか。河瀬直美監督も悩んでいるのでは。
2021/07/10
不老不死を描く:Arc アーク
人間が死ない体を手に入れたら、どうなるのか。映画「Arc アーク」はそのテーマを大胆に描いています。芳根京子が目当てで観にいった作品ですが、とても刺激的でした。
「SF映画といえば予算が潤沢でセットも大がかりなハリウッド。そんな既成概念に風穴を開ける斬新で洗練された日本のSF映画だ」(7月2日 日経新聞)
前半、不思議で少し不気味な設定ながら、芳根京子の華やかさをみせる展開。そして後半では90歳代になった彼女をモノクロ画面で表現する対比が斬新です。主役の芳根京子を中心に物語が進みますが、後半登場する小林薫、風吹ジュンがやはりいい演技をみせてくれます。特に、小林薫は上手い。そしてエンディング近くで演じる倍賞千恵子も、さすがの好演です。
もちろん芳根京子は、達者な俳優を相手にしっかりとした演技です。素敵な女優になっていました。
2021/06/24
森山大道の「過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい」
みなくてはいけないと思っていて、上映終了前にやっと間に合った「過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい」。写真家・森山大道のドキュメンタリー映画です。森山大道は写真マニアにはきっと人気がある人なんでしょう。まわりにも森山の写真が好きな人が何人もいます。私も以前は熱心に写真をみていたのですが、最近はそうでもなくなりました。なんでだろう。
「過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい」は1968年に出版された森山のデビュー写真集「にっぽん劇場写真帖」復刊プロジェクトに、森山大道の日常の撮影する姿が挟み込まれ、時系列で進んでいく内容です。
「にっぽん劇場写真帖」の復刊プロジェクトは興味深いのですが、出演している人への踏み込みが足らず、消化不良という感じです。また、状況説明をテロップを挿入するやり方も、いい効果を与えていません。
森山へのインタビューなどをもっと行って、この写真家の本質に迫って欲しかった。ちょっと残念な映画でした。
2021/05/23
「これがニッポンの喜劇人だ!」@渋谷
開場時間にシアターにいくと多くの人が待っています。シニア層だけでなく、若い人の姿もあります。整理番号順に入場し、最後には席は8割方埋まりました。
ビデオトークは15分ほどでしたが、小林信彦さんは元気そうで、喜劇人、映画のことを語ってくれました。「小林信彦プレゼンツ これがニッポンの喜劇人だ!」はご本人が週刊文春の連載で書かれていたので知ったのですが、これだけの人が集まることが嬉しいです。
「ニッポン無責任時代」は何回かみていますが、監督は古澤憲吾、主演植木等の傑作かな。映画の中で歌われる「無責任一代男」の歌詞、
「人生で大事な事はタイミングにC調に無責任」
が味わい深いです(笑)。
2021/05/06
『樹海村』がポルト国際映画祭で最優秀作品賞受賞
世田美の映画ワークショップで講師をされている脚本家・保坂大輔さんが脚本を担当した『樹海村』が、ポルト国際映画祭で最優秀賞を受賞したというニュースが入ってきました。『樹海村』は現在も公開中のホラー映画です。ポルト国際映画祭はウィキペディアによれば、
「世界三大ファンタスティック映画祭のひとつに数えられる」とあり「ファンタジー系作品(SF映画・ホラー映画・スリラー映画・サスペンス映画など)を対象とするジャンル映画祭」そうです。
保坂さんはホラー作品を得意とする脚本家です。ワークショップはかれこれ5年ほど参加してますが、適切な指導で映画を撮ることができました。
肝心の『樹海村』ですが、まだ見ていません。ホラー映画は苦手です。DVDになるようなので、購入して家のテレビで見ようと思っています。
ともかく、嬉しいニュースです。
『樹海村』ポルト国際映画祭で最優秀作品賞受賞! シリーズ第3弾も準備中
2020/12/06
自主映画をつくること
先日、世田美で映画の上映会があり、参加してきました。これは世田美の映画ワークショップで撮られた作品と、映画好きたちが集まって撮った作品を上映するものです。これまではセタビ映画祭と称して公開でやっていましたが、コロナのためできなくなりました。今回、うちからにして、定員も絞って行われました。
アマチュアの映画ですが、映画を仕事とするプロの方が出席して、講評がもらえます。講評してくれたのは、
杉田協士(映画監督)、保坂大輔(脚本家)、和田清人(脚本家)、飯岡幸子(映像作家、現在は主に撮影)、大川景子(映画編集者)
という、アマチュア映画マニアにとっては、豪華なメンバーです。
私も昨年11月に映画を撮り、これを上映してもらいました。撮影後、編集して、試写会を経て、公開するのが通例です。しかし、コロナが来たおかげで編集もさぼり、ずっと放置してました。上映会の1週間程前に、美術館の担当の方から「上映できないか」と打診があり、急遽編集して、仕上げました。
映画についていくつも批評をいただきました。出演者、スタッフの方は素晴らしいのですが、私の力不足のところが多々あったようです。映画つくりは難しい。当たり前のことを実感しました。
2020/11/21
俳優・岡田裕介の時代
岡田裕介さんが亡くなった。東映グループの会長で、まだ71歳。映画プロデューサーとしても多くの実績を残しています。
「高倉健さんと吉永小百合さん主演の映画「動乱」などをプロデュースし、88年に東映に入社。吉永さん主演の『北の零年』などの作品を手掛けた。東京撮影所長などを経て、2002年に社長に就任」(日経新聞)
岡田裕介さんといえば、俳優だった時代の印象が強い。
1970年、俳優として映画「赤頭巾ちゃん気をつけて 」で主演デビュー。「実録三億円事件 時効成立」(75年)などに主演し、76年、岡本喜八監督の「吶喊(とっかん)」では主演とプロデューサーを兼務した(朝日新聞)
俳優としてのデビュー作「赤頭巾ちゃん気をつけて 」(1970年)は東宝の作品で、監督は森谷司郎です。森谷は東宝で一連の青春映画を撮っています。この青春映画に主演していたのが俳優・岡田裕介です。
高校生のとき、岡田裕介と島田陽子が主演した「初めての愛」という作品に感動しました。音楽は小椋佳です。それ以来、岡田裕介=俳優と刷り込まれています。
