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2011/10/12

人間の価値とは何か:辻井喬氏の講演

 昨日、作家、詩人である辻井喬氏のお話しを慶應で聴いてきました。辻井喬氏は、かつては堤清二としてセゾングループを作り上げた実業家。経済人とて活躍し、また文学者として多くの作品を著している辻井氏の講演は、めったに聴けることができない貴重な機会です。
「人間の価値とは何か」と題された講演では、東日本大震災のことに始まり、御自身の大学進学のこと、文学のこと、そしてこの国が追い求めてきた豊かさのことなど多方面に渡り、わかりやすい言葉で語ってくれました。印象に残ったことはいくつもありました。
「最近の文学、絵画にはあまり感動しない」
 辻井氏は、西武百貨店でプランス展を企画したとき、パリにいき、初めて1900年代初頭以降に描かれた現代絵画を見て、自分の鎖国性に気がつきます。しかし、現代の文学、絵画がうまいのだが、感動はしないといいます。
 また震災前までは「(いろんなことから)だから日本は駄目なんだ」と思っていたが、それは思い上がりだった。外国からも賞賛されているとおり、日本にはいいところがまだまだある。しかし「クリエイティビティは下がっている」ともいいます。
 人間の価値とは何か。
「変化できる状態を自分の中にいつも持っていること。そしてこの変化を世の中に役立てること」
 
 この講演は慶應義塾大学の理工学部の主催する人間教育講座の一環。理工学部の1、2年を主な対象としています。辻井氏の話が終わったあと学生からの質問を受ける時間がありました。年齢的には孫のような学生たちの質問に丁寧に答えられる辻井氏の姿勢も印象に残りました。ある学生が「辻井さんが企業に勤められていた頃」と言ってました。勤めていたというより経営してたんですよ(笑)。そうですよね。パルコとか、セゾンとかが全盛だった頃より後に生まれた世代だから、経歴読んでもその大きさは想像もつかないでしょうね。
 私にとっては、セゾンを作って、そして作家で詩人の辻井喬はまさに巨人です。お話しを聴けるだけでうれしい。とても有意義な時間でした。

人間教育講座

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