変わりながら長生きする店
大昔、ラーメン屋を食べ歩いていた頃、名店と称されていた店で、今も営業を続けているところは多くはありません。神保町のピカ一、六本木の大八、恵比寿の恵比寿ラーメン。どこも美味しいラーメンでした。店主の技能によるところが大きい店だったので、後継者へ味を引き継ぐことが難しかったのでしょう。
名店とは言えないかもしれませんが、地元のラーメン屋は長らく営業を続けているところがいくつもあります。自由が丘にある「仙花」もそのひとつ。ラーメンの人気ランキングには決して登場しませんが、ずっとやっている店です。思い出すと、浪人時代にいった記憶があるので、もう30年近くやっていることになります。
昔は「ピリカ」という店名でした。店の名前からわかるように札幌ラーメンの店でした。味噌ラーメンが印象に残っています。いつからか店の名前も変わり、メニューも少しずつ変わってきました。札幌ラーメンは忘れ去られ、タンメン、つけ麺、担々麺などいろいろ。
先日、久しぶりに入ってみました。昔いた店員さんではなく若い人が厨房に立っていました。時は流れたのです。味噌タンメンを頼みましたが、昔ながらの味を少し感じる美味しい一杯です。ラーメン屋というのは長生きなのか。どうでもいいことを思いながら店をあとにしました。
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