ミスター牛丼の履歴書
安部修二の私の履歴書が面白い。まだ吉野家にアルバイトから正社員になり、店長を歴任するまでしか書かれていませんが、ミスター牛丼とも呼ばれた安部修二の闘いが強烈です。
正社員として最初に働いたのが築地店。営業時間は朝5時から午後1時まで、わずか20席の店に一日1000人の客が訪れる店です。
お客さんは食のプロ。それぞれに注文が違います。
「つゆだく、ネギぬき、頭の大盛など10種類はあった。馴染み客に「ご注文は」と聞こうものなら途端に不機嫌になる。必死でお客さんの顔といつもの注文を覚える。500人は頭に入ったと思う」
この人はすごい。牛丼一杯ですが、お客様ののぞむものを提供しようとしています。
でももっとすごいのは吉野家の実質的な創業者である松田瑞穂。
安部はこう書いています。
<牛丼の単品経営と「はやい」「うまい」以外のものは徹底的に排除。「あった方が良い程度のものならない方が良い」と言っていて、その驚異的な目標(築地店の燃焼億円)を60年代後半に達成する>
と強烈。
今後の安部の履歴書も楽しみです。
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