哀歌
最近、昔読んだ本を再読しています。こんな本読んだかな、という感じではじめて読むように読んでいます。曽野綾子の小説も何冊か読みましたが、書棚にある未読の本を開きました。新刊で購入し、冒頭少し読んだだけで投げ出した小説です。18年前に発刊された『哀歌』、上下2巻です。この本をこんどは読み通しました。読むのに体力が要る作品かもしれない。
『哀歌』はルワンダ内戦を題材にし、アフリカで生きた修道女の物語です。
多くの曽野綾子作品と同じく、信仰がない者にとっては、容赦なく、救いようのない残酷な人の生と死が描かれます。
そして、最終章はどうしようもなく寂しく、悲しい。
<著者のことば>
『哀歌』はルワンダの悲劇そのものを書いたものではないが、私の手元にはアフリカ各地で殺されたカトリック神父たちの死の記録もあれば、虐殺で生き残った「普通の人たち」の証言集もある。それらの資料を私は七、八年かかって集め読んできた。
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