まだまだ現役で活躍されていた岡田裕介さん。ご冥福をお祈りいたします。
2020/02/11
恐いけど「犬鳴村」
映画「犬鳴村」をみてきました。世田美の映画ワークショップで毎回、指導をしていただいている保坂大輔さんが脚本を担当されている映画です。先週、7日に封切りされ、最初の週末の動員がその後の興行成績を左右するというので、土曜日にいきました。ワークショップを受講しているメンバーも一緒です。
「犬鳴村」はホラー映画です。福岡に実在する心霊スポットをテーマにした映画ですが、単に恐いだけではなく、物語がしっかりあります。主演は「「ダンスウィズミー」に主演した三吉彩花。映画.comの最新興業ランキングでは2位にランク。出足はよいようです。
久しぶりのホラー映画を楽しみました。恐かったけど。
2020/02/01
「ラストレター」
いま受講している映画のワークショップで講師の杉田さんがすすめてくれた「ラストレター」を見てきました。岩井俊二が原作・脚本・監督・編集まですべてをやっている作品です。
いい映画です。いくつもの散漫になりそうな筋が中盤からまとまり、最終章では一筋の美しいストーリーへとつながっていく。しっかりと書かれた脚本です。そして達者な出演者たちの演技と、それを更に輝かせる演出。素敵なラブストーリー。
松たか子、福山雅治、広瀬すずなど出演者たちは好演していますが、その中で1シーンしか登場しない豊川悦司がいい。この男が、これまでどんな人生を辿ってきたのか、を感じさせてくれる演技です。
平日の昼間ですが、ほぼ満席。若い人も目立ちました。おすすめの作品です。
2019/12/20
漫画誕生のイッセー尾形
朝ドラに出演し、存在感を示したイッセー尾形ですが、映画「漫画誕生」に主演しています。ということでみてきました。内容も予習せず、いきなりみてしまったため、ちょっと消化不良かな。
この映画、日本で初めて漫画家として成功した北沢楽天を描いたものです。
「初の印税契約や定期連載、漫画家のプロダクション化、カラー漫画雑誌の発行など現在の漫画業界の礎を築いた」(映画チラシより引用)
という北沢楽天です。知りませんでした。漫画(マンガ)といえば、手塚治虫が刷り込まれていますが、手塚が創始したわけではないのです。
イッセー尾形は北沢の晩年を演じています。若き北沢は橋爪遼(橋詰功の息子)が演じます。奥様役は篠原ともえ。篠原は以前、イッセー尾形と芝居(二人芝居)をやってことがあります。
イッセー尾形は、自分の半生を持て余す北沢楽天を、絶妙に演じます。篠原ともえも穏やかな演技で、素敵です。派手さはありませんが、いい映画です。
2019/11/28
映画を撮りました
映画を撮っていて、一昨日クランクアップしました。クランクアップとか言うとなんかプロみたいですが、趣味とも言えない自主映画です。去年も1本撮っていて、なんとか年1本は撮りたいと、今年もなんとかしようと撮りました。
映画は1人では撮れないので、ここが大変。プロだと助監督とかスタッフがいていろいろやってくれるでしょうが、わが映画にはそんな人はいません。監督兼雑用係です。俳優さん、カメラマンさんの日程調整もやらねばいけません。俳優さんはアマチュアですが、お忙しい。仕事とか、家庭とかのことがあり、プロより日程調整が大変かも。
10分ほどの短い映画ですが、それでも調整して撮影まではなかなかすんなりといきません。やっとスケジュールが確定して撮り終えました。これから編集です。試写会どうしようか。まだまだやることはたくさんあります。
2019/11/15
「ドリーミング村上春樹」をみる
村上春樹を夢見て、とでも訳せばいいのか。村上春樹を巡る映画「ドリーミング村上春樹」をみました。この映画はデンマークで20年以上村上作品を翻訳しているメッテ・ホルム の姿を描いたドキュメンタリーです。
村上作品は50言語以上に翻訳されていますが、英語の翻訳から他の言語に翻訳されることが多いそうです。しかし、メッテ・ホルムは日本語からデンマーク語に翻訳しています。このこともあり、村上春樹はアンデルセン文学賞を2016年に受賞しています。これに対し、村上の希望によりデンマークでメッテ・ホルムと対談しています。
本作品はメッテ・ホルムが村上と対談するまでの日常を捉えています。来日し、村上作品に登場する場所を訪れる場面がいくつも登場します。また、「風の歌を聴け」の翻訳に悩みながら取り組む姿も細かに描かれています。
人口560万人のデンマークと日本が、村上春樹作品を通してつながっている。そんな思いになる素敵な作品でした。
2019/09/12
ロケットマン&エルトン・ジョン
エルトン・ジョンの伝記的映画『ロケットマン』を見てきました。いい映画でした。エルトンのファンだから感動するのは当然でしょうが、よくできた作品だと思います。主演のタロン・エガートンが吹き替えなしに全編でエルトンのヒット曲を歌います。これが上手い。
この映画はエルトンがExecutive producer(制作総指揮)をつとめていますが、両親の愛に恵まれなかった少年時代から、同性愛、アリコール依存症と、本人にはさらしたくないことも真正面から描いています。
エルトンが影響を受けたアーティストがわかることも興味深い。エルトンの音楽ルーツはこれまで意識したことがなかったです。
また、盟友バニー・トーピンとの関係が丹念に描かれています。この映画のひとつの見所です。ファンはわかっていることですが、エルトン・ジョンの曲は、その大半が作詞バニー、作曲エルトンでつくられてきました。「Your Song」が誕生するシーン。そして一時仲違いして二人は離れながら、再びコンビを復活する「I'm Still Standing」が生まれるシーン。感動的です。
もう一度、見ようなと思わせてくれる素敵な映画です。
2019/08/07
「ひとつの歌」をみる
1月から公開が始まり全国各地で上映されてきた「ひかりの歌」がいま、恵比寿の写真美術館ホールで公開されています。この上映の中で、杉田協士監督の過去の作品が上映されています。『河の恋人』『遠くの水』『ひとつの歌』の3本です。昨日、この3本が上映されるので、みてきました。
特に、『ひとつの歌』はポラロイドで撮影した写真が映画のテーマです。ポラロイドはかなり前に経営破綻して、いまはほぼ使うことができません。この映画は2011年の作品。なぜポラロイドなのか。なんとも不思議な映画です。
