昔のはつね
未だ書棚にある『東京味のグランプリ200』(山本益博)には西荻窪の「はつね」が掲載されています。1982年(昭和57年)4月の出版ですから、今から32年前。この本には45軒のラーメン屋が載っていて、星3つから星なしまでのミシュラン方式で採点されています。はつねは星ひとつです。
掲載されているラーメン屋で今も営業していると思われるのは3分の1ほど。かつての名店の多くは残っていません。はつねは少なくとも30年以上は営業しています。『東京味のグランプリ200』で山本益博ははつねのことをこう書いています。
「この店のラーメンは、めんとスープのバランスがとてもよいことで、細めにめんに澄んだスープがよく合っている。これだけなら実力的に二ツ星なのだが、具にチャーシュー、のりが入っていながらシナチクがないことが致命傷なのである。代わりに焼き竹輪が入っているが、かえって熱いスープで竹輪のにおいを引き立たすばかりである」
シナチクは今も入っていませんが、竹輪も入っていません。ご店主がかわって、具もかわったのでしょう。
はつねのカウンターに座って、昔のことを思い出しました。日本シリーズの中継がラジオから流れていました。たぶん1983年の10月、広岡監督率いる西武ライオンズが巨人の対戦した日本シリーズ。あれから、30年以上も経ち、はつねは今も健在です。
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