東京おもちゃ美術館で遊ぶ
東京でミュージアムというと大きな展覧会をやっているところが思い浮かびますが、中には小さいながら個性豊かなミュージアムも少なくありません。四谷にある東京おもちゃ美術館はユニークな活動を行っているミュージアムです。
東京メトロの四谷三丁目の駅から歩いて10分弱のところにある美術館は廃校になった四谷第四小学校校舎に入っています。この建物は昭和11年竣工という歴史があります。東京おもちゃ美術館は以前は中野にあったのですが、2007年地元住民の誘致をうける形で移転して、リニューアルオープンしたものです。
東京おもちゃ美術館は認定NPO法人の日本グッドトイ委員会によって運営されている私立のミュージアムです。公立の美術館はどこも財政面で厳しい状況ですが、私立のミュージアムも状況は同様です。おもちゃ美術館は、独自の運営方法で、活動を継続しています。
運営面での特徴で注目されるのは、一口館長とおもちゃ学芸員という制度です。一口館長は美術館基金への寄付をすることで、様々な特典があります。例えば1万円以上を寄付すると、寄付者の名前入りの積み木が入り口に飾られます。個人の寄付募集ですが、一口館長というネーミングがうまいと思います。
またおもちゃ学芸員は、ボランティアのことです。一般的にミュージアムのボランティアは報酬はありません(ボランティアだから当然)。これに対しておもちゃ学芸員になるためには指定された講習を受けなければいけませんが、これが有料講習です。つまり、おもちゃ美術館でボランティアをするためには無償ではなく、お金がかかります。なかなか素晴らしいシステムです。
おもちゃ美術館の来館者は子どもと親や祖父母がほとんどですが、おもちゃ学芸員の方はいきいき来館者に対応しています。とても楽しそう。この美術館では来館者よりボランティアのおもちゃ学芸員が主役ではないかと思えるほどです。
東京おもちゃ美術館は、小さいながらとても魅力的なミュージアムだと思います。大人の方でも楽しめます。ぜひどうぞ。
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