「生きる Living」と「生きる」
先週ですが映画「生きる Living」をみました。黒澤明の「生きる」(1952年)がカズオ・イシグロの脚本で第二次世界大戦後のイギリスを舞台に描かれる作品。
「イシグロは、黒澤映画の“何事も手柄が得られるからやるのではない。世間から称賛されるからやるのではなく、それが自分の成すべき事だからやる。”そんな人生観に魅力を感じており、それは、戦後の日本もイギリスも、そして現代においても変わらないと語る。」(公式サイトより)
この作品をみた後、黒澤の「生きる」をみました。志村喬主演の日本の役所が舞台で展開される作品。ガンに冒された主人公が死までにどう生きるかがテーマか。しかし、この作品の面白さは役所での仕事模様を描いたことではないかと思います。
役所仕事を「生きる Living」でも上手く描いています。イギリスの役所も日本と同じようなのかな。カズオ・イシグロも理解して書いているようです。
オリジナルは2時間20分ですが「生きる Living」は1時間40分ほど。短くなっていることで表現の鋭さが増しているようです。いい作品です。
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