ずっと自主映画にこだわって制作をされてきた杉田さんの作品をみて、映画とはなんなのか、ということを考えさせられました。写真と映画、表現方法で、この違いは何なのか。しっかり考えなければいけないテーマです。
#ひとつの歌
2019/07/11
映画の脚本と演出
忙しさを言い訳にして最近、映画をみていません。わざわざ書くことでもないのですが、先週、昨日と映画の講座を受けたので、少しは映画を見ないとマズイ。
世田谷美術館で映画の「脚本講座」と「演出講座」を受けてきました。映画のワークショップはこれまで何回か体験しているのですが、脚本、演出に特化した講座は初めてです。主宰するほうもほぼ初めての試みで、講師も初めての体験とか。
脚本講座は定員10名。事前に書式が渡され、10分以内の脚本を書き提出することが参加の条件。当日は参加者の提出した脚本に講師の方が批評していく形式で進められました。
演出講座は講師の方から脚本を渡され、これをグループに分かれて演じる。一人が演出の役目で、残りは役者。映画では(映画に限らずでしょうが)、役者は演出を考え、どのように演技するかを決めてから撮影に臨む。なので、役者役でも演出を考えなければいけない、ということです。
脚本、演出ともとても刺激的な体験でした。映画を撮ったのは1本だけですが、映画の魅力が少しわかったかも。ほんと、映画はみないといけません。(笑)。
2019/03/17
スター誕生
ポピュラーミュージックと英語の相性は、抜群。そんなことを思いながら「アリー/スター誕生」をみました。当然です、ポピュラーミュージックはアメリカで誕生したのですから。
3度目のリメイクになる「アリー/スター誕生」は、アメリカンドリームを織り込んだストーリーですが、エンディングが悲しい物語です。出演者たちの演技が素晴らしいのはもちろんですが、見所(聴き所)はブラッドリー・クーパーとレディ・ガガの歌唱です。レディ・ガガが上手いのは分かっていますが、相手役のブラッドリー・クーパーの歌も素晴らしい。
予備知識もなくみにいったのですが、ブラッドリー・クーパーがこの作品の監督。本業が俳優です。歌手かと思い込んでみていました。
アメリカ映画の力に改めて感動した「アリー/スター誕生」です。
#アリー/スター誕生
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2019/01/16
映画「ひかりの歌」
世田美の映画ワークショップで講師をされている杉田協士さんが撮った映画「ひかりの歌」をみてきました。この作品は2015年の「光の短歌コンテスト」で1200首から選ばれた4首を、それぞれ短編映画化されました。4編が2016年のちば映画祭で上映されました。
そして、この4編に追加シーンを撮影し、編集して完成したのが「ひかりの歌」です。第30回東京国際映画祭(2017年)の日本映画スプラッシュ部門に正式出品され、いま劇場公開されています。
映画、演劇に詳しくない人(私みたいに)にとっては、初めて演技をみる役者たちが出演している映画です。でも、すてきな映画です。153分の長い映画ですが、長さが気にならず、あっという間にエンドを迎えました。
東京ではユーロスペースで上映中ですが、今後名古屋、大阪でも上映されます。オススメです。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2018/12/11
ビデオ編集のソフト
一昨日、自主映画の上映会があり、私が撮った作品も上映されました。プロ(映画監督、脚本家、カメラマン)による講評もあり、評価はまあまあ良いものをいただけたので、一安心です。
ビデオカメラで撮った映像は、当然、編集する必要があります。動画を編集するソフトは無料、有料ともいくつもあって、ビデオ編集の初心者としてはどのソフトを選べばいいかわかりませんでした。
最初はPhotoshop Elementと一緒に買ったPremiere Elementを使いました。Adobeの製品で、プロが使っているPremiere Pro CCの廉価版。このソフトでビデオ編集の基本的なことを覚えました。
ただ、Premiere ElementはBlu-rayが作れません。DVDだけです。仕方なく、Blu-rayの作れるうPower Directorを書いました。ホームページによれば、国内販売シェアNo.1とあります。
自主映画の制作では凝ったことはしません。エフェクトもフェードしか使わないし、タイトルもエンドロールがあれば十分です。Power Directorで無事映画の編集が終わりました。
動画の編集も凝りだすときりがありません。どこかで割り切ることが大事、かな。なかなか面白い体験でした。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2018/12/07
映画をつくるということ
そういえばブログでほとんど触れていなかったのですが、ちょっと前に映画を撮りました。25分ほどの短い映画です。短い映画といえども撮るのは大変、というのを実感しました。
監督をやったのですが、なにせ素人のつくる映画です。監督がいろんなことをやらなくてはいけません。撮影場所を決めたり、出演者(俳優)のスケジュールを調整したりといった細かいこともやらねばいけません。商業映画であれば、助監督がやるのでしょうが、そんな人はいません(笑)。
撮影は一人の方にお任せしましたが、照明とか音声とかを担当する人はいません。その役目も監督に仕事になってしまいました。
でも、映画が出来上がってみると、嬉しいものです。映画作りにはまる人の気持ちが少しわかる気がします。
その映画は今週末の日曜に、世田美で上映です。楽しみです。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2018/10/31
映画 「ハナレイ・ベイ」
村上春樹の短編が映画化された「ハナレイ・ベイ」をみてきました。『東京奇譚集』に収められた原作は、文庫化されたときに買い、読んでいるいたのですが、まったく内容を憶えていません(笑)。再読しないで、映画をみることにしました。
ほとんどが吉田羊の演技でみせる映画です。映画での台詞も多く、ピアニストという役柄にみずからピアノを弾いています。息子との長い葛藤を淡々と、そして激しく演じます。実際にハワイでロケされた映像が美しく乾いています。
