まだ迷走する新国立競技場
世論の反対に恐れをなして、決着したかにみえた新国立競技場問題は、自民党が建設計画を見直すと言い出しました。計画を見直すとしていますが、どのようにするのか? 朝日新聞にはこんなことが書かれたいます。
「政府関係者によると、今のデザインを決めた12年の国際コンペで選考に残った別のデザインを生かした案への変更や、工期を延長し一度に雇うより人件費を抑えることを検討している」
さらっと書かれていますが、「国際コンペで選考に残った別のデザインを生かした案への変更」なんてことが実際にできるのでしょうか。
12年に行われたコンペはまだサイトがそのまま残っています。
最優秀賞が2500億円のザハ・ハディッド案。優秀賞(The second prize)はアラステル・レイ・リチャードソン(オーストラリア)、入選(The third prize)はSANNA+日建設計。入選のSANNAは妹島和世さんと西沢立衛さんの建築ユニットですが、国内では金沢21世紀美術館の設計が有名です。入賞作は美しい外観のデザインですが、SANNAが日建設計と組んだ案ですから、工事についても現実性の高い設計案ではないかと推測します。
国際コンペですから、日本人以外から選ぼうとする意思は理解できます。しかし、世界的にみて高い評価を受けている日本の建築家は何人もいます。オリンピックのメイン会場で日本の建築家が設して欲しかったと思います。
行く末は極めて不透明な新国立競技場問題です。
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