操上和美の世界
恵比寿の東京都写真美術館で開催されている「操上和美―時のポートレート」に招待いただき、拝見してきました。操上和美という名前も実は存じ上げず、会場に出向いてしまいました。広告界では鬼才と称される写真家ということを後から知るという無知さです。先入観やこれまでの作品をまったく知らないまっさらな状態で展示をみることになりました。
すべて銀塩で撮られたという作品は、半分以上が白黒作品です。被写体とそこにある空気が切り取られた写真が印象的です。風景、人物、動物などを撮した作品からは、何か鋭いものが発せられているようです。みているうちに心が引き込まれていく感じと言えばいいのでしょうか。
本展は操上が1970年代から撮り続けてきた作品から構成されています。操上の仕事である広告写真ではなく、スナップ写真といえばいいのか、日常の視線で撮影された作品が展示されています。
いまごろになって操上和美という存在を知った素敵な写真展でした。いまどきの写真に満足出来ない方にはおすすめです。
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