« いまとこれからのミュージアムを考える一冊 | トップページ | 仕事はないけどスケジュール管理 »

2010/10/24

観光アート、とは

 昨日紹介した『美術館との対話』を買いに本屋にいったとき、新書の新刊に並んでいて見つけた『観光アート』(光文社新書)。ちょっと変わったタイトルですが、なんとなく内容は想像がつきます。研究の資料にと買ってきました。著者は2002年に『現代アートの入門の入門』を著した山口裕美。この本は、読んでいてとてもためになりました。
Kanko_art 「観光アート」とはなんのか。これは山口の造語で、ひとつは「観光をみることを目的とした旅」のこと。もうひとつは「アートを活用した観光、まちおこし」のことです。本書では、この観光アートの実例として「現代アートの新名所」と「アートプロジェクトの新潮流」と章立てして紹介されています。
「現代アートの新名所」では、直島、青森(十和田・青森市)、金沢が紹介されていて、「アートプロジェクトの新潮流」では越後妻有トリエンナーレから瀬戸内国際芸術祭まで、地域でのアートプロジェクトが紹介されています。それぞれ詳細にレポートされているのですが、残念なのは過去行われたことの紹介が主な内容で、これからの現代アートの展開があまり書かれていないことです。
 また、この本は250ページほどの内容なのですが、本文はその約半分。残りは、「一度は訪ねてみたい美術館100」なるミュージアムカタログです。雑誌ではないので、この構成はないのでは、と思います。選ばれた美術館もたとえばせんだいメディアテークが入っているなど(ここは機能、活動から判断してミュージアムではありません)、そのセレクションに疑問も残ります。
 観光アート、という発想はとてもいいのですが、もっと内容が欲しかった、というのが実感です。かなり残念。

|

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/41640/49826173

この記事へのトラックバック一覧です: 観光アート、とは:

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。