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2010/05/06

「ハコもの」の行方

 朝日新聞で連載されていた「『ハコもの』の行方」が昨日の紙面で終わりました。日本各地で起こっている「ハコもの」行政の行き詰まりをレポートしてきた企画の最終回は、識者二人への問いかけです。博物館学が専門の矢島國雄・明治大学教授と文化庁・栗原祐司・美術学芸課長へのインタビューで構成されています。
 興味深かったのは栗原さん。この人、部類の博物館好きで、数千の美術館・博物館を訪ねて回ったそうです。凄いな。栗原さんは国の責任も指摘しています。具体的には博物館法の空洞化、行政の縦割りの弊害です。
 博物館法については、公立の館で学芸員を配していることを条件に「登録博物館」「博物館相当施設」と認定しし、館の質を保つ機能があったが、今は空洞化していると言います。
 また、文化庁の担当については、公立・私立の美術館・歴史博物館への支援と国立博物館の所管は美術学芸課、国立美術館は美術文化課と別々。栗原さん、なかなかキャリア官僚とは思えない大胆な発言です。
 美術館・博物館をよいほうこの行政の仕組みを変えることも大切です。それ以上に大切なのは、公立施設を使う市民の意識ではないでしょうか。美術館・博物館が存在し続ける意味を、行政は市民と考える場を作っていくことからはじめなければいけないと思います。

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コメント

bubu@さん
「私の仕事館」知りませんでした。3月で閉館したようですが、税金の無駄遣いなんて批判がネットにありました。開館から7年しかたっていないとか。よくこんなもの作りましたね。

投稿: 自由なランナー | 2010/05/07 07:00

「私の仕事館」はぜひ隣にある国会図書館の施設にすべきですね。倍の大きさに成るし(^^

前まで行ったけど、だだっ広い敷地だけが目立ちますのでもったいないです。
でも、なんでこんな辺鄙な所に建てたのかわかりませんけど(^^;


縦割りじゃなかったら可能なんだけどなあ。

投稿: bubu@ | 2010/05/06 20:50

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