地方財政の窮状
昨日のクローズアップ現代には野田首相が生出演し、税と社会保障の一体改革について語っていました。主張は正論ですが、反対勢力も声が大きく法案が今国会で可決するかはわかりません。国の財政状態は税制改革を含め、いくつかの方法で改善を求められています。
国の財政と同様に、地方財政も厳しい状況です。今朝の日経新聞に「赤字地方債急増、国の財政圧迫 12年度末で40兆円突破へ 」という記事がありました。なにげなく読み飛ばしそうになったのですが「赤字国債」という言葉に引っかかり、よく読んでみると地方財政の現状がちょっとわかりした。
地方債はひとつだけかと思い込んでいたのですが、「臨時財政対策債」(臨財債)というもののあるんですね。無知なので知りませんでした。臨時財政対策債は
「国の地方交付税特別会計の財源が不足し、地方交付税として交付するべき財源が不足した場合に、地方交付税の交付額を減らして、その穴埋めとして、該当する地方公共団体自らに地方債を発行させる制度」(ウキペディアによる)
とされるもので、これが日経新聞では赤字地方債と表現されています。「赤字債は国から将来受け取る地方交付税を見込んで発行する」というもので、要は将来国からお金をもらえることをあてにして、借金するということですね。
一方、本来の地方債は総務省のウエブサイトによれば、「地方債は、原則として投資的経費(建設事業関係の経費)の一定部分に充てられます。」とされています。これに対し「臨時財政対策債」は「自治体が赤字債で調達した資金は使い道が自由」(日経新聞)とあります。借金して何に使ってもいいってことですか。
この赤字地方債の2012年度末には残高が40兆円をこえる見込み。国も借金、地方自治体も借金。このままだとどうなってしまうんだろう。財政破綻はまず地方自治体から始まるのかもしれない。いやな感じです。
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