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2014/02/04

文化会館建設の是非を住民投票に

 箱物行政という言葉があります。ハコ(建物)をつくっても、充分に機能せず、市民に活用されないことを批判したものですが、財政難の中でも地方自治体ではいまだハコを作ろうとする動きが散見されます。
 昨日、NHKの首都圏ローカルニュースで報じられた蓮田市での動きも、まさに箱物行政の産物です。ニュースによれば、蓮田市が計画している文化会館の建設の是非を問う、住民投票の条例制定を求めている市民グループが、4000人余りの署名を蓮田市に提出しました。計画によれば、文化会館は約600席をもつ音楽ホールを中心とした施設で、建築費は約15億円。建設後の維持管理費は年間1億円(基本構想はここに)。
 この計画に対し地元の住民グループが蓮田市に対し、建設費や維持費が財政に大きな負担を与えるなどとして住民投票を求める署名を提出しました。住民投票の条例案の提案には、有権者およそ5万2000人の50分の1以上にあたる1000人余りの署名が必要とのことですが、4000人という数字はこれを大きく上回っています。この署名を市の選挙管理委員会が確認して、条件を満たしていれば市議会に条例案が提案されることになります。
 蓮田市の人口は約6万2500人。一般会計の24年度の予算規模は約150億円。このような規模の市が、いま15億円かかけて文化会館を作る必要があるのか。地方自治体でこれまでに作ってきた箱物が今後老朽化していきます。そのために今から財政面で手を打たないといけないはずで、これから新に箱を作る余裕はないと思います。住民投票を求める市民グループを応援したくなります。
 箱物の意味を問う住民投票の請求。その行方が注目されます。

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