映画を見た後に、原作を読みました。小説にはないシーン、要素が加えられています。文庫本で40ページほどの短編なので、映画化には少し不足だったせいかもしれません。特に原作の物語を損ねているとは感じません。
村上春樹の作品が映画化されるのは多くはありません。村上ファンも、ファンでない人(そのほうが多いでしょう)、どちらにもおすすめです。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2018/10/21
2001年宇宙の旅
「ハナレイ・ベイ」をみようかと、シネコンの上映時間を探していたら「2001年宇宙の旅」があるのに気がつきました。なぜ、いま上映してるの? ネットで調べると、先週19日から2週間限定で公開されている。公開されているのは全国28館のIMAX劇場のみ。なぜ、2週間限定なんだろう。
「2001年宇宙の旅」は最初の公開の時にみました。1968年、小学生でした。当時、銀座にあったテアトル東京という映画館でした。この映画館はシネラマという方式での上映でした。
シネラマというのはとにかく大画面の映画でした。確かスクリーンが平面でなく歪曲していた記憶があります。これもネットで調べると、3台の映写機で投影する方式らしい。
「2001年宇宙の旅」はその後、1978年にアメリカ、ニューヨークのシアターでみました。68年の公開以来のリバイバルで、ファンにとっては待ちに待った公開と、その当時、映画に詳しい友人から聞いた記憶があります。
DVDを持っているのだけれど、IMAXの大画面での上映は魅力的です。いこうかな。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2018/10/04
『食べる女』と料理
タイトルにひかれてみました。映画『食べる女』は豪華女優陣が共演しているのが売り。小泉今日子、沢尻エリカ、前田敦子、広瀬アリス、壇蜜、シャーロット・ケイト・フォックス、鈴木京香がその女優たち。
食べることをテーマにさらっと人生を語った映画という印象です。食べるシーンは映画ではよくありますが、ここを描くのはなかなか難しい。この『食べる女』は上手く表現されているなと思います。美味しそうな料理がいくつもでてきて、その点では飽きません。深く考えさせられることもなく(そうでない人もいるでしょうが)、みました。
小泉今日子、鈴木京香の演技は手堅いですが、前田敦子が上手い。多くの映画にでているのもうなずけます。
食べるという不偏的なテーマに挑んだ作品は、気軽に楽しめる映画です。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2018/02/16
映画のワークショップ
映画をみることも多くないのに、映画を作るワークショップに参加してきました。一昨年、半年ほど通っていた世田谷美術館の美術大学(大学と言ってますが市民講座)の修了生を対象にした映画の講座です。
全5回の講座で参加したのは様々な年齢層の20名。様々なとはいっても平均年齢は40歳を大きく超えていることは間違いなさそうな人たちです。
5回のうち、最後の2回はグループで映画を撮影します。脚本も書いて、役者も決めて、3,4シーンの映画を撮影します。時間的な制約から編集なしの順撮り(シナリオの順番に撮っていくこと)です。
この講座、昨年も参加したのですが、やり始める前は迷っていて、でも現場でやると面白い。映画をつくるということに慣れていないせいか、特別な体験ができる興奮があります。
映画制作の面白さを少しだけ知った講座でした。
| 固定リンク | 0 | コメント (1) | トラックバック (0)
2018/02/01
日劇ファイナル
日劇が閉館してしまいます。今週末、2月4日を最後に日劇がなくなります。ネットでこのニュースをみていたのですが、今週末ということを急に思い出し、昨日、行ってきました。
先週の土曜日から「さよなら日劇ラストショウ」と題して当別な上映イベントをやっています。選りすぐりの作品を上映していますが、その中にゴジラシリーズの上映があり、昨日は『ゴジラVSビオランテ』が上映されていて、見てきました。
大森一樹の監督・脚本で1989年に制作された作品です。なんとフィルムによる上映です。ところどころ雨が降ります(この表現は古い?)。今は亡き田中好子が主演です。鈴木京香さまが端役で出演されています(エンドロールでわかりました)。映画が終わったあと、観客からは拍手がおきていました。
今の日劇の開館は1884年。懐かしいです。映画好きではなかったですが、ここでよく映画を見ました。東京マラソンでこの前を3回走りました。数寄屋橋と言えば、日劇かソニービル、そして東芝ビルです。唯一残っていた日劇もなくなります。
もう、数寄屋橋にいく楽しみもなくなってしまいます。寂しいです。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2017/07/25
彼女の人生は間違いじゃない
テーマは東日本大震災後の福島。重い課題ですが、しかし、見終わって感じるのは、映画で問いかけられているのは、それだけではないと思いました。『彼女の人生は間違いじゃない』は、いくつものことを考えさせられる作品です。
原作の小説を書き、監督として映画を撮った廣木隆一はホームページで、
「映画は完成しましたが、もちろん答えはでません。まだ、なにも終わってないと感じています」
と語っています。
原作の小説も読みましたが、映画とはかなり違います。小説はシリアスなテーマをさらっと書いていますが、映画では福島の現場映像を含め、強烈に訴えるものを提示してきます。仮設住宅の暮らし、帰還困難区域の家々、デリヘルの描写など印象に残るシーンが織り込まれています(廣木監督は脚本を書いていません)。
主演の瀧内公美は好演しています。共演者の演技も素晴らしいです。地味な映画ではありますが、みておくべき作品だと思いました。
詳しい内容はホームページで。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2017/07/04
ブログ14年目とイッセー尾形
ブログを始めて今日で13年たちました。この記事が4744件目です。14年目に突入ですが、よろしくお願いいたします。
