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2010/09/14

田原総一郎「デジタル教育は日本を滅ぼす」

 iPadの登場以来、教育現場でもこのツールを使おうという動きが活発です。総務省、文科省では教科書のデジタル化、いわば電子教科書を導入しようと動き始めています。電子化が当然のように進むなかで、田原総一郎の「デジタル教育は日本を滅ぼす」は、教育のデジタル化に反論を投げかようとする著作です。
 Tahara 田原流の鋭い論調を期待して読んだのですが、その内容は不完全燃焼です。教育のデジタル化について書かれているのは、冒頭と最終章だけ。残りの大半は、主に日本の教育行政の変遷を辿っている内容です。詰め込み教育とゆとり教育の間を揺れ動いた戦後日本の教育制度。この制度の変遷を関係者に取材をして、まとまています。
 日本の教育制度を振り返り、まとめるのには参考になるのですが、本のタイトルとは違います。読者が期待しているのは、教育のデジタル化に対する理論的な反論です。その点で、この本はまったく期待はずれでした。
 デジタル教育とは何なのか。そのメリット、デメリットは。電子教科書の導入を検討するに前に、まず基本的な議論が必要ではないかと、改めて感じました。その意味で、この「デジタル教育は日本を滅ぼす」は意味があったかもしれません。

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コメント

デハポ1000さん
デジタル教科書は、全面的に採用するのはやはり難しいと思います。紙とデジタルの併用にするのがいいのではないでしょうか。

投稿: 自由なランナー | 2010/09/16 07:43

じつはさっき八重洲で立ち読みしたんですが(以下自粛)

ところで、この関係のプロジェクトに絡んでいる知人がおり、議論したことがあります。教科書をPDFのオンデマンド印刷とするのはありかもしれませんが、私も、貸渡で回収する北欧に学校ならともかく、教科書は(貧困層も考えると)最低限のインフラで学習でき、読み返せる「冊子」にするべきと考えます。どっちかといえば副読本なら、可能性は否定できないとその人と意見交換したとろころです。

投稿: デハボ1000 | 2010/09/15 01:22

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