東京タイムスリップ 1984⇔2021
写真表現のひとつのやり方として定点観測があります。同じ場所で時間をあけ、撮影していくもので根気はいりますが、魅力ある作品になることも多い。定点観測とは少し違いますが、昔撮った場所の写真を、同じ場所で時間を経て再度撮ることも面白い。
善本喜一郞の「東京タイムスリップ 1984⇔2021」は、タイトルの通り、1984年と2021年の東京風景を同じ場所で撮影した内容の写真集です。1984年はモノクロ、2021年はカラー写真で撮影した作品を見開きページでみせています。写真をみれば懐かしい感情になります。37年の年月を経ていますが、風景はあまり変わっていないところが意外と多いです。風景が激変していると面白さが増すのですが、そんな場所の写真は撮られていなかったのかな。
紀伊国屋書店ではベストセラーになっている本書ですが、どんな人が買っているのかな。やはり、オールド世代なのか。若い人も買っていると、先日善本さんはトークショーでおっしゃっていました。
素直に写真作品を楽しめる一冊です。
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