バブルの真実
『バブル:日本迷走の原点』(永野健二)を読み終えました。半年ほど前にだされたものですが、やっと読みました。いま、バブルの時代が注目されているようです。
本書の著者は1949年生まれ、日経新聞の記者としてバブルの現場をながらく取材した人。当時、記事にできなかった事実も織り込まれ、バブルの真実に迫っています。バブルに関わった人物を具体的に描くことにより、バブルが形成され、膨張し、終焉するまでが書かれています。
バブル当時、経済活動とはあまり関係がない仕事をしていたので、バブルの影響、恩恵を受けませんでした。ただ、あの時代、1980年代の後半は異常な社会だったことは間違いがない。東京都23区の地価とアメリカ全土の地価が同じ(上回る)なんていうことも言われ、日本が浮かれていた時代でした。財テクなんて言葉が当たり前のように言われ、日本全体がお金のことを考えていたおかしな時代でもありました。
バブルの後を「失われた20年」と形容しますが、いまだ失われたままのようです。日本経済の行方を考え、バブルを知るには格好の一冊だと思います。
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