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2017/07/26

不二越の話

 富山に本社を置く不二越の本間会長が「富山で生まれた人は極力採らない」と発言したと伝えられ、非難の声があがってます。非難する側は強硬です。
<不二越の本間(ほんま)会長が「富山生まれは極力採用しない」などの発言をしたことを受けて、県は、21日、富山労働局に対して、『県内企業において公正・公平な採用が行われるよう』要請しました。県の伍嶋商工労働部長は、21日午前、富山労働局の山﨑局長を訪れ、石井知事名の要請文を手渡しました>(チューリップテレビホームページより)。
 本間会長の発言は不二越が本社を東京にするという記者会見ででたもの。
<「富山で生まれて幼稚園、小学校、中学校、高校、不二越。これは駄目です」「富山で生まれて地方の大学へ行った人でも極力採りません。なぜか。閉鎖された考え方が非常に強いです」>(DIAMOND ON LINEより引用)
 富山出身ではないですが(東京出身)、なんとなく分かる。もう20年ほど前ですが、金沢(石川県)に仕事をしていました。営業だったので北陸3県(富山・石川・福井)が担当でした。20年も前ですから、今と事情は異なるでしょうが、北陸3県はどこも閉鎖的でした。その3県の中でも富山は閉鎖度が高くなく、東京志向の県だと感じていました。
 あれから20年、いまだ閉鎖的と言われる状況をどう考えればいいのか。そもそも閉鎖性が悪いのか、ということです。すべてが開放的になり、グローバル化すればいい、というわけではありません。ただ、大企業にとっては閉鎖的な人材は求めていないでしょう。
 不二越にとっても、企業が成長するために必要な人材は何か、ということから本間会長の発言はでてきたと言えます。富山という典型的な例で表現されましたが、核心はいまだ閉鎖的な状況にあるこの国の状況にあるのではないか。閉鎖的な人たちが、閉鎖を打破しようとする人を非難する。そんな状況が見えます。
 我が国は難しいです。

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