HMV渋谷の閉店
先週来、ネットでかなり報道されているHMV渋谷店の8月閉店のニュースには、様々な論調があります。昨日の朝日新聞では「ネットの荒波 音楽にも」と題して音楽市場の変化に触れています。記事によれば、HMV閉店の背景にはCD不況があるといいます。ピークの1998年には6000億円を超えていたCDなど音楽ソフトの生産額は2009年には約3200億円と、約半分に落ち込みました。
約10年で半分になってしまった音楽ソフト市場。インターネット音楽配信が成長しているとはいっても、この落ち込みは激し過ぎます。まだネット配信に浸食されていない書籍、雑誌は1998年には売上約2兆6000億円だったのが、2009年は1兆9000億円ほどです。音楽配信が成長しているといわれていますが、実態は厳しいようです。
「音楽配信自体もかつての勢いはなくなりつつある。5月25日付の日経新聞朝刊は『国内音楽配信 成長ブレーキ』の見出しで、09年度の音楽配信販売件数が前年度比で初のマイナスになったと報じた」(日経新聞電子版・6月14日記事)
とあるように、すでに音楽配信さえも成長市場でないかもしれません。日経新聞の記事は「音楽配信だけでHMV渋谷閉鎖の理由を語るのは少し無理がある」と論じています。HMV渋谷閉店の要因として、リーマンショック以降の渋谷という街の地盤沈下を指摘しています。
かつて渋谷にタワーレコードができたとき(今の場所ではなく、東急ハンズのそば)、その規模は日本のレコードショップとしてはかなり大きなモノでした。アマゾンが日本に進出する前には、CDを探すのは、タワーレコードかHMVでした。いまや、タワーにもHMVにもたまにしか行かなくなりました。HMV渋谷の閉店は、しかたがないことかもしれない、とも感じます。
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コメント
bubu@さん
渋谷という街が、商業的にかなり落ち込んでいるんでしょう。いまや、おおきいだけでは店舗はやっていけないのかもしれません。
投稿: 自由なランナー | 2010/06/17 06:25
というか、ネットだけじゃないかも知れないですね。少子化もあり、不況もかなり響いてる感じではあります。(^^;
投稿: bubu@ | 2010/06/15 23:33