「立ち読みの歴史」を知る
Amazonのレビューで知り、『週刊文春』(5月22日号)に著者インタビューが載っていたので、買った本が『立ち読みの歴史』(小林昌樹 著)。タイトルからなんとなくさらっと読んでしまえる本かと感じてましたが、これが資料を本格的に調べて書かれた良書です(著者に私の浅薄さをお詫びします)。
そもそも立ち読みがいつから発生したか、ということなど考えたことがありませんでした。これは新鮮な視点です。この謎を多くの資料を読みこんで、明らかにしていきます。例えば、立ち読みの発生を紐解くには本、雑誌がどのように販売されていたかを明らかにする必要があります。著者は明治時代から昭和に至るまでの資料を分析し、立ち読みがどのように発生したか突き止めていきます。
本書では立ち読みの歴史だけでなく、本屋がどのように変わってきたか。また読書のスタイルの変遷にも及んでいます。本、本屋の歴史は、まだまだ知られていないことがたくさんある、ということは間違いがないようです。
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