週刊ダイヤモンドの日本経済入門
今日発売の週刊ダイヤモンドが先週届き(定期購読だと土曜日に配達)、表紙を見てちょっと驚きました。<「日本経済」入門>です。ビジネスマン向けの経済の専門誌が「日本経済入門」をテーマにいすることもですが、それより3週間前の3月19日発売の週刊東洋経済で「経済超入門」をやっていたからです。
基本のテーマは同じ。たまたま企画が重なったのか。3週間ずれているからダイヤモンド側が対抗して、企画したか。どうなんでしょう。東洋経済は興味をひかれたので買ったのですが、内容は固めの企画になっていました。「円高は日本経済にマイナスか?」など5つのテーマについて、通説、反論、異論を展開するもので、それぞれの論を読んで、読者は何が正しいのか、どれが現実的なのかを自分で判断しなければいけない記事展開でした。
これに対し、今週号の週刊ダイヤモンドでは記事を3つのパートで構成。パート1では<いまさら聞けない! 経済の基本の「き」>、パート2として<仕事に役立つ経済の「新常識」26>、そしてパート3では<本当に使える「街角経済指標」9>という展開。
ざっと読んだのですが、入門と言うだけにわかりやすく、気軽に読めます。例えば「新常識」のタイトルをいくつか拾うと「社会保障と税の一体改革はすでに失敗している」「デフレ脱却で景気は回復しない」「今は『就職氷河期』ではない」「復興需要は景気拡大に貢献しない」など、論点が明確に示されている感があります。
東洋経済、ダイヤモンドの両誌が日本経済入門を特集する背景には、この国の財政問題をはじめとする経済状況に関心が寄せているビジネスマンが多いことの証拠でしょうか。経済活動に大きく関わっているビジネスマンでさえ、いまの経済問題はわかりにくいということなのかもしれません。そして、この国の経済問題は、政治家に任せていいのだろうか、という漠然とした思いをもっている人も少ないのは確実ではないでしょうか。
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