ワープロの話
父親の部屋を整理していたら、ワープロの消耗品がでてきました。リボンとかフロッピーとか。本体はかなり前に処分したのですが、忘れられたようにありました。ワープロを使っていたのはいつの頃だったのか。
今朝、日経の文化欄に作家の上田岳弘さんがワープロのことを書いていて、思い出しました。
<僕が子供の頃、ワードプロセッサーなるものが世に流通していた。ワープロとはソフトではなく、単機能のハードウェアである。しかしどの家庭にも必ず一台ある、というほどの普及力はなく、実際僕の家にも、ほとんどの友達の家にもなかった>
上田さんは1979年生まれなので、子供のころというと90年前後でしょうか。
はじめてワープロを買ったのは、80年代半ばだったか。東芝のルポでした。画面はモノクロの原始的な機器でした。その後、オアシスに買い換えました。会社でも90年代はワープロで見積とか請求書つくっていました。なんとものどかな時代でした。
いまでもワープロは働いているのか。ヤフオクで「ワープロ専用機」で検索すると、4400件ほどがヒットします。ワープロを売ってる業者もいくつかあります。まだ、現役で働いているワープロも少なくないかも、と思ったりします。
上田さんはこう書いています。
<手軽にパソコンを所有できる以前は、必ず手書きで稿をしたためる必要があり、活字化されるまでには幾つもハードルがあった。「活字」は、その頃に帯びていたある種の神聖さを失ったのかもしれない>
活字、と言うにも郷愁を感じる現代です。
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