さて話は変わりますが、映画「ふたりの旅路」をみてきました。桃井かおりとイッセー尾形が共演。夫婦の別れと出会いを描いた不思議な話を桃井かおりが好演しています。ラトビアと日本の合作映画で、ラトビアの首都リガと神戸で撮影されていています。脚本・監督はラトビア出身のマーリス・マルティンソーンス。日本語に翻訳された脚本もほとんど違和感がなく、台詞は心に響きます。
桃井かおりとイッセー尾形の映画での共演は「太陽」以来、10年ぶりとか。 桃井かおりはイッセー尾形と二人芝居をやりました。もう5年前のことです。この二人芝居の後、イッセーは休眠に入り、現在は映画、テレビを中心に役者として活躍しています。
イッセー尾形の舞台を初めてみたのは、もう20年近く前です。大昔という感じですが、イッセーは進化していました。今週末には「妄ソーセキ劇場」をみにいきます。これも楽しみです。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2017/06/10
追憶
久し振りに日本映画を見ました。『追憶』です。監督は降旗康男、撮影が木村大作のベテランによる作品です。
少々、強引なストーリーですが、映画ならではの世界をみせてくれる作品です。重いテーマを描きながら、俳優たちは自分の演技をして、人の心が細かく描かれています。木村大作のカメラもさすがです。ラストシーンが美しいですが、途中のロングショットを使ったシーンも効果的です。
娯楽作品も目立つ日本映画ですが、その中にあって『追憶』は丁寧につくられた人間作品だと思います。いい映画をみました。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2017/04/28
君の名は。
今ごろ、「君の名は。」を見てきました。昨年の8月公開ながら、いまだ映画館で上映中。興行収入は250億円という大ヒットアニメです。
ストーリーに惹きつけられます。そして美しく、細部まで描かれた映像。多くの人を魅了する理由がわかります。
しかし、制作側はここまでのヒットは予想していなかったようです。週刊東洋経済4月1日号の特集「熱狂アニメ経済圏」に「君の名は。」を制作したコミック・ウェーブ・フィルムの川口典孝氏にインタビューしています。ここで川口氏は興行収入について
「20億円は行くと思っていたが、ここまでは予想しなかった。まだ夢の中にいるようだ」
と語っています。
川口氏の前職は伊藤忠のビジネスマンですが、「君の名は。」の新海監督と出会い、コミック・ウェーブ・フィルムを立ち上げています。東洋経済の記事によれば、制作委員会に頼らず、3億円の資金を調達したとのこと。
大ヒットアニメの背景には、多くの人の苦労があったようです。ビジネスとしての日本のアニメを見るのも、面白いです。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2017/03/02
ムビチケとは
先日、映画「沈黙 ーサイレンスー」を見るとき、新橋の金券ショップで前売り券を探しました。何軒かみたのですが、見つからず、最後に「ムビチケカード」というのを見つけました。このムビチケカードを知らなかったので、ネットで調べてみると、お目当ての映画館でも使えるので購入。1380円でした。映画の通常料金は1800円なので、400円ほどはお得です。
ムビチケはネットで座席が指定できる前売り券なんですね。映画、たまにしかみないのでこんなものがあるなんて知りませんでした。ムビチケはムビチケオンライン券・ムビチケカード券・ムビチケコンビニ券の3種類。金券ショップで買ったのはムビチケカード券。これは劇場とかで買えるものですが、ネットで購入するムビチケオンライン券が便利そうです。
前売り券がネットで買える仕組みですが、あくまで前売り券。公開後は買えません。公開後、格安で映画をみようとすると金券ショップで探すしかないわけ。よさそうなムビチケですが、あまり使わないかもしれません。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2017/02/23
映画「沈黙」
「沈黙ーサイレンス」を見てきました。遠藤周作の原作は何十年も前に読みました。マーティン・スコセッシが28年前原作を読み、長い年月を経て映画化された作品です。
映画の感想を一言で書けません。。全編を通して繰り返される切支丹への弾圧、拷問のシーン。本当につらいです。キリスト教信者ではない自分が、この映画をどこまで理解しているのか。スコセッシが何を問いかけているのか。簡単に言い表すことができない映画です。
ただ、160分の長編ですが、その長さが感じられませんでした。見ていてつらいシーンの連続ですが、惹きつけらます。
この映画はイッセー尾形が出演している、ということで知りました。イッセーがでていなければ、見に行かなかったでしょう。イッセーは日本人の中で重要な役柄を演じています。英語の台詞も多いですが、見事に演じていました。俳優としての実力を示したと思います。
さまざまなことを考えさせられる「沈黙ーサイレンス」です。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2017/02/10
世田美で映画講座
世田美で映画講座を受けてきました。昨年、12月で修了した美術大学(ホントの大学ではありません)の続編みなたいな講座があり(ステップアップ講座というもの)、この映画講座に参加したわけです。
美術大学の講座ですから、誰でも参加できるわけではなく、美術大学の修了生のみが参加できるという限定講座です。私は美術大学の29期ですが、ここまでの29期分の修了生が混じり合って参加するという講座です。
参加するのは当然、映画好きの面々。計5回の講座でいくつかの映画作品を作りました。特に最後の2回では7,8分ほどの作品を制作しました。この講座に毎年参加している諸先輩方は映画好きで、そのパワーに圧倒されます。映画をつくるのは体力がいることを実感。
美術館で何故、映画講座か? という疑問もありますが、かなり楽しい講座でした。映画制作のちょっと興味がわきました。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2017/01/24
午前中の時間割
