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2013/09/12

寡婦控除という制度

 先日、婚外子を相続遺産で差別するのは違憲との判断が出たのを受け、寡婦控除を見直すべきだと報道されていました。寡婦控除の見直しはすぐには難しいでしょうが、地方公共団体では「みなし寡婦控除」を導入する動きがあります。新宿区は来月から「みなし寡婦控除」の導入を発表しました。
 そもそもみなし寡婦控除とは何なのか。NHKのニュース報道によると、「未婚のひとり親の世帯のうち所得が一定以下のケースについて『寡婦控除』があったとみなして、保育料や学童クラブの利用料、区営の住宅の家賃を減免」するといいます。これだけ聞いても、私は理解できませんでした。
 みなし寡婦控除の元になっている「寡婦控除」は、所得控除のひとつ。配偶者控除は馴染みのある所得控除ですが、寡婦控除は知らない人のほう多いでしょう。適用条件はちょっと複雑です。大まかに言うと、夫と死別または離婚した後、婚姻していない人で、扶養親族がいる人は27万円が控除されます(これ以外で適用されることもあります。また更に追加で条件を満たすと35万円控除になります)。
 みなし寡婦控除は、住民税での制度です。住民税は所得税を元に金額を算出します。住民税でも寡婦控除はあり、「未婚」でも適用する措置がみなし寡婦控除ということのようです。新宿区のみなし寡婦控除の導入は23区では初めてとのことですが、千葉市、那覇市などではすでに導入されています。
 そもそも「寡婦」なんて日常では使いません。この言葉が残っているのは、国の制度くらいでしょう。寡婦控除の他に年金では寡婦年金というのがあります。寡婦年金は夫を亡くし、一定の条件を満たす女性がもらえる年金で、事実婚でも受給できます。
 所得税控除の条件をみると、古い家族体系を前提として作られていることを感じます。寡婦控除だけでなく、いずれ見直されることになるでしょう。

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