今年も今日で終わり。私としては「長い一年だったな〜」って感じです。やはり〔仕事+毎日ブログ+通信大学生〕×単身赴任 のせいかな。
今年見た美術館の企画展を数えてみました。計48。これに大学の課題作成の資料収集のため、宮城県美や東博などの博物館、美術館にいったことを含めると、50回以上はミュージアムに足を運んでいることになります。自分では多いと思うのですが、いつもお邪魔しているアートのことを書いているブロガーさんたちは、100回以上展覧会をご覧になっているかたもおられます。私としては、東京には月2回くらいしか帰れず、その合間に、勉強やら家の雑事やらをやっていることを考えると、これが精一杯でしょうね。
今年、印象に残った展覧会を選んでみました。とはいってもそんな多くはみていないし、仙台在住のため、首都圏で開催された企画展で、みたものは多くはありません。それゆえ、「美術館と企画展」というポイントで5つ、選んでみました。別な言葉でいうと、アートマネージメントな視点での選出です。順位は付けていません。
★練馬区立美術館:「佐伯祐三:芸術家への道」
自治体が運営している美術館は、ほとんど例外なく財政上運営は厳しい状況です。その状況の中、この「佐伯祐三:芸術家への道」は、練馬区立美術館と和歌山県立美術館が共同での企画展。内容の質的な面から、高く評価されていいものだと思います。個人蔵を含め、国内の佐伯作品を充分に集め、作家の創作過程が俯瞰できる素晴らしい美術展でした。(以前に書いた記事です)
★横浜美術館:「李禹煥 余白の芸術」
横浜美術館は現代美術系の企画が充実していて、楽しませてくれます。春に開催された「マルセル・デュシャン展」も刺激的でした(当事、私はダダ、という運動も知らずデュシャンの作品をみても???の連続でしたが)。この「李禹煥 余白の芸術」も、アーティスト本人とミュージアムが、「作品をどうみせるか」を考え尽くしたことが、実感できる充実した企画でした。床のカーペットをすべて剥がし、展示を構成した姿勢は、評価されていいと思います。(以前に書いた記事です)
★宮城県美術館:「安井曾太郎展」
地方の美術館は、どこも運営は厳しい状況で、独自の企画展を行うことさえ難しい館もあります。宮城県美術館も状況は同じだと推察しますが、ここの企画展示は充実したものが多い。「安井曾太郎展」は宮城県美術館、茨城県近代美術館、三重県立美術館の共同の企画のようですが、展示は充実したものでした。地方の美術館が連携しての企画展は、これから増えていくでしょう。(以前に書いた記事です)
★国立西洋美術館:「ジュルジュ・ド・ラ・トゥール−光と闇の世界」
現存する作品が41点しかないジュルジュ・ド・ラ・トゥール。その半分にあたる作品がこの展覧会でみられました。西洋美術館でラ・トゥール作品を手に入れたため、各美術館が貸し出しに応じた、とのことですが、やはりこの企画展を実現した西洋美術館は、素晴らしいと思います。(以前に書いた記事です)
★東京国立博物館:「北斎展」
いっぱいの人が訪れた話題の「北斎展」。集客の第一の理由は、なんといっても世界の美術館から北斎作品が、500点も集められたこと。これは、並大抵のことでは、実現できないことだと思います。東博の底力を感じました。展示された作品数の多さと、質の高さで、今年ナンバーワンの展覧会ではないでしょうか。(以前に書いた記事です)
さて、来年はどんな美術展に出会えるのでしょう。楽しみです。
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