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2013/06/13

いまさら飛ぶボール、の愚

 ひどい話です。プロ野球の統一球が今季から飛びやすく変更されたことを、日本野球機構(NPB)が隠していたというニュースには驚きました。隠していただけでなく、ボールを作っているズノ社にボールの改良を認めないよう、指示していました。「ミズノ社に対して、統一球に関する問い合わせには「全く変わっていない」と答えるよう指示し、隠ぺいを図っていたという」(6月12日 スポーツ報知)
 統一球が変更された2011年から、試合のデータは変わりました。打高投低から投高打低になり、豪快な打ち合いを繰り広げる試合は減りました。プロ野球の観戦の仕方はひとそれぞれでしょうが、ホームランがかつてより少ない試合は確かにつまらない。日本野球機構も悩んだ末の統一球の変更だったのでしょう。
 しかし、隠蔽はひどい。ある意味、日本の国技とも言えるプロ野球。運営する日本野球機構の古い体質が露呈したとも言え、根本的な問題とも思えます。選手にとっても打者は成績があがりますが、投手は結果が悪くなります。
「導入された年を基準としてインセンティブを結んだ選手に影響が出ている」(嶋基宏・日本プロ野球選手会会長(楽天)の話)
 と、年俸を左右しかねない状況をつくりだすわけですから、シーズン開始前に公表すべきでした。「現在の本塁打数を単純に当てはめると12球団で年間1297本塁打となるペースで、これは昨季の881本から47%も増える計算だ」ということですから、これは影響が大きいです。
 しかし、ボールの仕様を変えるだけで、これだけ結果が違うなんて。スポーツというのは、選手だけが成績を作っているわけではないということを、改めて知りました。
 

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