徳大寺有恒の遺稿
『間違いだらけのクルマ選び』2015年版を買いました。11月7日に亡くなった徳大寺有恒の最後の原稿が掲載されている本です。徳大寺有恒の著書として1978年に刊行されて以来、刊行の中断もありながら、復活をはたし現在に至っています。2011年版の復刊からは島下泰久との共著になり、徳大寺の原稿部分は少なくなってしまいました。健康面のこともあったのでしょうか。辛口の批評が少ししか読めなくなったのは残念です。
しかし、本書に載せられたら原稿は亡くなる直前に書かれたものとはいえ、いつもの徳大寺蟻恒節です。本の冒頭にある「はじめに」では
「いまや世界で一、二を争う自動車生産国の日本だが、はたして日本車は美しいだろうか」
と問いかけている。
徳大寺有恒の答えはノーである。同感です。
私見では、例外が最近のマツダ車だと思います。しかしマツダデザインも完璧な美しさではありません。80点くらいの評価でしょうか。
クルマの性能、乗り心地、走る能力を評価してきた徳大寺ですが、最後の原稿ではクルマのジャパニーズデザインを語っているのは印象深いです。
もう徳大寺有恒の『間違いだらけのクルマ選び』が読めないのは、とても残念です。
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