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2012/01/19

東大が秋入学を検討していること

 所属している大学院は、春と秋の2回入学できる仕組みです。秋入学の学生は大半が留学生で、修士課程だと3分の1くらいが留学生です。基礎的な授業は英語と日本語の両方が用意され、英語だけで修了(卒業)できる仕組みです。東大でも大学院は秋入学ができ、留学生にも対応した講義内容になっているのではと推測します。
 この度、東大が明らかにしたのは学部の入学を秋に全面移行するという内容です。春と秋との複線ではなく、秋のみの単線路線です。これが実施されれば、他の大学に与える影響は大きい。今のところ、決定事項ではないので、産業界は評価しているようです。まあ、企業にとっては入学時期が秋になることと人材確保とは、明確な関係があることではないので、東大の動きに反対する理由もないでしょう。
 しかし、秋入学での移行案で提示されているプランをみると、高校卒業後、企業など社会にでるまで4.5年から5年かかることになっています。要は働き始めるまでの時間が長くなるということです。全国地方銀行協会の中西勝則会長(静岡銀行頭取)は
「卒業まで4年半、5年となると1年間労働人口が減る。そういうことが起きなければいいなと思う」
 と懸念を示しています。
 飛び級など4年かからずに卒業できる仕組みを作ることが必須でしょう。
 ところでこの東大の改革は、なにを目指しているのか。大学の国際化の推進のため、と主張されています。国際化の推進は誰のためなのか。わからないポイントです。東大だけのための改革ではないのでしょうね。そこが気になります。

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