株主優待の価値
株を持っていることで得なことはまずは株価が上がること。安く買って高く売れば、儲かることは誰でも分かります。しかし、株をタイミングよく売買するのは極めて難しいので、いったん株を買ったら長く持つ人も少なくないでしょう。長期保有してのメリットは配当と株主優待があります。配当は現金が入るのでわかりやすいですが、株主優待の価値は単純には測れません。
伊藤ハムの株を持っているので、株主優待としてハムが送られてきました。毎年恒例なので、嬉しいものではありますが、配当に還元してくれたほうがいい、なんて現実的は思いも頭をよぎります。株主優待ハムは持ち株数のよって区別しているのかと思っていたら1000株以上は一律の品物ということで、これもちょっと不思議。
マネー雑誌の「日経マネー」と「ZAI」の両誌とも、今月号(8月号)の特集は株主優待。日経マネーは「仕込みどき! おいしい200銘柄 入門株主優待」、かたやZAIは「下落に強い! 7〜12月に権利確定の 株主優待株ベスト225」と、ほとんど同じような企画です。
通常、株主優待を狙って株を買うのであれば、多くの企業が決算である3月末の権利確定日がターゲットです。安い今のうちに買っとけ、ということでしょうか。このところの株価乱高下、円高に加え、海外マーケットでも新興国では株価低迷し、債券市場も不調な状況では、マネー誌としては、特集テーマを探すのが大変。そこで、株主優待ということになったのでしょう。
しかし、株主優待のメリットは限られています。優待としてもらえるものは、お金を出せばほとんど買えます。株価が下がるリスクを考慮すると、株主優待だけに期待するのは投資としてはうまくはありません。株というのは、様々な魅力と危なさをもっていることを知るべきでしょう。
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