大昔の映画をDVDで購入しました。映画のDVDを買うなんて珍しいのですが、『午前中の時間割』という映画です。荒木一郎のインタビューをまとめた本を読んでいるのですが、ここでこの映画の音楽が荒木一郎が担当していたと知り、映画が見たくなりました。アマゾンだと1600円ほどで買えました。
『午前中の時間割』は監督が羽仁進。かつて多くの映画を作っていた日本アートシアターギルドの作品。1972年の作品ですから、もう45年も前。公開時(当時高校生)に新宿の映画館でみたような記憶があります。ネットで調べると「アートシアター新宿文化」という映画館はあったので、多分ここでみたのでは。
8ミリフィルムとモノクロ映像を交互に使った斬新な作品です。いま観ても、心に引っかかるものがあります。主演の国木田アコは国木田独歩の曾孫とかで、この子も独特な存在感があります。この作品以降は映画にはでていないみたいです。
ちょっと不思議な作品『午前中の時間割』です。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2016/09/10
グリースとフットルース
Netflixで「グリース」をみて、BSで「フットルース」をみたら、青春音楽映画という言葉を思い出しました。若者、音楽、ダンスをテーマにした映画、最近はあまり見かけない気がします。
「グリース」は大学の時アメリカに行ったときにみました。UCLAのそばの大きな映画館でした。1978年のことです。フットルースは1984年公開だから、仕事をしていました。レコード会社の人からプロモーションテープをもらいました。
どちらの映画も映画からのヒット曲が生まれ、サントラ盤もヒットしました。フットルースの頃はMTVが流行っていて、ベストヒットUSAを熱心にみていました。この頃サントラ盤といえば、アニメが人気のようです。
時代は変わったんですね(笑)。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2016/07/30
シン・ゴジラをみる
「シン・ゴジラ」を見てきました。昨日から公開の映画を封切りの日に見にいくなんてどうしたのだろう。映画館の座席にはホント久しぶりに座りました。ゴジラのマニアではないのにね。
東宝が制作するゴジラ作品は、これも久しぶりです。
前売り券を買ってかなり期待してみたのですが、ちょっと違ったゴジラ映画でした。ゴジラの映像はCGが駆使され、これまでの着ぐるみとは違う迫力映像に仕上がっています。
もう少しゴジラを堪能できる映画を楽しみにしていましたが、制作側のメッセージが強いストーリーはこれまでのゴジラ映画とは違った感じです。ゴジラを見て、日本、そして世界を考える作品です。ストーリーでは政治的な人間関係が細かく描かれています。どうしてここまでこだわるのか、と感じました。5点満点で3点かな。
封切りの日、平日だったせいでしょうか、座席は4割ほどの入りでした。興行成績が気になります。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2016/05/10
バニシング・ポイントをみる
3月に終わってしまったNHKのミュージックプラザで映画「バニシング・ポイント」からの曲がオンエアされていて、懐かしいと映画そのものをみたくなりました。アマゾンで探すとBlu-rayが1500円で、思わず購入。
暫く観ないままでしたが、やっと上映しました。この映画、公開されたのは1971年。アメリカ映画です。内容を一言で表すと、カーチェイス(この言葉も昔っぽい)です。この映画のことをネットで検索しても、満足いく情報はみつかりません。日本ではほとんど注目されていない作品のようです。
なんでこんな映画を観たのか。記憶は定かではないのですが、高校の体育館でみせられたような気がします。でも、Blu-rayを見直したら、高校生には過激なシーンもあります(何も身につけていない金髪の娘が、なぜかオートバイに跨がっていました)。高校でみたというのは記憶違いかな。でも、当時は洋画を見に行くほど文化的にに進んでいた少年ではありませんでした。
ともあれ、40年以上も前のメジャーではない映画がBlu-rayで観られるとは、贅沢な時代になったものです。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2014/09/23
大映のガメラ
特撮映画といえば東宝の十八番ですが、ゴジラから始まった映画の人気にあやかったのか、東宝以外の映画会社も怪獣ものをつくっていました。マニアックなDVDブックを出しているデアゴスティーニ・ジャパンが「大映特撮映画」を出しています。かつて多くの作品を世に出していた映画会社の大映が放った特撮映画のDVDブックです。懐かしくなって買ってきました。
今月初めにでた創刊号は「大怪獣ガメラ」です。カメの怪獣=ガメラというわかりやすい設定で、東宝のゴジラ、モスラ、ラドンに対抗しようという心意気が清々しい(笑)。
「大怪獣ガメラ」をみて、まず驚いたのはモノクロ映像ということ。この映画は昭和40年(1965年)の制作ですが、同時期の東宝映画はカラーでした。東京オリンピックの翌年ですから、テレビでさえカラー化されていました。モノクロでで制作されたのは、予算が少なかったため。なんとも寂しい話です。映画全編を通しても、特撮シーンは東宝に比べると少ない印象です。
ガメラという怪獣の原点をみることができる「大映特撮映画。ややマイナーだな、と思いながら映画を楽しみました。いまはこのような作品はつくられることはないでしょう。マニアックなオジサンには嬉しい企画といってよさそうです。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2014/09/11
初めての旅
小椋佳の生前葬コンサートを週末に控え、初期の作品を収めたアルバム『彷徨』を買いました。私にとっての小椋佳は初期に好きな作品が多いです。公式サイトによればこの『彷徨』は1971年3月にリリースされています。小椋佳の3枚目のアルバムです。ジャケットにはもちろん小椋佳の姿はなく、女性の写真が使われています。
曲が東宝の青春映画に使われたことにより、その名を知られるようになります。1971年の「初めての旅」、1972年の「初めての愛」です。いずれも監督は森谷司郎。前にも書きましたが、「初めての愛」をみて、小椋佳のファンになりました。でも最初の「初めての旅」はみていません。
