TPPと著作権
TPP問題と言えば、関税撤廃を目指し、農業、工業製品のカテゴリーが主にクローズアップされています。特に米のことは今後の最大関心事でしょう。しかしTPPにはいくつもの競技項目があり、知的財産の項目もあります。これがどのよう影響があるのかよくわかりませんでした。
昨日の日経新聞に「著作権ルール、TPPで議論再燃 告訴なしに刑事責任も」という記事があり、TPPの知的財産への影響が理解できました。いちばん大きなことは著作権ルールの変更。記事によれば、
「漫画などのパロディーが規制されたり、著作権保護期間が大幅延長されたりするとの見方が強まる。歓迎の声があがる一方、創作物は社会的な文化資産だとして、過度な保護強化を懸念する向きもあり、議論が再燃しそうだ」
とあります。芸術分野で難しくて重要な論点である著作権問題。ここが再定義されるきっかけになるかもしれないわけです。
特に興味深かったのは著作権保護期間の延長。日本で著作権者が死んでから50年ですが、アメリカは70年。アメリカは日本に延長を求める可能性が大きいといいます。これ、米問題と同じくらい重要な論点だと思います。日本とアメリカの文化のありようはまったく違います。政治的な判断で安易にアメリカの主張を受け入れることにならなければいいのですが。
著作権は市民だれにでも関わることですが、TPPに関わり論議がされている気配を感じません。関係者はもっとこのことを深く考えねばいけないと思います。
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