残業代の価値
朝日新聞では「残業代ゼロ」案と無神経な表現で報じられていますが、政府が目論んでいる「ホワイトカラー・エグゼンプション」は、日経新聞によれば導入される方向です。そもそもホワイトカラー・エグゼンプションとは、何?
エグゼンプションは控除、免除という意味なので、ホワイトカラーに与えられる特例のことでしょうか。日経の解説によれば、「事務職(ホワイトカラー)を労働時間規制の適用除外(エグゼンプション)とすること」とのこと。具体的には一日8時間働かなくても所定の賃金は払われる。しかし時間外勤務をしても残業代はなし、ということです。故に残業代ゼロ案ということになるわけです。
サラリーマン生活を30年ほどやりましたが、残業代を払ってもらったのは10年ほどしかありません。最初、編集の仕事をしていたときは、給与に編集手当とかが上乗せされ、月に100時間残業しても月給に上乗せされることはありませんでした。今思うと、これはブラック企業かな(笑)。次の会社でも、管理職になってからは年俸制とやらで、給料は上がるどころか、成果給が低いときは悲惨でした。
ちゃんとした大企業は残業代が支払われているのでしょうが、中小企業の実態はどうなのか。ホワイトカラー・エグゼンプションを導入しても、経営側の残業代を払わない言い訳に使われるのでは。そんな危惧があります。本当に日本人の働き方が変わるのであれば、積極的に導入すべき制度です。我が国の働き方が変わっていくことができるのか。小さくない課題です。
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