男と女のよそおい
山種美術館で開催中の「クールな男とおしゃれな女」をみてきました。おしゃれな女はわかりますが、クールな男とは? 展覧会のチラシには英語で「Chic Gentlemen」、「Elegant Ladies」とあります。これをみると少しは企画の意図がわかるような気がします。
美術館のウエブサイトによれば、
「『クール・ジャパン』が一つの流行語にもなりつつある昨今、流行がめまぐるしく移り変わるファッションの世界においても、日本人の美意識を活かした洋装や、伝統的な和装を楽しむ人が増えています。特に最近は、美術館が和服を着て出かける場所としても好まれ、当館でも年間を通して、多くの美しい着物姿の来場者を迎えています。こうした現象は、日本人が古くから培ってきた美意識や文化が注目され、そこに新たな価値観が見出されてきた証といえるでしょう」
とのこと。「新たな価値観が見出された証」とはいささか独断とも思えますが、まあいいかな。
本展は山種美術館のコレクション展ですが、男と女、ひとりを描いた肖像画をセレクションし、そこに装い(今風に言えばファッション)という切り口で構成した企画です。ともすれば陳腐な企画になってしまうテーマですが、この美術館の充実したコレクションによって、見応えのある企画になっています。
日本画をみるなら、山種美術館。そんなことが頭をよぎりました。男と女のよそおいが華やかだった時代。素敵な作品にふれることができました。
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