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2015/01/08

電子図書館は夢なのか

 こんな記事を読むと、この国の出版関係者は本当に電子化する気があるのかと思わざるを得ません。昨日の朝日新聞夕刊の一面の「電子図書館まだ1%」と題された記事です。記事のリードには
「自宅にいながらパソコンやタブレット端末などで借りて読むことができる電子書籍の貸し出しが、公立図書館で広がっていない。全国の普及率はわずか1%」
 とあります。具体的には
「日本図書館協会によると、全国の公立図書館3228館(13年4月現在)のうち、電子書籍を貸し出しているのは約30館と1%にすぎない」
 とわずか30館で、1%です、たったの。
 記事によれば、公立図書館として日本で初めて電子書籍の貸し出しを始めた東京都の千代田区立図書館では、現在約7300タイトルを提供していますが、「カ月の貸出冊数は約600冊と、横ばいの状態が続いている」といいます。
 電子図書館が増えない理由は貸し出せる電子書籍の少ないこと。電子書籍は「タイトル数は約60万点になったが、図書館が利用できるのは1万点程度にすぎない」。これは「著作権法で、図書館は紙の本を購入すれば著作権者の許可がなくても貸し出しできるが、電子書籍は貸し出しではなく『公衆送信』にあたるため、許可が必要」
 電子図書館が貸し出すには出版社、著者の許可がいるということです。なぜ許可をしないのか。作家の浅田次郎がコメントしています。
「作家と版元(出版社)は一蓮托生(いちれんたくしょう)。版元がやりたいと言えば認めるが、版元が大きくリスクを背負うことを作家が勝手にすることはできない」
 出版社が許可をしないということでしょうか。
 古い考えにしがみついている人たちは、いずれ滅びます。早く自分の愚かさに気づいて欲しいと思います。

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