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2025/05/12

町の本屋はこのまま衰退するのか

 今年の2月、地元の駅前にあった本屋が閉店し、朝日新聞やNHKで取り上げられました。この本屋だけでなく、いたるところで本屋が店を閉じています。この問題に正面から取り組んだ『町の本屋はいかにしてつぶれてきたか 知られざる戦後書店抗争史』(飯田一史著)は読みごたえのある本です。
 著者は膨大な資料から町の本屋が置かれた苦境を歴史的に紐解きます。
「公正取引委員会との攻防、郊外型複合書店からモール内大型書店への移り変わり、鉄道会社系書店の登場、図書館での新刊書籍の貸出、ネット書店の台頭――。」(版元の公式サイトより引用)
 書店の厳しい状況について報じられることは少なくありませんが、本書で体系的に示される過去の事実が語られることは少ないでしょう。業界に関わる人は知っているのでしょうが、部外者にとってはある意味、驚く歴史です。
 いまや、出版市場は1兆5716億円(2024年・紙+電子)です。過去最高だったのは1996年の約2兆6563億円。本屋が減り、本を読む人も減り、苦境はまだまだ続くのでしょうか。

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