被災地の新聞社が取り組んだこと
昨日、東京大学で行われた研究会「大震災下のネット報道:被災地の新聞社が取り組んだこと」に参加してきました。以前も参加させていただいた林香里さんの研究室主催の研究会です。この日の問題提起者(講演者)は河北新報社メディア局長の佐藤和文さん。河北新報社は宮城を中心とする地元紙「河北新報」を発行する新聞社です。
佐藤さんは河北新報社で、ネットへの展開の指揮を執られてきました。大震災に際し、河北新報社として紙の新聞とネットでの情報発信をどう行ってきたか、という点を中心に話をされました。佐藤さんもおっしゃっていましたが、もちろん震災報道は現在進行形であり、むしろこれからが正念場です。6月3日での状況ということでのお話でしたが、震災でのメスメディアに報道を考えるためにはとても大切な内容ばかりで、とても有意義な時間を過ごしました。
河北新報社では、早くからネットでのシステムを作っています。「ふらっと」という新聞社としては珍しいSNSを運用して、地域の情報を細かく拾いあげる試みをしています。震災に際しても、このふらっとが様々な情報を発信しつづけています。また、震災直後にはTwitterで情報を発信しました。
震災報道ではマスメディア、ソーシャルメディア、その他のメディア(例えばミニFMなど)というメディアの果たした役割と成果、そして課題などは今後検証されていくことでしょうが、佐藤さんのお話は、まさに現場の声です。マスメディアでの震災報道を遂行し、なおかつ御自身も被災者のお話はとても重みがありました。
実は佐藤さんとは6年前、仙台にいたとき、河北新報社で対談に参加し、その際お会いしました。それ以降、河北新報でのネット事業を推進され続けています。震災復興にはまだまだ時間はかかりますが、これからも活躍を期待したいと思っています。
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コメント
中しまさま
こちらこそありがとうございました。
東京で行われた震災シンポジウムにいくつか参加しましたが、なにかよそ事のような感がぬぐえませんでした。
しかし、佐藤さんのお話はまさに現場での経験で、真実を伝えていただきました。
また、いろいろ情報交換させてください。
投稿: 自由なランナー | 2011/06/06 09:39
ランナーさま
先週はありがとうございました。
自分も振り返りとして聞いておりました。
何だかあっという間の2カ月余でした。
普段からの備えというものが、
大事だということが身に染みましたね。
またよろしくお願いしまし。
投稿: 中じま | 2011/06/06 09:28