この映画の主演は岡田裕介、森和代。岡田裕介は現在東映の会長さん。御曹司です。森和代は「初めての旅」と「赤頭巾ちゃん気をつけて」だけに出演したデータがあるだけで、今は何をしているのか不明。
『彷徨』のジャケット写真は森和代のようです。この「初めての旅」のことを調べて分かったのですが原作は曾野綾子。知りませんでした。
小椋佳と曾野綾子がこんなところでつながっていたなんて。「初めての旅」はDVDになっておらず、幻の映画。なんとも残念です。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2014/08/06
モスラ対ゴジラ
ゴジラ誕生60年、アメリカ版ゴジラの上映と巷ではゴジラの話題が目立ちます。NHK BSでゴジラ特集が先月いくつか組まれていました。また東宝のゴジラシリーズが放映されてたのを、いくつか録画した中で「モスラ対ゴジラ」を見ました。
最初の「ゴジラ」は昭和29年制作ですから、生まれる前の作品。東宝の特撮映画(子どもの頃は怪獣映画という認識でした)をリアルタイムで見始めたのは昭和39年(東京五輪の年)に公開された「モスラ対ゴジラ」からではないでしょうか。よく覚えていませんが親にせがんで連れて行ってもらったと思います。
もう何回もテレビで放映されているのでいまさらですが、改めてみると面白いです。ゴジラが悪役でモスラが善玉怪獣として設定され、物語は明確です。ウィキペディアによれば「ゴジラにとって怪獣同士の闘いにおける初の黒星」だそうで、ゴジラにとっても忘れられない作品(?)です。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2013/09/07
風立ちぬ
宮崎駿の「風立ちぬ」をみてきました。久しぶりの作品ということで、みにいかねばと思いつつ時間か経ってしまい、そして突然の引退発表。記者会見があった昨日、鑑賞したみゆき座にはマスコミの取材が来ていました。客席は平日ながら6割ほど埋まっていました。
宮崎駿の作品を劇場でみたのはいつ以来だろう。確か「崖の上のポニョ」もみていません。宮崎駿ファンとはいえませんが、何故か「風立ちぬ」はみたくなりました。
ご覧になった方はおわかりでしょうが、この作品はこれまでの宮崎アニメとは一線を画します。乱雑に表現すれば、ファンタジーなアニメーションではなく、歴史の流れを織り込んだ人間ドラマです。そして、これも決めつけですが、至極のラブストーリーだと感じました。
昨日の記者会見で宮崎駿は
「僕の長編アニメーションの時代はもう終わった」
と引退の理由を語っています。長編アニメをつくるには時間がかかります。これからの人生をアニメ以外のことをつくることに費やしたいということでしょう。
宮崎駿の最後の作品となる可能性が高い「風立ちぬ」は、爽やかな感動を残してくれました。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2013/04/10
無責任男の時代
久しぶりにあの時代に戻りました。昨日、朝日新聞に載っていた広告『日本の爆笑喜劇 DVDマガジン』をみて、早速買ってきた創刊号。第1号は「ニッポン無責任時代」です。講談社から出された東宝期喜劇シリーズのDVDで、その中心は植木等が主演するサラリーマンものです。中でも無責任男は植木等映画の代表的映画。
マガジンには復刻ポスターがついています。そこには「責任もたない カンケイない! 気楽な世相に体当たりスーダラ社員とお姐ちゃん!」のキャッチ。スーダラ社員って何ですか? 楽しい。

「ニッポン無責任時代」が公開されたのは1962年。昭和で言えば37年ですから、この映画を多分リアルタイムではみてません。後にテレビで放映されたのを何回かみたのだと思います。植木等演じる無責任サラリーマン映画は、高度成長時期にあった日本の世相を表現しています。いま、こんなお気楽なサラリーマンは絶滅が危惧されるほど少ないかもしれません。映画とはいえ、楽しいそうな時代でした。
植木等主演の映画シリーズはDVD化されていましたが、この『日本の爆笑喜劇 DVDマガジン』はシリーズ作品の大半を収録。また伝説の「駅前」シリーズまでラインアップされています。それで各巻1500円。マニアにはお買い得でしょう。
創刊号のマガジンに植木演じるサラリーマン平均の台詞があります。
「サラリーマンは辞表をだしちゃ、おしまいですよ」
まさにその通り。今の時代もサラリーマンの本質は変わっていないのかも。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2012/09/17
あなたへ
これが映画なのだな。同じ映像表現ながら、テレビ番組では決して与えてくれない感動が、この作品にはあります。そして日本映画というものの美しさを教えてくれる作品でもあります。
「あなたへ」をみてきました。高倉健が6年ぶりに出演する映画ということで、公開前から気になっていたのですが、先週、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」で高倉健を2回にわたって特集。この番組をみて、どうしても見なくてはと映画館に久しぶりに足を運びました。
映画はシンプルな物語です。高倉健が演じるのは富山の刑務所で仕事を勤める指導技官。そこへ亡くした妻からの手紙が届きます。遺骨を故郷の海に散骨して欲しい、というメッセージ。妻の故郷、長崎・平戸への1200キロ、クルマで旅にでます。道中でのいくつかの出会いと事件。そして平戸での散骨。
静かな映画です。テレビ番組で見かける、見苦しいくらいに喜ぶシーンはありません。感情を剥き出しにして、怒鳴り合うシーンもありません。そして、大仰に泣き叫ぶシーンなどもありません。これぞ人生ドラマとでも言いたげな、作られた場面は用意されていません。
高倉健が演じる倉島英二は、平戸への道中で何人かの人と関わります。その人たちは、それぞれに大きく、重い人生を抱えています。その様々な人生を、共演者たちが達者な演技で、演じていきます。
圧巻は大滝秀治との場面です。「プロフェッショナル 仕事の流儀」でこのシーンを取り終えた後、高倉が涙を拭う姿が撮られていました。大滝の台詞のすごさに高倉が感動したからです。
