司法試験という資格
先日、とある資格試験を受けました。国家資格で、合格率は30パーセント台の後半と、その率からするとそんなに難しくはない試験で、この資格をとっても独立して生活していくことは簡単ではない、そんなレベルの資格です。資格試験の最難関と言えば司法試験を思い浮かべますが、現在はそんなに大変な試験ではないのかもしれません。
昨日発表された今年の司法試験の結果を見ると、その合格率は24.62パーセント。4人にひとりが受かることになる合格率ですが、これでも低すぎるという評価。現行の新司法試験は当初の政府目標として「合格者年間3千人程度、合格率7~8割」としていたようで、その数値目標はぼ破綻しているわけです。そもそも司法試験というものの重要な役割を考えたときに、合格率を7~8割という設定をすることが誤っています。
また、新司法試験を受けるための条件は「法科大学院課程を修了または司法試験予備試験の合格」です。基本は法科大学院まで進んで試験を受けることですが、今回の試験結果では予備試験を通過した受験生は68.23%と高い合格率を記録しました。法科大学院の価値は何なのか、という声も聞こえてきそうです。
私が学ばせていただいた大学院には法科大学院もあって、綺麗で立派な専用の校舎があります。しかし、今年を含め3年連続で合格者は一桁です。法科大学院別の合格者をみると二極化しています。日経新聞によれば「40人以上が合格した上位15校が全体の約7割を占める一方、9校が合格者3人以下」とあります。
法科大学院には文科省から補助金が投入されています。このままでいいわけはありません。現行の制度は根本的に改革が必要でしょう。
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