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2011/08/31

土光敏夫 100の言葉

 野田新首相が誕生しました。マスメディアではこれからどんな人物評がこの人に対してなされるのでしょう。このごろは人、特に政治家を評して「器が大きい」といわれる人が少なくなりました。また、企業の経営者にしてもしかりです。
『清貧と復興 土光敏夫100の言葉』(出町譲著)を読んで、土光さんの大きさが少しだけわかりました。本書は経営者、そして臨調の会長として力を尽くした土光敏夫の言葉を集め、そこから土光敏夫、真実の姿を描いています。
 土光の言葉で前から好きなものがあります。
「沈まない船はない。つぶれない企業はない。すべては人間次第だ。一般社員は、これまでより3倍働け、重役は10倍働く、僕はそれ以上に働く」
 土光が経営不振に陥った東京芝浦電気(現東芝)の社長に就任したときの第一声です。「どうやって10倍も働くんだ?」という声が聞こえてきそうです。しかし、東芝は土光の元、復活します。
 その後、経団連会長をつとめ、84歳の時に第二次臨時行政調査会(臨調)の会長に就任します。高齢ながら臨調の会長として行政改革に力を尽くす姿勢も、土光自身の言葉から知ることができます。
 土光敏夫がこの世を去って約四半世紀。今、これだけの存在感のある経営者は誰なのか。しばしば、今の時代は個人の力が小さくなった、と思うことがあります。昔と比べてもしかたのないことではあります。しかし、今、土光敏夫の言葉を読んでみることは、大きな意味を持っていました。
 
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