昔とは違ってしまったある書店
書店業界に詳しい知人と飲んだ際に聞いた話にはいささか驚きました。「いま、ほとんど新規書店の開店はないそうだよ」街の本屋が減少していることには気が付いていましたが、確かに新しい書店は大規模チェーン以外で新規に店をオープンしたところは思いつきません。
先日、蒲田に久しぶりに行ったとき、思い出して東急プラザにある「栄松堂書店」に寄ってみました。この書店、大学をでて入った会社の研修をさせてもらった思い出の店です。出版社に就職したので、書店での販売研修というのがあって、新入社員たちがそれぞれ書店に割り振られて、現場での研修をしました。
もう大昔のことで朧気な記憶しかないのですが、当時は活気のある本屋さんでした。でも久しぶりに訪れた店は、思い出の中にある本屋とはちょっと違っていました。普通の書店です。ネットで調べてみると、この栄松堂書店はかつては横浜相鉄ジョイナス、東京駅八重洲にも店舗がありました。しかし両店とも閉店。蒲田の店も、どうもオリジナルな栄松堂ではないようです。伝統のあった書店はもう存在しないということです。
書店業界が厳しいとはもうずっと言われ続けていますが、昔からある本屋が消えてしまうのは、なんとも寂しいことです。
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