報道を疑うダイヤモンドの特集
マスメディアの影響力は、いまだ強いものがあります。かつて、例えば30年間と比べれば、インターネットの普及により、情報発信の力は相対的に弱くなっているかもしれません。しかし、インターネットで流される情報のネタ元はマスメディアが取材、制作して発信したものであることも多く、まだまだ存在感は十分です。
『週刊ダイヤモンド』で「経済ニュースを疑え!」と題した特集を組んでいて、面白く読みました。いわば、マスメディアによるマスメディアの裏事情を記事にしたてた内容です。マイナーな雑誌ならやりかねないテーマですが、大部数を誇る(?)ダイヤモンドがテーマにするところが面白い。
いちばん興味深かったのが「スクープの裏側」。日経新聞と企業広報の関わりで、スクープ記事ができていく過程が書かれていて、なんとなくは感じていたことが、体系だって行われていることがわかる、いささか驚き。日経新聞というのは、報道という点では日本経済界においては絶対的な存在ということがよくわかりました。
この記事の他にも、テレビ局が協力費を受け取り、放送する実態も記事にあります。録画でのテレビ視聴であれば、CMは飛ばされがちです。そこで企業は番組の本編に取り上げてもらうため、協力費を払うことが当たり前になっているという実態です。民放も経営的に楽ではないので、こんなことを始めたのでしょうかね(笑)。
マスメディアの問題点はいくつもあると思いますが、テレビ、新聞に限って言えば既得権に守られていることが、最大の問題でしょう。崩壊するのも時間の問題と何年も前から言われながら、いまだ健在に見えるテレビ、新聞などのメディアです。この先も変わっていく気配はあまり感じられません。
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