NTTの企業年金
昨日の日経に掲載されていたNTTが確定拠出年金を労働組合に提案したというニュースはいくつか興味深い点がありました。まず、大企業では導入がいまひとつと言われている確定拠出年金を、対象者が9万人という大きな会社が導入をしようとしてること。日経の記事によれば、確定拠出年金は全日本空輸やパナソニックも14年3月期からの導入を決めていいます。ソニーも2012年から導入しています。
確定拠出年金は従業員本人が運用方法を選ぶ方法。年金となっているからわかりにくいですが、要は退職金を一時金でもらわないで、退職後年金形式でもらうもの。自分の退職金は自分で責任を持って運用してね、というわけです。確定拠出年金導入の背景には
「将来の年金支給に備えて積み立てるべき額(退職給付債務)に対し、実際の積み立てが不足していることがある。金融危機後の株価低迷などで運用成績が悪かったためだ。企業は本業の利益で不足分を穴埋めするなどの対応を求められる」(日経新聞)
ということがあります。会社では運用する余裕がないので社員に任せます、というわけです。
もうひとつ興味深かったのは、記事にあった表に書かれた数字です。NTTは確定拠出年金の導入をしても、企業年金基金は並存させて残します。企業年金基金は従来型の企業年金ですが、驚くのはその給付利率で、「年5%程度」とあること。いまどき、5%という高い利率を維持させている企業があるのか、という驚きです。リスクのある商品に投資しなければ5%という運用は難しいのでは。大企業ではそんなことはできにくいのでは、とも思います。
NTTという会社はまだまだ余裕があるのだな。そんな感想を持った日経新聞の記事でした。
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