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2011/03/23

週刊ポスト、曽野綾子さんの一文

 世の中の週刊誌は、どれも地震を特集で取り上げていますが、その論調は当然様々です。今週初めに店頭にならんだ週刊誌は震災からある程度時間があったため、しっかりとした取材に基づいた記事や、知識人の原稿などが掲載されていて、内容なあるものが多いです。
いわゆる現・ポス、「週刊ポスト」「週刊現代」は定期連載もの以外は震災特集ともいいっていいほどの内容。週刊現代の表紙は、なんと言えばいいのでしょう。迫力あるというか、美しくないというか。でかい文字が表紙の半分くらいを占めています。方や、週刊ポストは自衛官が赤ん坊を抱く写真に大きく「日本を信じよう」という文字が目をひきます。
「AERA」は防護服をまとった人のアップに「放射能がくる」という衝撃的なタイトル。この脅迫するようなタイトルはどうしたものでしょうか。やり過ぎです。
 読む気がしなくなったAERAはやめて、週刊ポストに曽野綾子さんの一文を読んでみます。「千年に一度の災害」と題されています。冒頭から引用します。
「2011年3月11日午後2時46分に起きた地震が、近年落ち込んでいると言われる日本の凋落に、決定的な追い打ちをかけるか、それとも、長い間の物心両面の沈滞を打破するきっかけなるか、というと、私は後者に望みを託したいと感じている。理由は、日本人がそれに耐えうる国民だからだ」
 最近は老人への箴言が広く受け入れられている曽野さんの、震災後、これからの日本人の辛口のメッセージです。文章の最後にこう書かれます。
「地震が眠りこけていた日本人の怠惰で甘やかされていた精神を揺り動かしてくれれば、多くの死者の霊も少しも慰められるかと思うのである」
 週刊ポストも言っていますが、日本を信じたいと思います。


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