そして、高倉健も倉島英二を穏やかに、そして強く演じます。抱えてきた人生の思いを、実直に演じています。それは高倉自身の人生なのか、とも錯覚する演技です。
映画俳優、高倉健81歳。映画監督、降旗康男78歳。二人の作りたかったこと、伝えたかった思いは、しょせん56歳の若造にはすべてはわからないのだろうな。「あなたへ」を見終わったあと、そんなことを感じました。20年後に見ると、きっと何かがわかるのではないか。そんな映画でもありました。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2011/02/16
巨人コレクター、ハーブアンドドロシー
ちょっと前、NHKのニュースで紹介されていた映画「ハーブアンドドロシー」。渋谷のミニシアターでまだ公開されていて、見てきました。この映画は、アメリカのハーブ・ヴォーゲルとドロシー・ヴォーゲル夫妻が膨大なアート作品をコレクションしてきた過程を追ったドキュメンタリーです。資産家でもなく、実業家でもないふつうの夫婦が、何千点という作品をコレクションしていくことに驚かされます。
集めた作品が膨大になり、ワシントンにあるナショナル・ギャラリー・オブ・アートに2千点以上を寄付をします。またナショナル・ギャラリー・オブ・アートでは、全点を収蔵しきれずナショナル・ギャラリーに入りきれなくなった二人のコレクションを全米50州に50点ずつ寄付するプロジェクト「VOGEL 50×50」も進行中だとか。
映画をみた限りでは、ハーブとドロシー夫妻が集めたのは現代アートに限られているようです。現代アートであれば、高Kない金額でコレクションできます。でも、これだけの点数を集めるのは半端ではありません。その上、質が揃っています。凄いです。
映画は1時間半ほどの短いものですが、作品も沢山みられます。現代アートファンにとってはもおすすめです。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2010/01/17
3D映画「アバター」の満足度
興行成績のトップにある映画「アバター」をみにいってきました。3D映像が巷で話題で、仕事柄見に行かねばいけなくなり(?)、久しぶりに映画館へ。そもそも3D映画って、何? メガネをかけて見るわけですが(メガネをかけない裸眼3Dもありますが)、その方式にはいくつかあります。アバターを上映している方式には、4つあるようです。ネットの評判では、IMAX 3Dがいちばんいようです。
IMAXは、川崎にあるのですが、映画に行くことを急に思いついたため、昨日、今日と昼間の時間は売り切れ。そこで我が家からいちばん近い六本木のシネコン(TOHOシネマ)にWEBで予約して、見てきました(最近、映画の席WEBで座席指定までできるのね)。ここの3Dは、XPAND方式というもので、メガネが重いのが特徴(欠点)と言われているものです。
肝心の映画は、2時間40分ほどの長さながら、飽きることなく最後までみることができました。3D映像は、巷で言われる「3Dは疲れる」といったことはなく、立体感といっても飛び出る感じより、奥行きを感じられる映像で、素直に楽しめます。全編、CGを駆使してるのでしょう。ホント、お金がかかっているな、と思わせるシーンの連続です。映画ファンには怒られるかもしれませんが、「すごくお金をつぎ込んだ東宝特撮映画」みたいです。
映画のストーリーそのものはいたって単純。内容をほんの一言、二言で言い表せる映画を「High concept movie」というらしいのですが、アバターもまさにそれに当てはまる作品です。失礼な表現ですが「大規模なこけおどし映画だなあ」と思いながら見ていました。
今年は3D元年とも言われます。アバター、お金と時間を使って、見るだけの価値がある映画です。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
2009/10/05
東宝特撮映画のコレクション
テレビのCMで知ったのですが、週刊百科のデアゴスティーニにから『東宝特撮映画 DVDコレクション』なる本が出ています。これ、隔週刊で、東宝の怪獣映画を中心とした特撮映画のコレクションですね。創刊号は特価990円とのことで、だまされたと思って買ってみました(笑)。
この『東宝特撮映画 DVDコレクション』、タイトル通りメインはDVDなのですね。冊子は15ページほどで、こちらが付録のよう。DVDには特撮映画のフルバージョンが収録されています。創刊号は、「ゴジラ」。怪獣映画、最初の作品です。モノクロ作品で、私が生まれる前ですよ。映画ではかの名優・志村喬さんが出演しています。
このコレクション、全55作続きます。隔週ですから約2年。各号の定価は1980円なのですべて揃えると、10万円を越えます。すべてを揃えるのはちょっときついけど、興味のある号だけ買うのは有りかな、なんて思ったりします。いづれにしても、オジサン向けの心憎い企画ではありますね。
| 固定リンク | 0 | コメント (0) | トラックバック (0)
その他のカテゴリー
art ChatGPT FOOD IT Kindle MUSEUM musical perfume おすすめサイト お菓子 お金 アニメ・コミック ウェブログ・ココログ関連 ギャンブル クルマ グルメ・クッキング ゲーム スイミング スイーツ スポーツ ソバーキュリアス トレーニング ニュース パソコン・インターネット ファイナンシャル・プランニング ファッション・アクセサリ プロダクツ マスメディア マラソン マラソン大会 ラジオ ラーメン 仕事 伝統芸能 住まい・インテリア 健康 写真 写真展 単身赴任事情 商売 国家 地震 大学院 学び 学問・資格 小説 建築 心と体 投資 携帯・デジカメ 教育 文化・芸術 文楽 料理 旅行・地域 日常 日記・コラム・つぶやき 映画 映画・テレビ 暮らし 書店 書籍・雑誌 本 東京でのこと 東北を応援します 歌舞伎 渋谷 狂言 生成AI 研究 社会 経済・政治・国際 美大 能 能・狂言 舞踏 芝居 芸能・アイドル 英語 落語 街 語学 資格 走ること 起業 趣味 酒 雑文 電子書籍 音楽




















































































最近のコメント