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2021/09/17

川崎市民ミュージアムの取り壊し

 ネットで報じられていますが、川崎市民ミュージアムが取り壊されるようです。2019年10月の「令和元年東日本台風」によって被災し、収蔵庫は浸水。恐らく大量の美術品が被災しています。川崎市は美術品の復元も必要ですが、ミュージアムそのものも現在での場所での再開は断念しているようです。
 ウェブサイトに公開されている「新たな博物館、美術館に関する基本的な考え方(案)」には、

 

「Ⅰ 3 令和元年東日本台風による被災への対応」で述べた現状等を踏まえ、現施設・現在地でのミュージアム機能の再開は行わ
ず、新たな博物館、美術館の施設は、可能な限り被災リスクの少ない場所に設置することを検討していく。



 と記載されています。これは決定事項ではなくあくまで案です。サイトには「市民の皆様からの御意見を募集します」とあります。しかし、これが覆る可能性はどうなんだろう。
 財政状況が厳しいいまの時代に、新たなミュージアムをつくるというのは現実的ではないでは。でも、いまの川崎市民ミュージアムの立地では災害に再び見舞われることも充分ありうる。川崎市も厳しい選択を強いられているわけです。
 ミュージアムは菊竹清訓の設計で知られる壮大な建物です。1988年開館ですから、まさにバブルの時代に企画され、つくられたミュージアムです。1980年は文化の時代、といった言葉も流布し、自治体がこぞってミュージアムをつくった時期です。川崎市民ミュージアムの課題は、ここだけの問題ではないはずです。結論がでるのには時間がかかるでしょう。

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