ソニー神話を壊した男
この人のことを理解しようとしていなかったのかも知れない。『ソニー神話を壊した男 出井伸之が創った未来』(児玉 博 著)を読んだ。出井伸之がCEOだったとき、ソニーで働いていた。本書にも詳細が書かれているが、会社にとっては迷い、苦闘していたときだった。ウィキペディアによれば2004年、米ビジネスウィーク誌で「世界最悪の経営者」に選定されたとある。
2026年のいま、著者は生前の出井伸之を含め多くの人への取材で、出井伸之の業績を再評価する。出井伸之がソニー時代、そしてリアタイヤ後の、常人ではなし得ない歩みを明らかにしている。
著者は本書で、経営者、というより人間はおおよそ2つのタイプに分かれると書く。例えばとして、
「海で泳ぐ場合。大抵の人間は、岸が見える、岸辺を頼りに泳ぐ」
もうひとつのタイプは、
「これはごく僅かだが、岸を背にして広がる海に向かって、沖に向かって泳ぐ人間だ」
そう、「出井はそうした人だった」
と。
自分にはないものを持った人の、大きなノンフィクション。
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