村上春樹の紀行文集
昨年末に発刊された村上春樹の『ラオスにいったい何があるといんですか?』を読みました。知人と飲んだとき、ラオスに一ヶ月仕事でいくときき、この本のことを思い出し、読んでみることにしました。
いくつかの媒体に発表された紀行文を集めたもので、アマゾンのレビューではこれまで書かれた村上春樹の紀行文にくらべると、物足りない、味わいがない、などあまり評価はよろしくない。
しかし、『遠い太鼓』『やがて哀しき外国語』『辺境・近境』といった過去の紀行文を読んでいないためか、この『ラオスにいったい何があるといんですか?』は楽しく読めました。旅行記に、そんなに深いものを求めないせいかもしれません。読んでいて、妙に引っかからないほうが、気楽に読めます。でも、ところどころに村上春樹らしい表現ももちろんあります。
大半が海外旅行記ですが、最後に熊本編があります。村上春樹がくまモンの県の担当者に会いに行くくだりはなんとも面白いです。村上春樹の人柄がわかる楽しい一文です。
村上春樹ファンではない人におすすめかもしれない1冊です。
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