出版は株バブル状態
アベノミクスのお陰で、株の業界が潤っています。ネット証券の多くが業績を伸ばしているというニュースが伝えられていましたが、老舗の店舗型大手証券会社でも個人客が増えています。
「短期売買が目立つネット取引だけでなく、対面営業が中心の大手証券会社などでも、長期志向の個人顧客による取引が増えている。個人の売買が株式市場に占める比率は現在、30%台まで上昇。今月第2週の個人の売買代金は過去最高だった」(4月20日日経新聞電子版)
と絶好調のようです。
お金をテーマにする雑誌も最近は毎号、株を特集しています。昨日の日経新聞に『日経マネー』(日経BP社)と『ネットマネー』(産経新聞社出版)の広告が並んで掲載されていました。どちらも株の特集です。投資、お金の運用は株だけではないのですが、今は株以外はないような勢いです。
『日経マネー』の特集は「1万人調査でわかったアベノミクスの稼ぎ方 今、勝つ人 VS 勝てない人」です。乗り遅れてはダメだよ、と煽っているかのようです。「日本株で着々と稼ぐ投資家26人のテクニック」なんて記事があって、例えば「41歳、日本株で1億円の銘柄深掘り分析術」とか「バイオ銘柄で3ヶ月で2億円」とか夢のような見出しが並びます。
かたや『ネットマネー』は「株 今でしょう」とストレート。「外国人買いで大儲け197銘柄」、「まだ上がる!アベ株100銘柄」と、儲かる株を教えていただけます。
この2誌より売れているらしい『ZAI』(ダイヤモンド社)では「株主優待株・10万円株 番付ベスト100」と、これも儲かる株を伝授です。
アベノミクスの恩恵を被るために、いまから株投資を始めようとしている人も少なくないようです。これまではシニア層を中心に個人投資家は限られていましたが、いまや一般に広がってきている模様。これを機に、マネー雑誌は売上げを伸ばしたい。そんな思いが、最新号の記事から感じられます。
いまから株投資をはじめて、簡単に儲かるものなのか。いささか疑問ではあります。だれにも結末はわからないアベノミクスの行方。お金を失う人が増えないことを祈ります。
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コメント
「方や」ではなく「片や」です。
「片一方は」という意味です。
変換で出てきたからといって、
正しい字とは限りません。
投稿: kitty63 | 2014/02/21 09:34