伴走者というアスリート
マラソンで視覚障害のランナーをサポートして走るのが伴奏者。リオパラリンピックでは道下美里が銀メダルを獲得しています。小説『伴走者』(淺生鴨)は予想していたより遥かに刺激的な伴奏者の物語でした。
本書には<夏・マラソン編>と<冬・スキー編>の2編が載っています。マラソン編は人物設定、場面設定とも凝っていて、マラソン大会を走るランナーと伴走者、二人の優勝を目指す走りがスリリングで面白いストーリーです。
これにも増して、刺激的だったのがスキー編。ブラインドスキーという競技を初めて知りました。盲目の女子高生スキーヤーと伴奏者の闘いは、目標に届くのか。ハラハラしながら読みました。
伴奏者という存在を知り、スポーツの可能性を教えてくれた素晴らしい小説でした。
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